フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

イゾアール峠にてビンディングシューズデビュー(先月)

一度、速報として簡単にご報告した先月の、遅まきながらのビンディングシューズデビューのお話です。


この週末は、わたしのロードバイク(と山スキー)の師匠である友人Oさんちに金曜の夕方お邪魔しました。


いつもはご飯時に到着しても、これといった料理が準備されていることはないのですが( ̄▽ ̄;)、この日は「何となく気分が乗った♩」と、夏らしい献立を用意してくれていました。ちょっと感動✨
ちょっと早い目の晩ご飯を食べたら、早速出発です。
どこにって、わたしが頻繁にロードバイクに乗り始めた去年の秋に「ヒルクライムしたい~」と言いつつ、お天気が良くなくて登れないまま冬季閉鎖期間に入ってしまったイゾアール峠にです。
と言っても、夜にサイクリングするのではなく、適当なところでテント泊して翌朝、涼しい朝の早い時間帯に出発しようというものです。
このテント泊&翌朝サイクリングというパターンはこの夏、わたしがしょっちゅうやっているので、Oさんに提案したのでした。


イゾアール峠道の途中にある村の周辺でテント泊できそうな場所を探します。
6月のお話なので、今以上に日が暮れるのが遅くて、これは夜の9時過ぎなんですけど、まだまだ夕方みたいな感覚です。ヨーロッパは冬は日が短い代わりに、夏は日没時間がめちゃくちゃ遅くて、1日を有意義に過ごせるのは嬉しいことです。


21時38分。
冬にはノルディックスキーのコースになる林道のわきにポップアップテントを広げました。
昼間はハイキング客も通るでしょうが、夜から朝にかけてはまず誰も来ない場所です。


3~4人用なので、とても広いです。
車なので、ごっついエアーマットを持って来ているし、わたしのテント泊とはえらい違います😅かなり暑くなるという予報の週末だったので、シュラフは夏用を持って来ています。
おやすみなさい~


朝6時ジャストの空。
丸い山頂はこの地方を代表するお山、ロッシュブリュンヌ(3320m)。
実は数年前に、この山に同僚のS君と一緒に登る前夜、峠道のここよりもう少し高い辺りででS君のテントで寝たのが、わたしのフランスでの初めてのテント泊だったのでした。
すっかり影響されて、1週間後にはマイ・テントを購入し、その後すぐにテント泊を始めました😅


自転車は車に括り付けたままにしておくか迷いましたが、結局テントの出入り口の前に置いて寝ました。


すぐ近くのテーブルで朝ご飯です。
Oさんは「栄養いっぱいだから、自転車乗る日は欠かせない」とシリアルに牛乳を持参してかけて食べていました。わたしもシリアルは好きでうちでは食べているんですけど、テント泊の時はあんまり食べないです💦


胡桃パンに胡桃ジャム✨
胡桃ジャムは、ニュテラの小瓶に入れています。ちょうどいい大きさなので使いまわしています。ところで、この胡桃パン、おいしい~!!しかもオーガニックです。


Oさんちからここに来る途中に寄ったパン屋さんなんですが、ドアが開いていたので入ったら、もう終わってて全て片付けられていたのですが、お店の方が奥から持って来てタダで下さったのでした。払います、って言ったんですけど「いえいえ、あなた感じが良さそうだから」って( ̄▽ ̄;)
すみませんねー、今度寄って何か買います!


さて、タイトルに書いたように、この日はビンディングシューズのデビューライドでした。
峠道で出会うサイクリストさん達はほぼ例外なく、全員がビンディングシューズです。何度も「なんで運動靴なん?」と聞かれ「ビンディングシューズの方が登りやすいよ」と言われていました。
昔からブログを読んで下さっている方はご存じでしょうが、わたしは3年ちょっと前に両足首骨折、うち片方は脛骨・腓骨を複雑骨折というとんでもない事故に遭い、障がい者の認定も受けています(国が認めるものと、県が認めるもう少し範囲の広いものとあり、後者ですが)。足首の可動な角度が限られているので、ビンディングの付け外しに足首を滑らすのが難しいだろうな、コケそうだな、と想像したら怖くて中々踏み出せずにいました。


Oさんが「マウンテンバイク用のビンディングシューズは比較的取り外ししやすいと思う。あとビンディングも緩めにして」とアドバイスしてくれて購入したのがマヴィックというメーカーのシューズです。


ビンディングが飛び出ていないので、歩きやすいのも嬉しい点です。


ペダルの部分。
裏表どちらでも靴が引っ掛かるという長所があります。


で、同じ機会にサイクリング用パンツも購入しました。
長いサイクリングをした時にお尻が痛くなるのが軽減されるはずです。
ちなみに、靴下は買わなくて(サイクリングショップで売ってたの高くって💦)Oさんちに持って来ていた荷物の中で唯一代わりになりそうなったのが、足首の手術後にずっと履いていた着圧ソックスです(;^_^A


峠道の片方は、この3週間くらい前にひとりで登っていたので、この日はオート・ザルプ県第二の町であるブリアンソンから登り始めました。テント泊した場所から一度下りてからの登りなおしです。こちらの斜面の方が、傾斜は緩やかなようで、何となく軽く考えて出発しました。


ブリアンソンから登り始めてしばらくは絶好調で!?Oさんもびっくりするくらいのペースで飛ばしてたのですが、600m(高低差)くらい登った辺りから、目に見えてペースダウンしてきました。とはいえ、しんどくて漕げないというような話ではなかったのですが、Oさんに「暑いわけでもないのに、もうスピードダウンするなんておかしい。なんか食べたほうがいい。水も飲んで」と促され、まさかの休憩(^-^;


いつも、「足つきなし」に無意味にこだわり過ぎて、2時間とか2時間半とか全く何も食べずに登り続け、何なら水もあまり飲まないんですよね・・・自分なりのおかしなやり方が自らの首を絞めているのかもしれません。
背中にポケットがあるサイクリング用の服を買って、自転車から降りずに食べられるおやつを背中に入れておくのがいいのかな、と考え、先日ショップで見てみたらとんでもなく高くて、買わずに出てきました(◎_◎;) 


前の日にビンディングシューズを買ったお店でもらったおやつでエネルギーチャージしよう・・・


チョコレート味の湿った感じのお菓子です。
甘くてねっとりしてて、めちゃくちゃカロリー高そうで、自転車にはもってこいです。
味も結構おいしかったです。ただ、すごく高くて、2,5ユーロ(350円くらい)なので、自分では絶対に買わないです(・・;)


この後、まあまあ普通のペースで登り続けました。
途中、タイヤがパンクしてるような気がして、確認するために降りてみましたが、パンクしておらず。単に疲れていて早く登れなくなって、タイヤが柔らかいような気がしただけみたいでした。そして、再度出発する際、上り坂なので上手くスタートできず、よろけて、ビンディングが外せないままコケました(やっぱり)(;^_^A


森の部分がかなり長い峠道です。標高2100mくらいから木のほとんどないエリアに出ます。
これは、一度峠に着いてからOさんにわたしのカメラを渡して撮ってもらったもの。


なんでカメラを渡したかというと、登ってくるわたしを撮ってもらうためです。撮ってもらうためだけに、もう一度ヘアピンカーブ二つ分くらい下りて登りなおしているわたし(カーブの部分)。いわゆるやらせ写真です。


やらせ写真続き。


わざとらし過ぎて、自分でウケてます。


はい、着きました😅
峠の石碑の前にて。
近々、整備されてきれいな建物ができるそうで、整地の最中でした。


現在あるのは、この小さなお土産屋さんのみ。
おしゃべり中のOさん(左)と、熟年サイクリストさん。


おやつはわたしミックスのナッツ&ドライフルーツです。


シールが貼られ過ぎて、何も読めなくなった峠の看板。


この日は往復の予定でしたが、反対側にも少しだけ下りて登り返しました。


まあ、それもほぼ一種のやらせです。


これは、登ってきた方に下り始めて1㎞の地点の看板。
「峠まであと1㎞、現地点は2290m、向こう1㎞の傾斜は7,1%」とあります。この看板はオート・ザルプ県の有名な峠道や山道(スキー場への道など)に立てられているものです。


峠から1,5㎞くらいの地点にある「ナポレオン山小屋」。
オート・ザルプ県の主要な峠道に19世紀、ナポレオン3世の意見で作られた旅籠のうち、現存しているもののひとつです。ここのものが、一番有名だと思います。


山小屋の所有と思われる、軍隊のおさがりっぽいトラック( ゚Д゚)


古いアルピーヌが停まっていました。
可愛い💖


無事にブリアンソンまで下りたあと、ピクニックするのに良さそうな場所へと移動します。


ブリアンソンから峠とは違う方向に、標高2000mまで来られる道路があります。
行き止まりの地点にある湖畔でランチにしました。


昨日の晩ご飯の残りとパン、チーズ、サラミ。
アプリコットをデザートに持って来ました。
自転車のあとでお腹が空いていて、この写真に写っているものはふたりでほぼ完食しました(^^ゞ


この日の記録👇

こんなに暑い時期ではなかったら、もう少し長いコースで走りたいのですが、日が高くなってくるときついですね・・・😓


肝心のビンディングシューズの威力ですが、正しい漕ぎ方というのも身につけていなかったため、この1回でそこまで違いは感じることはできませんでした。でも、この後何度も乗っているうちに、快適なような気がしてきています。今後の記事に、その感想を少しずつ書いていけたらと思っています。
お読みいただいてありがとうございました。

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