フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

南仏の素敵なスキー場…を登る(^_^;)

今週初めからフランスのスキー場は全て閉鎖されましたが、これはその少し前のお話です。


この日はリハビリスキーコーチのOさんが有給を取ってくれたので自然の中で山スキーをしようということになっていました。
同じ県の少し離れたお山地方に住んでいる山スキーをする友達夫婦に声をかけ、そちら方面の町のカフェで朝待ち合わせることにしました。


ビーコンをはじめゾンデ棒やスコップといった本格的な山スキーに必要な安全装備はOさんが予備を持っているので全て借りました。うちにあるんだけど、持って来なかった💦


2日ほど前に天気予報を見た時はまあまあの予報だったので安心しきっていたのですが、いざ当日朝出発してみると雲が結構出ています。
特に進行方向が超どんよりしており、走ってるうちに雨までぱらついてきました。


一緒にスキーをする予定のFさんに車の中からメッセージを送ってみました。
「そちらの天気はどう?」
「ちょっと雪が降ってるね」
Σ(´∀`;)Σ(´∀`;)
初心者スキーヤーに雪は厳し過ぎます・・・
すぐ電話してみると風も強いそうなので、延期というか今日のところは中止にすることに決めました。
しかし、もう1時間近く走っています。このまま帰るのは悔しいしどうしよう?


とりあえず作戦会議に道路沿いのカフェに入りました。
Oさんち周辺の空の方がまだ雲が少なかったんですが、せっかく有給を取ってもらってるのでとんぼ返りするのは残念です。Oさんちの近くなら仕事が半日の時にいくらでも行けますから・・・


色んな町の天気予報を見てみましたがどうもはっきりしません。
カフェを出て、雲の間から青空が見えている方角を目指しました😅


Oさん「一番晴れてるのはケラ山塊方面のあまり奥に行かない辺りだな。リズールのスキー場なんかがある」
わたし「えーっ、今日はせっかくスキー場以外のところで山スキーするの楽しみにしてたのに・・・スキー場の他に山スキーする場所ないの?」
Oさん「う~ん💧いきなり言われても思いつかん・・・ええい、つべこべ言いなさんな!俺は行ったことあるけどすごくきれいなスキー場だから」


もう諦めかけていたお天気が、この辺りはなんとか良さそうなのでそれだけでも嬉しい♪行き先がスキー場というのはしぶしぶ受け入れました。


地べたにしつこく「リズール」「リズール」と書いてあります^^;
もう分かったからっ💦💦


カーブごとに看板が立っていて、自転車レースの有名サイクリストの名前が付けられています。ツール・ド・フランスやジロ・ディタリア(イタリアのレース)のロゴが。
ああ、ツール・ド・フランスがここもよく通るのね…と後から調べてみたら2014年に1回通っただけでした(@_@)


標高が上がるにつれ視界が広がってきました。ドライブするだけでもとっても気持ちの良い道です。
行き止まりにスキー場があるだけの道なので、今まで一度も走ったことがありませんでした。


もうスキー場はすぐそこのようです。先ほどまでの雨まじりのどんよりした空が嘘のような気持ちの良い天気😻
しかし雪の少ない冬だったし、もう3月だというのにここら辺は雪不足ではないようです。クリスマスに子供たちと出掛けたものここからそう遠くない山小屋でしたが(そこでOさんと出会ったのでした)、その時も山小屋周辺は2m以上の積雪がありました。


さて、駐車場に車を置きわたしたちが向かうのは決してリフト乗り場ではありませんよ~

元々山スキーする気満々で出発しているので、スキー場であっても山スキーにこだわります( ̄▽ ̄;)


森の中を登っていきます。


一番キツかった上りがここでした。
目的地としては2440mと2550mのふたつの頂上があり、どちらに行きたいか初めにOさんに聞かれました。歩き出した時点で低い方の山頂には少し雲がかかっていて「高い方に行く」と自分から申し出たので泣き言は許されません(;^_^A


わ~い、着きました\(^_^)/
最後、数人のスキー客がわたしたちが登ってくるのを見守っていて「ブラボー!!」と叫んで下さいました(;^ω^)
高低差700mほど、2時間弱でした。


確かにOさんが言っていた通り、とてもきれいな景色です✨
日本のスキー場でも時々あると思いますが、近くにある別のスキー場と繋がっています。
こんな感じ👇

上の見取り図が今来ているリズールのスキー場のゲレンデ。
下の図を見ていただくと、稜線の反対側(隣の県になります)のヴァルスというスキー場のゲレンデに下りることも出来ることが分かります。
ちなみにこのスキー場のリフトで行くことが出来る一番高いゲレンデは2750m。3000m以上まで行けるスキー場もフランスにはいくつもあるので、特別高いわけではありませんが、パノラマ感はなかなかのものです。


山スキーハイキングの予定でしたのでチーズやサラミ、パンなどのいつもの面々を準備していましたが、風がとても強くて外で食べるのはなかなか厳しい・・・
ゲレンデ横にあるレストランに入り、Oさんが一人分だけ注文して(「本日のお勧め、ラザーニャとサラダ」でした)分けて食べつつこっそりと時々チーズとサラミを切って一緒に食べました(^▽^;)スミマセン💧


登るのは大変だったけど、お楽しみタイムです(≧∇≦)
滑るぞ~~


景色のいい所で1枚撮ってもらいました。
スキー自体今までしたことがなかったし、スキー場=自然の景観を汚すもの、とネガティブなイメージしか持っていませんでしたが、今シーズンいくつか行った中でもここは特に気に入りました。


最後は上りになってるので歩かないとなりません。スキーは大丈夫だけど、ガタガタの雪のところを歩くのはそれなりに足首が痛いのでスキー板はOさんに持ってもらってストックを使ってゆっくり歩いて駐車場まで戻りました。


足首がちょっと腫れていたので、Oさんのアイデアで(^^;)雪で冷やしてもらいました。


帰り道の景色もきれいでうっとりです。


正面に構えるのはエクラン国立公園の代表的な山のひとつモン・ペルヴー(3946m)。
氷河も残っています。


モン・ペルヴーの麓に見られる建物群は17世紀末に天才建築家ヴォーバンによって建てられた要塞モン・ドーファン。ユネスコの世界遺産に指定されています。
すぐ下の道路はよく通るのですが、まだ一度も訪ねたことがありません。一度行かなきゃ、としょっちゅう思っています^_^;



読んでいただいてありがとうございました。

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