南仏お山地方・お気に入りの民宿へ
先週次男と出掛けた南仏2泊ドライブ旅行。2日目は国内標高6位の峠道、ロンバルド峠道路(2350m)でお昼ご飯を食べてから羊チーズ農家に寄り、予約している民宿方面へと向かいます。
この地方を流れるチネ川(La Tinée)。チネ川の谷に沿って村や集落があり、国道が走っているのです。これはエリアの中心的な町、サン・テチエンヌ・ド・チネに架かる橋。結構な川幅です。
今晩の民宿に泊まるのは3年連続になります。2年前に初めて来たときは山の中で2泊して下りてきて、駐車場まで数キロ歩かねばならず(ハイキングの出発地点と終着地点が違う登山口だった)調度ここら辺の道路をヒーコラいって歩いているときに、民宿のご主人に拾ってもらい自分の車のところまで乗せて行ってもらったのでした( ̄▽ ̄;) ご主人はもちろんわたしの顔は知らなかったのですが「外国人の女性ハイキング客がひとりで予約している」ことを思い出して「きっとこの人だろう」と閃いたんだとかΣ(゚Д゚)
ついでに言うと、昨年次男と来た時は民宿に泊まった翌日に山の中で一泊してその翌朝、車を停めたのと違う駐車場に下りてきて道路を歩き始めた瞬間、これまた偶然通りががった民宿の奥さんに2キロほど先の自分たちの車まで乗せてってもらったのでした。とっても親切なご夫婦なのですが、それだけでなく運命のようなものも感じます😅
民宿は看板にあるように「ヨーロッパで一番標高の高い舗装道路」であるボネット道路(2802m)への中間地点にあります。その少し下にあるボネット峠は2715mで国内標高3位の峠道路となっています。「ヨーロッパいち」と観光客を呼ぶためにわざわざボネット峠から隣の山頂へぐるっと回れる舗装道路を付け足したわけです。
麓の町、サン・テチエンヌからボネット峠までにひとつの村、それに付随する2つの集落があります。わたし達が泊るのは最終地点にある集落ですが、母体となる村にはまだ行ったことがありません。まだ5時前と時間も早いので見に行ってみることにしました。
峠道路から分岐した県道を進むこと5~6分、小さな村に着きました。
サン・ダルマ・ル・セルヴァージュ村です。聖なる(Saint)達磨!?Σ( ̄□ ̄|||)
村の中心へと進みます。レストランが一軒あるそうだけど見つけられませんでした。商店のひとつもありません(・_・;)
この地方ではよく見られる日時計の描かれた建物が。
車から降りるまでもないようなので(;^_^A ゆるゆると村の中心を通り抜けることに。
・・・って!?狭っっΣ( ̄□ ̄|||)
通れんの!?バックしようか迷っていると隣の家からおじいさんが出てきました。「大丈夫、ミラーを畳んだら通れるよ」とガイドしてくれます。
「もうちょっと、もうちょっと~」・・・ありがとうございました( ̄▽ ̄;)
あ~ドキドキした💦小型車でないと通れない道です。
元のボネット峠道路へと戻り、続きを上ります。森林限界を越え木がほとんどなくなってきました。
峠道路の最後の集落、ブジエヤス村。標高1900mで県内(ニースが県庁所在地のアルプ・マリチウム県)で最も標高の高い集落だそうです。
家屋が十軒ほどあるだけの小さな集落。民宿は左のテラスのある建物です。
奥さんがすぐにわたし達を見つけてくれました。「長旅お疲れさま。あらあら。足、どうしたの?」「いや~ちょっとお山でアクシデントに…😅」
すぐに部屋に案内していただきました。
3年連続なので使い勝手はよく分かっています。ここはジットと呼ばれる相部屋式の民宿。この日の宿泊客は15人で満員御礼だそうです。2段ベッドで6人×2段、そしてさらに上に屋根裏部屋があるのです。奥に洗面所とトイレ、そしてシャワーは3つあります。壁には携帯電話をチャージするための電源とポケットがいっぱいついた可愛い壁掛けが(*^▽^*)
昨年は6月初め、峠道路が除雪を終えてオープンした翌日だったためか宿泊客はわたし達二人だけでした。その前の年も6月上旬でしたが、8人くらい泊まっていたように記憶しています。
テラス席で休憩していたハイキング客グループが上がって来ました。
部屋の使い方を説明する奥さん。グループはパリ郊外からやって来た60歳前後くらいの男女11人組でした。キャピキャピしていて若者グループのノリです。
グループの女性に聞かれました。「足どうしたの?ねん挫しちゃったの?」ねん挫と間違えられるなんて嬉しい(≧∇≦)「足首複雑骨折して2本ともズレてるからなかなか治らないんです。こないだまでもう片方も折れてたんですよ」なんて正直に答えると返事に困ると思うので「骨折ですけど大したことないんです。もうだいぶ良くなりました」と適当に答えます😅
階下に降りて夕食のためのテーブルセッティング中のご夫婦としばらくお話ししました。
以前は夫婦でレストランを経営していたそうでご主人は元々料理人。料理の腕は抜群です。
優しくて楽しい奥さんとお手伝い中の高校生の息子さん。しばらく近況報告など雑談をしていると他の宿泊客が次々に下りてきました。夕食は19時開始です。
この地方の観光の目玉、ボネット道路の説明の紙がランチョンマット代わりです。
ギューギューです(^^;) いただきまーす。
ニンジンとパンチェッタのクリーミーなスープ、ホロホロ鳥、チョコレートケーキ。ボリュームもあり、お味も超絶品です😻 1泊2食付きでひとり41ユーロ(約4800円)でした。ちなみに昨日の山小屋も1泊2食付きひとり40ユーロ(約4700円)と偶然、ほぼ同じ値段でした。
15人の宿泊客がいるのになぜか次男のところにダイレクトにやって来て動かない民宿のワンちゃん。
食事を終えてもまだ十分に明るいので、みんなで外に出ることにしました。
雲に夕焼けの色がほんのりと。
教会の鍵は民宿の方が持っています。借りて数人で中を見に行くことにしました。去年も一昨年も入らなかったので、今回が初めてです。
外観から想像できるようにとても素朴な内装でした。とはいうものの、10軒そこらの集落にちゃんと教会があるわけですから大したものです。
肌寒くなってきました。民宿の中に戻ります。
2日目はこれにてお終いです。3日目に続きます。
今日も読んでいただいてありがとうございました。