フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

クロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)へ その1

ボージュ山塊から見たグラン・ピック・ド・ベルドンヌ、ピック・ソントラル、そしてクロワ・ド・ベルドンヌ(写真中央に一体化して見える山)。昨年12月。



1月にベルドンヌでスノーシューをした時に撮ったもの。

右がグラン・ピック・ド・ベルドンヌと他ふたつ。


わたしが一番よく行く山のひとつであるベルドンヌ山塊。うちから1時間40分~2時間ほどで行けるので比較的近いと言えるうえ、エクランやヴァノワーズを彷彿させる高い山の雰囲気を持っています。最高峰でも2977mと実際そこまで高いわけではありませんが、野性味のある自然が程よく残っており、ほとんど失われたとはいえ氷河も少しあります。大小あわせて70もある湖の一部は氷河によって作られたものです。
幅10キロメートル、長さ60キロメートルという細長い面積に2700m以上の山が29もひしめきあっており、遠くから見ても迫力のある美しい山塊です。
最高峰、グラン・ピック・ド・ベルドンヌ(2977m)とすぐ隣のふたつを併せた3つの山頂がまるで漢字の「山」のような形で遠くからでも確認できるベルドンヌのシンボルとなっています。このピックと取り巻きその1「ピック・ソントラル(2945m)」は垂直に近い岩壁で、アルピニストでないと登ることができませんが、取り巻きその2の「クロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)」はハイキングで登ることができます。しかし恥ずかしながら今までチャレンジしたことがなく、これだけしょっちゅうベルドンヌに来ているのに、、とモヤモヤした気分でいっぱいでした。雪が融けてきた先月末、ついにチャレンジしてきました。
チャレンジする気は昔からあって、以前のブログにも行先候補として登場させています。↓

この翌日は結局3つめの候補に行き、2つ目のには11月に行き、これだけいつまでも残ってました。まあ雪のあるときは非常に難しいので仕方ありません。


クロワ・ド・ベルドンヌを絡めたハイキングコースはいくつもありますが、あんまり他の山を混ぜ始めると現実問題として長くなりすぎて1泊しないと無理になってきます。単純にクロワ・ド・ベルドンヌへの登頂のみを目的にした場合、最短距離のコースでピストン(累計標高差1570m)するか、さらに見ごたえのある景色のところを周回するか(1730m)のどちらかです。それぞれ別の駐車場からの出発となります。せっかくなので早起きして周回で行くことにしました。今の季節だからこそ日が暮れてしまう心配なくチャレンジできるコースだといえます。


この日の天気予報は晴れ時々曇り。でもそれ以上に曇っている感じです。
最近のマイブームはバカみたいに家を早く出ることです(^^;  この日も確か3時45分くらいに出発しました。というのもあまり寝ずに歩いても特に余計に疲れることはないように思うからです。むしろ運転のほうが心配ですが、眠気を感じたら迷わずSAで休憩することにしています。そりゃよく寝た方がいいとは思うのですが…大抵仕事から帰ってくるのが遅いし、出発前夜は荷物の準備や行程・車のルートの確認などで寝るのはどう頑張っても1時半以降です(-_-;)


こんなに早くに出発しても、駐車場付近まで来ると少し明るくなってきました。この分ではヘッドランプもなしで歩き始められそうです。


駐車場には5時45分着でした。


えーと、道がふたつあります。これは片方の道の方の行先案内板。Lac Blanc(ブラン湖)の畔を通過するコースで歩くのでこちらからの出発になるみたいです。もう片方は周回して戻ってくるときに帰ってくる道です。


湖の前に経由する「ジャン=コレ山小屋」の案内がありました。経由というか実際に寄る必要はなくて小屋の近くを通過する、という感じです。
管理人のいる期間は6月半ばから9月半ば、とごく一般的なスケジュールです。それに加え、6月前半、9月後半~10月にかけての土曜日も管理人がいて食事を頼むことができるようです。帰りなら寄ってビールの1杯でも飲んでいくのもいいのですが、行きだと特に寄る理由もないので通過してしまうことになりそうです。


結構雲が出ています。真っ暗ということもなく、ときおり明るくはなるのですが・・・曇りの方が暑すぎずに登りは楽ですが頂上では晴れてほしいものです。


これは・・・シャルトルーズ山塊かな・・?


まずは森の中です。しばらくはGRと呼ばれる中心的なハイキングコースを歩くことになります。GRのペンキマークは全国で共通して白と赤になっています。


このようにときおり青空が出て期待させてくれるのですが、すぐまたお日様は隠れてしまいます。


この森・・結構登ったと思ったら少しずつですが長い下り坂になっていて、もしかして道間違ってる?という不安を掻き立てられます。


どんどん下っていきます(-_-;)まさか他の駐車場に向かってんじゃないだろうな・・・


ようやく下るの終わりです。今度はロープ付きの登りです(ロープ、いらんけど)・・・どんどん登って行くぞー✨


えっ、それでまた下り??(◎_◎;)


まもなく手作り看板のある分岐に到着しました。
はっ?ここ標高1430m??…30分以上も、しかも意識的に早い目に歩いたのに出発地点から70mしか上がっていません。かなーーりがっくりしました(~_~;)


・・・で、また下るのか(-_-;)  このコースを選んだことを軽く後悔し始めました。しかし、誰かと一緒じゃなくてよかった・・・ちょっとブーイングものでしょう。


ケルンは至るとことにあります。


滝が何筋か流れています。


次の分岐に来ましたが、1480m…相変わらずあんまり登っていません。しょっぱなからこんなにアップダウンが多いと嫌になります。
山小屋まであと1時間25分、湖まで2時間10分とあります。何よりショックなのはコースタイムより大して早く歩けてないことです。今日は泊りではないしアイゼンやジェットボイルは入っているものの荷物はかなり軽いのに・・・


お天気は相変わらずこんな感じです。頼む~晴れてくれ(;´Д`)


少し見晴らしの良いところに出てきました。先ほど下から見えていたのはやはりシャルトルーズ山塊でした。プラトーと呼ばれる高く平たくなっている部分の全体像を見渡すことができます。



まだ森の中ですけど、その1はこれでおしまいです。

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