フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

雪の降らなかった時期の山スキー記

1月はフランスのお山にほとんど雪が降らなかったので、1月も後半になってくると良い状態の雪がたっぷりあるところを探すのは結構大変でした。


標高2100m以上あるヴァルス峠道。11月の初めにロードバイクでヒルクライムしました(寒かった)。


峠から少し下りた標高2000mほどの地点から始まる緩やかな谷は山スキーをする人に人気で、昨シーズンの終わり、5月の半ばにスペイン人の友人Nさんと谷の奥にある3000m近くある頂上に登ったことがあります。

この日は一人だったので、スキーする人がそれなりに多く、地形を知っているこの場所を選びました。大半の場所では電波もあることを確認済みです。


歩き始め。小さな小屋があります。この辺りでは夏に羊の放牧がおこなわれるため、その作業道具を入れる納屋になっています。


道路から遠くないところに石碑がありました。
この地でかつて雪崩で亡くなった方たちの名前がありました。


谷の向かって右側の斜面は全体的に急なので雪崩になりやすそうです。たまに右側を通るスキーヤーさんもありますが、わたしは行きも帰りも左側または真ん中らへんを通ります。


道路を振り返って。今登っているのは北向きの谷なので雪が残っていますが、南壁では春か初夏のように雪が融けつつあります😓


この時点で確か2週間ほど雪が降っていなかったため、多くのスキーヤーさんのトレースが登り下りを問わずいっぱい付いています。
わたしが滑る時に苦手なのは、雪が柔らかい時についた下りの深いトレースが夜から朝にかけて凍った硬いガタガタの雪です。お昼過ぎ以降、お日様が十分に当たって新たに柔らかくなってると問題ないんですが・・・
ここのように、日向の時間帯が短い場合はよい状態の雪が長持ちしやすいです。


30分ほど緩やかな斜面を歩き続けると、小屋に到着します。
夏の間羊飼いさんが滞在する小屋です。残念ながら鍵が掛かっていて使えません。この谷によく来るNさんいわく、少し前までは鍵が隠してあって使えたんだそうですが、それも出来なくなってしまったんだとか(;´・ω・)


小屋を越えてさらに登り続けます。
ここまで、ずっと日陰で肌寒かったのですがようやく日向に出ることができそうです。
目の前にふたりのスキーヤーさんが歩いているのが見えます。わたしの後ろにも、少し離れたところに何人かの人が続いていました。2000mから歩き始められて、景色もよく、難易度も低いので人気があるみたいです。


お日様が・・・出てきた✨
嬉しい(*´▽`*)暖かさが全然違うんですよね。


振り返って。平たいところに到着しました。
左に見えているミニ頂上みたいなところ。ここでお茶を濁すという手もありますが!?まだ時間も早いし特に心配な点もないので、このまま登り続けたいと思います。
後方右にとんがっているのがここユバイ渓谷の最高峰、エギーユ・ド・シャンベロン。3400m台のお山でアルピ二スムでしか登ることが出来ないようです。


一度は日向になったのですが、左側の斜面に近い位置を歩くため、再び日陰に入ってしまいました(;^_^A
この辺りからちょっと斜面が急になり、雪がまだ凍っていてスキーが滑りがちです。しかし、スキー用アイゼンを出してくるほどではないです。既にあるトレースの上はツルツルなので、あえてトレースでないところを歩くと滑りにくいです。


再び日向へ♩
しかし、つい先ほどまで日陰だったのでしょう、地面はカチコチでたまにズルっとなります。アイゼン付けてもいいけど、付けると一歩一歩引っ掛かるので(まあそれが目的なんだけど)、歩くスピードが落ちるんですよね・・・ほんとに危険がある、例えば急斜面をトラバースする時とかでなければ、あまり出したくありません😅


この辺りは風が強かったのでしょうか、雪が飛ばされて薄くなってきているみたいです。
土も結構出てきているので、下りる時はよく見て避けないといけません。


頂上の真下に来ました。
この辺りからはかなり急になります。雪が積もりたての時などはこの辺りも雪崩になりやすいっぽいので注意しないといけません。今日は雪がとても少ないし2週間以上前の雪だし気温も低いのでリスクはほとんどありません。
しかし、空が青い(≧∇≦)
この日に限ったことではないけれど、フレンチアルプス南部(les Alpes du Sudと呼ぶ)は空の青さが濃いようにいつも思います。


あまりにも雪が少ないのでスキーをザックに引っ掛けて登っていくスキーヤーさん。


こちらはわたしの後ろからソロで登ってきたお姉さん。スキーを脱ぐかどうか迷っている様子です。
わたしはこの日はスキーを付けられない小さなザックだったので、スキーを外したら手に持って登らないといけません。ほんの少しならそれもいいけど、結構ある(多分15分くらい)っぽいのでちょっと辛いな、もう今日はここまででいいか、と思ってると・・・


新たに後ろから登ってきた兄さんが「えーっ、ここでやめるの?もう少しだけど!?」とそそのかしてくる(;'∀')
大体、山スキーに来る人ってスキーを引っ掛けられる専用のザックなんですよね。わたしがこの日持って来てたのはデカトロンで10年以上前に買ったお手軽ハイキングの時用ので、スキーはおろか、何も付けられません。中くらいのドイターのザックには一応、付けられるけどイマイチ安定が悪い(やったことある😅)。この日「山スキー用ザック買う!」と決心しました。
そして、兄さんには「いや、ほんとに今日はここがわたしの頂上でいいです」とお断りしました。


「わたしの頂上」というか「本日の頂上」からの景色。
捨てたもんじゃないでしょう✨
駐車場から2時間ジャスト、900mほど登りました。


本日の頂上にてランチです。
この前の週に友人Cさんちに行ったときにお土産にもらったチーズを少し持って来ました。


後半に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

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