フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

曇り空で不完全燃焼、買い物でウサ晴らし(≧∇≦)

先週木曜日の日帰りハイキング記です。最近お天気が悪い日が多いのに加えて、次の休みも予定が色々ありこの日を逃すと3週間以上お山に行けないことになりそうだったので、かろうじて「曇り時々晴れ」というましな予報が出ていた南の山まで片道3時間かけてやってきました。たまに予報よりも良い天気になったりもするから淡い期待を寄せていたのですが、残念ながら予報通りです(;´・ω・)


朝、駐車場からしばらく一緒に歩いたのち歩くスピードが全然違うので先に行ってもらった山スキーヤーさんが斜面を滑り降りてこられました。駐車場から600mちょっとの高低差を登った地点です。「早いですね!この先どうでしたか」と訊ねると「稜線の途中からちょっとまずい感じになってきて、頂上周辺はいかにも剥がれそうな雪の塊(板)が何カ所もあってとても嫌な感じだった。急いで下りてきたよ。ほんとは別の斜面から下りたかったんだけど、いつ雪崩になってもおかしくない感じだったからこちらから下りてきたんだ」と言います。峠か、その少し先の稜線上のでっぱりくらいで往復するのが賢明だろう、と・・・。くわばらくわばら、了解です:(;゙゚''ω゚''):


兄さんとしばらく立ち話をします。このすぐ下にも真新しい感じのシャレーがあったのですが、こちらにももう少し年季の入った小屋が建っています。ちょっと見に行こうか?とふたりで近づきます。ちなみに奥の稜線のとがったところが目的地であったピオリット(2465m)です。画像には入っていませんが、もっと左に峠があってそこから稜線伝いに登るはずでした。


しゅーっと小屋の出入り口側に回り込む兄さん。


小屋の裏は物置のようになっていてドアは開いていました。雪が中にまで積もっています。こちらは放牧の道具(網とか柵、桶など)が収納されていました。兄さんはすでにメインの部分の入り口を見に行きました。


わたしが回り込んでくると、わわっ、早速雪かきしてる、早っっ。「こうでもしないとスコップの出番がなくてねー、せっかくいつも持ってるのにね」冬山に行く人は雪崩に巻き込まれた人を助けるためにスコップや折り畳み式の棒、ビーコンという3種の神器を持参しています。わたしも先日のハイキングで稜線部分で休憩するのにスコップを登場させて座るところを作ったときに同じことを思いました(^▽^;)


「すごい積もってるけど最近降った雪だからとても軽いよ」とどんどん除雪していきます。わたしもスコップ出して手伝おうとしたんですが、間もなく「あーだめだ、鍵がかかってるよ」(;´・ω・) 残念・・中を見たかった&休憩したかったのに。。


兄さんが「いつ雪崩が発生してもおかしくない」と言った斜面。スノーシューには登るのも下りるのも急すぎるのでこちらを通る案はなかったですけど、山スキーヤーは稜線から登って、下りるのはこちらを好むといいます。ただし、こちらから誰かが下りた跡は全くありませんでした。下の方に唯一スキーヤーひとり分の登りのトレースがありましたが、途中で引き返しています。やはり皆さん命が惜しいということでしょう。フランスでは2週間ほど悪天候が続き、雪崩による死傷者や行方不明者もでていました。


兄さんと小屋前で10分ほど立ち話をしていましたが、間もなく兄さんは駐車場へ、わたしは妥協の目的地の峠まで向かい始めました。


稜線部分に到着しそうです。


時々雲の合間から太陽が少し除きますが、先ほどよりも雲に支配されつつあります。谷の反対側にあった雲が(雨雲ではないんですが)こちらにすごい勢いで広がってきているのです。これはもう回復は望めそうにありません・・・


プラシエール峠(2173m)に到着です。案内板の棒の埋まりようからして2m弱の積雪量のようです。


頼むからほんのちょっとでいいので晴れて~(>_<)
・・・の願いもむなしく、MAXに明るい状態がこれ!!(T_T)


兄さん曰く、稜線の初めらへん(峠から少しの間)は危なくなさそう、なのですが眺望もなくなってきたので登る楽しみがありません💧この峠が本日の頂上ということにしときます。駐車場から800m弱登ったことになります。無駄に往復した部分を足したら900mくらいでしょうか。スノーシューの時は大体平均1000m以上は登っているし往復6時間かけて来る場所にしては元が取れてない感がありますが、安全第一です。
峠から山小屋までは適当な斜面を見つけてお尻で滑り降りました(^▽^;)


兄さんが雪かきした山小屋のもう一つ下にあった新しい方の山小屋まで下りてきました。
やはりこちらも鍵が閉まっています。ソーラーパネルがあるので、個人の持ち物(=避難小屋ではない)だろうな、とは予想していました。


きれいに雪かきされていて、中には入れなくとも雪のないところに座れるだけで上等です。ここでお昼ご飯にすっか・・


木の板、丸太を安定良く並べ替えて(^^;)ベンチ&食卓に。


去年の夏に日本で購入のご馳走、フリーズドライの粕汁。最後の一袋です・・・当然ベランダのネギも持参。


先日行きつけの生産農家で購入したルブロッションチーズを4分の1持って来いました。サラミの代わりに今日は生ハムです。


具だくさんでとっても美味しい粕汁。元々粕汁は大好物なのでこうしてフリーズドライで手軽に外国で食べられるのはありがたいです。


頂上を諦めたことで時間に余裕があるのでゆったりダラダラとランチタイムを長引かせます。この日はお天気は残念だけど、風もそんなになくてあまり寒くはありませんでした。
ところで、この可愛いランチョンマットは先日通訳のアルバイトを依頼してくださった製菓学校のオリジナル商品ということでいただきました。


小屋の前にはうさちゃんと、別の動物の足跡が交差していました(^O^)/カワイイ…


登ってる最中は帰りは遠回り(=スキーヤーさんに会う前に登ろうと思ってたコース)から下りてくるのもいいかな、と思ってたのですがお天気こんなだし、景色を見てても楽しくないのでさっさと下りたくなり(-_-;) 行きと同じところから下りてきます(^^;)


行きに怖気づいて一度は後戻りしてしまった大きな雪崩跡を越えます。


森の部分でもミニ雪崩が起きているところが2カ所ほどありました。


駐車場付近はクロスカントリースキーのコースになっています。


車まで戻ってくると、50代くらいのご夫婦がスノーシューを外しておらる最中でした。除雪はここで終わっていますが、まだ林道はしばらく続くので、そちら方面まで往復してこられたそうです。車で20分くらいの超地元の方たちでした。


お天気がやはり本格的にイマイチだぞ、奇跡も起こることなさそう・・・と確信した辺りからほぼひとつのことしか頭にはありませんでした。「帰りにおいしいもん買ったる!!」


目的地その1に着きました。うちに帰るのと若干逆方向になるんですが、大したことありません( ̄▽ ̄;)


村の中心付近。雪国の子供はサッカーして遊ぶ代わりにアイスホッケーなんですね(^^;)


町の中心にあったお店のクリスマスツリー?が寂しすぎる。。。しかも電飾までピカピカしてました。電飾・・こんな昼間っから点けてる意味ないし(かなり近づかないとチカチカしてることに気付かない)、電飾チャチ過ぎるし、こんなスカスカのもみの木なんて見てるだけで悲しい気分になるし、第一クリスマス自体だいぶ前に終わってるし。。突っ込みどころが多くて💦


いつの時代のデザインか分からないようなノスタルジックなポストカード(;^_^A


ここ、ここ♬「お肉・お惣菜」とあります。特に観光客向けというわけではなくて地元の人が買い物に来るようなお店です。ここに来るのは3回目。


ちょっとアンティークっぽい飾りが。


これこれ、手前中央右のぐるぐるとタコ糸でしばってあるやつ・・・豚皮で巻いたソーセージです。以前、こちら方面にハイキングに来た帰りにたまたま立ち寄ったこの肉屋さんで発見、去年の今頃同僚S君とこっちのあたりでスノーシューハイキングしたときに再び寄ってから、今回で3回目です。この地方の名産というわけではなく、たまたまこの人が作っているだけという(^^;) とっても美味しいのです。2本半包んでもらいました。


餃子みたいなパイみたいなのは、トゥルトンといってこちらは地方料理です。揚げパイの中にはジャガイモのピュレが。甘いバージョンもありますが、ここではこれ一種類だけでした。ひとつ50サンチームです。4つだけ購入。


卵・・は買いませんでしたけど、籠がかわいかったのでパチリ。


わたしも子供たちも大好物な「フロマージュ・ド・テット」豚の頭の色んな部位の煮凝りテリーヌとでもいいましょうか。二切れ購入。ほかにクラシックなパテ・ド・カンパーニュも厚めに一切れ切ってもらいました。


グルメ雑誌(&レストランガイド)ゴー・エ・ミョーにも紹介されたことがあるようです。たまたま見付けて気に入ったお店がこういう権威からも認められているのは嬉しいことです。


商品の陳列もとても清潔なのですが、カウンター奥の作業台も怖いくらいにピカピカです。ものすごいきれい好きなんでしょう・・・
サラミも手作りだそうなので1本購入です。


お店を出てしばらくすると、かなり青空になってきました。・・・遅いっ(;´・ω・)


エクラン国立公園中部、ヴァルゴデマール地方の入り口にある道の駅的お店にも寄ります。ここに来るのは1年半ぶりです。


結構広くて食品を中心に工芸品や手芸品みたいなのまであります。


レンズ豆はフランスだとオーヴェルニュ地方(中央山塊)のが有名ですが、オーガニックのものがあったので一袋購入。ここの蜂蜜もおいしかったんだ・・4種類あるうち2種類をチョイス。


羊の放牧も盛んで、大抵は食肉用なのですが素朴なウール製品が色々ありました。もうなんか色々あり過ぎて見てるだけで楽しいというか疲れます(;^_^A


わわ、可愛い😻伝統工芸品というよりか手芸が得意な地元のおばちゃんが作ったエプロンやポーチみたいなのがバザーみたいに!?並んでいます(^▽^;)生地が可愛いのと丁寧に仕上げられているのとで見てると欲しくなってしまいますが、ここら辺のゾーンでは焼き物コーナーで可愛いお茶碗ひとつ買っただけです。ランプもとてもかわいかったです。今度寄った時にどれか買おうかな・・・


アクセサリーとかはほとんど欲しくならない体質( ̄▽ ̄;)なんですが、何気なく見てて「あれ、いいな」と思ったシンプルで可愛い地元アーティストの商品を出して見せてもらいました。ピンときた指輪を購入💖山にハマりだしてから装飾品や、化粧品、普通の服(山行き以外の)までも全く興味がなくなり見に行くことも買うこともほぼなくなってしいまいました💦


ワインもここらは有名じゃないんですが、それでもいくらか生産していて前回買った白が面白い品種を使っていたりして結構おいしかったので2本、それにハイキングに持って行きやすいハーフボトルの赤(シラーでした)を2本。


お楽しみのチーズは3種類だけ。


重て~~。。
車のトランクにさっきのお肉屋さんでのお買い物と今買ったばかりのお買い物(*^^*)


じゃじゃーん✨一目ぼれリング。


早速つけてみましたよ💕偶然にも豚皮ソーセージを買った町にアトリエを構えるアーティストさんのものです。ブティックがあるのか分かりませんが、今度行ったら探してみよう・・・


朝にも写真を撮ったデヴォリュイ山塊最高峰のオビウ。晴れ間ものぞいてるけれどやはり雲が多いです。この後リヨンに向かうにつれどんどん曇ってきてグルノーブルから高速に乗った後はワイパー最高速にしないといけない土砂降りの雨になりました。帰って子供たちに聞くと1日中雨だったそう。かなーり曇ってたけど、遠くの地方まで遠征した甲斐があった、ってことにしときます(^-^;


晩御飯の初めにさっき買ったばかりの豚皮巻きソーセージを薄く切ったものを軽くフライパンで炙って出しました。豚皮はトロリと柔らかく、ゼラチン質が少し融けてねっとりしてオイチイ💕


おまけ。その2日後の土曜日の夜に山友でもある同僚Sくんちに仕事の後遊びに行った時の様子。S君は1週間バカンスでスキーから帰ってきたばかり(まさにわたし達が到着する10分前💦)だったので山で買ったチーズにまみれていました(^▽^;)


同じく同僚のEちゃんも招待されました。彼女は山友ではないのですが、たまたま山の地方の出身で、わたしのお気に入りの避難小屋のひとつに子供のころ両親と一緒に何度も泊ったことがあるらしい😅


その証拠に?Eちゃん、エレベーターがあるのに4階(日本式の5階)のS君ちまで当たり前のように階段でΣ( ̄□ ̄|||)!?? 鬼の軍曹も真っ青・・・軍曹も仕事の後は疲れているのでエレベーターに乗りたかった。。てかアパートの階段で訓練するアイデアはなかった💦


S君ちにも豚皮巻きソーセージを1本の半分持参。それとボーフォールチーズ。Eちゃんは生まれ故郷サヴォアの白ワイン、わたしとS君はローヌの谷の北部(リヨンから南へ下る)で作られるリヨンではよく飲まれるクローズ・エルミタージュを。知り合いから買ったらしく、完璧にシラーの良さが発揮された感動的な1本でした。基本的にシラー(品種)のワイン大好きなんですよね・・・


最近ちょっと流行ってるメレンゲ菓子のお店でEちゃんが買ってきたクリームの挟まったケーキをデザートに。持ってくる途中落としたらしく( ̄▽ ̄;)少しボロボロでしたけどおいしくいただきました(・・かなり甘々で日本人にはちょっと厳しかったですが)


S君ちにあった蜂蜜&ドライフルーツ、チョコチップ入りクッキー。こちらは妙にハマってもうほとんどお腹減ってないというのに1枚食べちゃいました💦
夏にS君と南仏の山に1泊で遠征したとき、山から下りてきたときにもらって食べたのと同じクッキーでした。山で食べたものって妙に鮮明にどこで何を食べたって思い出すから不思議です(^^;)



こんな感じの先週木曜&土曜でした。で、翌日曜はひとつ前のブログに書いた通りの悪天候、もともとS君や山友のAちゃん、Aちゃんの友達女子3人くらいでスノーシューしに行く予定だったのにキャンセルに。既に先月にも一度お天気悪くてキャンセルになってるので心底ガッカリ。。早く青空の下ハイキングがしたいです(T_T)
長くなってしまいましたが読んでくださった方、ありがとうございます。

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