フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

憧れのグラン・ガリビエ(3228m)へ

1週間前の日曜日、かねてから行きたかった山のひとつ、ル・グラン・ガリビエに登ってきました。日帰りで行ける(常識内で)範囲の山ではもっとも高い山のひとつで最近攻めているセルス山塊の最高峰でもあります。


フランスではガリビエというと山自体より、ツール・ド・フランスでお馴染みのガリビエ峠(2642m)の方が有名だと思います。わたしは初め、この峠から頂上に登れるのかと思ってたのですが(^^; それはアルピニストでないと登れないコースでした。

ハイキングで登る場合の行き方はふたつ。サヴォア県のスキー場、ヴァロワールの少し先(2000m弱)から登るパターン。距離15キロ、高低差1100m。若しくはオート=ザルプ県側から攻める高低差1550m、距離20キロのコース。こちらの方がコースにバリエーションがあるといいます。迷わず後者に決まりです。しかもそちらからの方が高速代がかなり安いという💖


それに・・ガリビエは山小屋でよく出てくる地ビールの名前でもあります✨ グラン・ガリビエの麓のヴァロワール村で作られているのです。


1年前、エクラン国立公園中部のオラン山小屋にて。ガリビエの白ビール「アヴァランシュ(…雪崩💦)」。グラスにレモンスライスが入っているせいか、すごい泡が出ました(^_^;)


こちらは「アルピーヌ」、先月末のセルス山塊、ドライエール山小屋にて。色の薄い「ブロンド」と呼ばれるタイプのビールで4,8%しかアルコール分はないものの、とても味わい深いです。


今日も張り切って家を3時半過ぎに出ました(^_^;)
ブール・ドワザンの町を5時に通過。この町を経由してドゥー・ザルプやアルプ・デュエーズといった有名スキー場かつ自転車レースがよく使う坂道へ向かうため、町の入り口のロータリーには光る自転車が(@_@)


5時15分。シャンボントンネルに入ります。このトンネルは2年半前に天井が崩落し、長く通行止めになっていました。今では工事もかなり進み、ウイークデーの夜間工事だけで工事の最終工程を進めているようです。トンネルが閉鎖されているときは原則として湖の対岸にある平行した仮道路(3,5トン以下の車両のみ)を走ることができます。


ツール・ド・フランスでおなじみのロータレ峠(約2000m)を越え、県道がどんどん標高が低くなってきたところの駐車場、「ポン・ドゥ・ラルプ」(1710m)に着いたのは6時。
今年の3月に友達とスノーシューしに来た時に停めた駐車場です。その日がわたしのセルス山塊デビューでした。


用意を整えて出発したのは6時10分でした。日が昇るのが遅くなってきて、6時はようやく明るくなってくる時間帯です。坂道を登りつつ、駐車場の辺りを見下ろして。


滝の横を通り登っていきます。


放牧地帯の集落、ラルプ・デュ・ロゼ。


朝焼けが奇麗です。山小屋に泊まったかのような錯覚さえ起こします。家を早く出てよかった(*'▽')


放牧農家に混じって山小屋っぽい民宿がひとつあります。3月に来た時は閉まっていました。


集落を通り抜けてさらに登っていきます。


ひとつ目の分岐に到着です。


ピック・エスト・ド・コンベノ(3145m)。これまたハイキングでは登られへんやつです(;´Д`)
ただし少し低い位置にあるロック・ノワール・ド・コンベノ(3112m)は難易度高めなものの装備なしで登れるらしいので行きたい候補のひとつになっています。


岩々ザレザレしたところを登っていきます。


摩訶不思議な岩がそそり立っています。


おお、コンベノの後ろから・・エクラン最高峰、バール・デ・ゼクラン(4102m)が顔を出し始めました。


上がっていく方向を眺めて。たぶんあの奥の方向に峠があるはず・・・


歩いてきた方角を眺めて。辛うじて朝の光に照らされていますが、もうすぐ終わりでしょう。名残惜しいので何度も振り返りながら歩きました。


川に沿った緩やかな上りを歩きます。


だだっ広い草原を緩やかに登り続けます。


出発から1時間弱でふたつ目の分岐へ。500m上がりました。歩きやすい道だったからですが、わたしにしては早いペースです。高度計の誤差2m。なかなかの出来です。



左側の眼下にいきなり大きな湖が見えました。グラン・ラックです。


間もなく次の分岐、「クロ・ダーヌ」に到着。
👇3月にスノーシューで歩いたときの同じ場所

いつも思うのですが雪があるとまるで別の印象です。


もう少し上がると羊飼い小屋があります。男性がふたりいたので挨拶はしましたが、羊飼いなのかハイキング客なのかは分かりませんでした。


同じ羊飼い小屋。わたしたちは反対側の盆地のようにくぼんだ所から登ってきたので目の前にこれがフワ―っと浮かび上がってきたときには感動しました。


これは確か小屋のすぐ横で友達に撮ってもらったんだったと思います。


さて、経由地である峠に向かって登っていくのですが・・残念ながら下り坂が始まりました。よくあるアップダウンです(-_-;)


羊飼い小屋を振り返って。


3月、ほぼ同じところで。前を歩く友達。


正面に立ちはだかるのはテット・ド・カシ―ユ。


もうワタズゲも季節が終わりつつあります・


花も6、7月に比べると種類が少なくなってしまいました。


峠はもうすぐっぽいです。こちらは進行方向の尾根。


さきほどドドーンとほぼ真下に見えたグラン・ラックからすこしずつ離れていきます。


テントを張ってる人たちがいました。羨まし過ぎる・・・わたしはテント担いでこれだけの距離や高低差を歩く自信はありません(;´Д`)


ポンソニエール湖に到着。


えー・・・出発から2時間弱で850m。ペースダウンしています💦
ダメですね・・高度計なんてあると自分のペースとか一目瞭然になっちゃって。分からないで何となく歩いてるほうが性に合ってるんですが、なんか見ちゃいます。トレランじゃないんだからタイムなんて気にしなくていいのに・・・


もうしばらく行くと、平たいところに出ました。ここは恐らく・・・


ポンソニエール峠(2615m)に到着。プロ・テックの誤差は2m。なかなかのグッジョブぶりです。



峠まできたところでこの回はお終いです。この地点から先はコース外となり、道もドキドキ楽しいところが多くなってきます。ちょっと迷いますが(^▽^;)

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