フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

里山感覚?の近場シャルトルーズ山塊へ

グルノーブルからだとすぐ、リヨンからでも1時間半前後で来られるシャルトルーズ山塊はファミリーコースも多く、とてもポピュラーな行楽地となっています。
地層のラインがむき出しの独特の石灰質の岩肌、すぐ隣の山塊ヴェルコールとも似た城壁のように細長く山が連なっている部分もあり面白い場所なのですが大都市から近いことで人が多いのと全般的にハイキングコース自体が野性味に欠ける感は否めないのであまり頻繁には行きません。
ただしもちろん例外はあり、今回紹介するのは周回の前半(頂上まで)は地図にハイキングコースとして載っていないためか人は少なく、平日の朝早くの出発だったこともあり、帰りにひとり地元のおじさんとすれ違って少し会話をした以外は誰とも出会いませんでした。


今回の出発地点はシャルトルーズ山塊でも一番リヨンに近い部分。グルノーブルの手前で高速を出ます。1時間10分で来られました。2時間半以上運転することもあることを思えば地元と言いたい位の気分です。


ちょっと間違えてひとつ下の駐車場(668m)に着いてしまいました。すでにきれいな場所だったのでまあこれもハイキングの一部ということにして歩いて約2キロ先の本来の駐車場(786m)へ向かいます。


はい、こちらが本来のハイキング出発地点です。黄色いオフィシャルな行き先案内看板(地図に載ってるコース)、それに誰かが付け加えた手作り看板があります。わたしが今回行くのはこの「La Grande Sure 4h」の方です。
グランド・シュールは南北に細長い山で、その東側はなだらかで放牧地帯となっています。ファミリーコースともいえる簡単な登りがそちら側でシーズン中の天気の良い週末ともなればかなりのハイキング客で賑わいます。
対して西側はほとんどが急な岩壁になっており、今回行くのはその隙間から登るコースです。


ハイキングコースの初め。


今回一番たくさん見たのはプリムラ。


春の終わりから夏、秋までによくみられるグロビュレール。今年初めて見ました。


すみれはあちこちに。


このへんはちょっと名前分かりません(^^; 森の部分だけで出会う系です。


少し登った辺り。先ほど通過してきた町や村が眼下に。


あまり踏みならされていない小さな道なのでときどき分かりにくくなるのですが、そういう怪しい場所には大抵ペンキマーク(黄色と赤の矢印)が。消えかかってるのが多かったですけど…おーい、塗りなおそうよ~~(^^;)


どんどん上がってきました。もうじき1000mくらいといったところでしょうか。


じゅうさん・・・??…なわけないよね(^^;
「306」とか…ときどきこういう数字が書いてるんですが、暗号っぽくて何に相当する数字なんだかよく分かりません。


気付けばペンキマークはいつの間にか薄黄色に。・・分かりにくいなぁ、どうして赤とか青とかピンクとかにしないんだろう・・・まああるだけましか。。
迷うのは得意とするところなので、こういうメインコースでないところを歩く日はしつこすぎるくらいに地図を出します。「どう考えてもこっちだろ♪」と感覚に任せて歩いて行った場合70パーセントの確率で間違えます(;´Д`) 勝率5割以下なのが何とも不思議なところです。


あれ、また黄色と赤のペンキマーク(消えかけ)も登場しました。2本立てということですか・・・


ケルンもありました。ペンキマークは薄オレンジ…
木がまばらになってきてどれが道なのかあまり分からないので助かります。


石がないゾーンなので木にペンキマーク。


おおっ、目の前が開けてきました。


アルパージュ(放牧地帯)の野原に到着しました。
この山の反対側は野原がそのままなだらかな坂として山頂まで続いているのですが、こちら側は見てのとおり、岩々としています。


パッと見のぼれそうにないんですが。
水仙が満開でした。


おおっ、シャモアか・・・?と思ったら角がクルクル。ムフロンの群れでした。


今日は軽い靴を履いてきました。クロッカスやスミレとお揃いみたいじゃないですか…?


振り返って。放牧の牛用の水飲み場がありました。
野原の部分はどこを歩けばいいのかよく分からないので適当に山に近付きます。


放牧用のシャレー。


あっ、ケルンがありました。(´▽`) ホッ。


久々に登場の黄色と赤の矢印。


こ、これは・・・


デジャヴな感じ・・・(゚Д゚;) (前回のベルドンヌ💦)
でも登る距離(高さ)自体はほんの少しだったしそこまで急でもありませんでした。
なんでわたしこんなとこばっかり来るんでしょうか(^▽^;) 今回は癒し系のつもりだったんだけど。。


矢印が律儀に時々あります。はーい、ありがとう、導いてくれて!!


上に着きました。もう頂上(1920m)です。


登ってきたところ。こないだのベルドンヌに比べたらどうってことありません。もちろん油断は禁物ですが。


頂上のケルン。奥は残りのシャルトルーズ山塊です。一番左の四角いのはグラニエ。


手前がシャルトルーズ山塊最高峰のシャムショウド(2082m)。奥の雪深いのはベルドンヌ山塊で黒っぽい3つの尖がりがその最高峰、ピック・ド・ベルドンヌ(2977m)。


その少し北側もずっとベルドンヌです。頂上が3000m近い夏でもアルピニストにしか登れない山も多く、近寄りがたい風格というか厳しさがあります。


もっと遠くにはモンブランも薄っすらと。


まだ11時過ぎですが、このあと下るのでここでお昼にしたいと思います。
今回は癒し系なので?軽い荷物で来たかったので暖かい飲み物はナシ。


さて、ご飯も食べ終わってそろそろ下りることにします。周回コースなので頂上の尾根のようになってる部分を少しずつ南方面に下ります。


これは山の南端。これを左側に下りていきます。


麓まで下りてきたところ。この辺りからは地図上のコースなので行き先案内看板が見えてきました。


頂上の部分には花は咲いてませんでしたが、ここまで下りるとまたたくさんあります。


雪融け水が小川になっています。


さて、帰りはちょっとドキドキコースです。


谷の向かい側。


さりげに怖いです、地図に載ってるコースの割に・・・


あっ、今年初のジョンシアン。・・足元注意ですが(~_~;)


普通の森に戻ってきて一安心。うっそうとしていて苔がむしてたりとなんか日本の森っぽいです。


シャルトルーズといえば林業も盛んなので森の低い方では伐採された木がまとめて積まれていることも。


朝と同じ道に戻ってきました。先ほど通ったのはこの左側の山肌に沿った道です。


駐車場に着く少し前。
癒し系ハイキングの最後にふさわしいほっこりする風景でした。

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