マイナス20度の世界へ(下山&チーズ農家)
今週火曜日と水曜日はフランス各地で記録を塗り替える寒波が押し寄せました。
これを書いている金曜日はだいぶ緩んだ感じです。
この日は麓の町(標高約1000m)の7時の気温がマイナス18度、10時がマイナス17度。いま到着しようとしている峠が1736mですので100mで0,6度下がるならマイナス22度くらいってことになります。
風が出てきてさらに寒くなってきました。ひゅんひゅんと砂のように雪の粉が舞い上がっています。これは北方面。
ガスの中に突入です。峠に着きます。
アルク峠に着きました。看板の雪というか氷はわたしが払いのけました。
むむむ・・・やはり何も見えません(-_-;)
振り返るとこうです。上の方は晴れてるんですが、丁度ガスの中に入っています(;´・ω・)
写真はスマホかコンデジのオートで撮るのですがあまりの寒さのためかカメラが焦点合わずに何枚かはトチ狂った写真になってしまいました💧
西側(歩いてきたほう)は時々ガスが晴れます。
対してこちら側はちょっと明るくなった瞬間でもこの視界(~_~;)
とりあえずおやつにするか・・・
今日はこの気温ですのでじっくり座り込むこともなさそうだと思ったのでジェットボイルとかは持って来ていません。保温マグのコーヒーと先日イタリアで買ってきた一人用サイズのパネットーネです。
が・・あまりに寒い。特に風が。。はっきり言って座る気にもなりません。コーヒーは一応飲みましたけど、結構ぬるくなってしまっていました。何も食べる気が起こりません。結局パネットーネはここでは食べずに帰りの車の中で食べました(超おいしくて何でもっといっぱい買わなかったんだ・・と後悔)。
南側。
ここでマイナス20度セルフィー(≧∇≦)
奇跡的にほんの一瞬でも晴れないか・・と寒いの我慢して待ってたんですが、最高にガスが薄くなった瞬間の写真がコレ(;´Д`)
写真の時間を見ると、8時45分頃に着いて9時過ぎまで20分ちょっと峠にいたことになります。でももう限界・・・鼻の孔もパリパリになってきました。
凍ってしまう前に退散です(^^;
視界もぼんやりとしかありません。
あとは右下に続く斜面を森まで下りていきます。
ほぼ下りたところ
森に戻ってきました。
森の部分は踏みならされているうえに気温が低くて硬いのでスノーシューはいりません。ガッガッとうるさいし外しました。
雪が融けたあと凍ってるところも何か所かありました。
分岐のあたりでスノーシューの女性がふたり。あいさつします。「寒いですね」「峠まで行かれるんですか?」「いえ、森の中を散策するだけです」いるんですね、よりによってこんな大寒波の日に来る人(^^;
スノーシューだけじゃないです。この奥にはノルディックスキーのコースがいくつかあり、今日歩いたコースも一度交わる地点がありましたが、ここでもスキーコースを横切ることになります。ちょうど5人組がサッサッサッと通り過ぎていきました。いつも思うのですがノルディックスキーする人って男性も女性も細マッチョというか無駄のない美しい筋肉のライン(ウエアがぴったりとしているので丸見えです😅)で、ウエアもカッコよくてみんなプロのアスリートのように見えてしまいます。
下りていく方向も軽くガスってます。
山小屋風レストラン(とわたしが勝手にジャンル分けしていますが自称山小屋)の前を通って駐車場に向かいます。
峠方面を振り返って。は、晴れてる!?って一瞬思いますが、お日様のすぐ右辺り、そこです峠は。やっぱりガスがまとわりついてます。ホッと一安心(なにが)です(^▽^;)
今度は50代くらいのご夫婦が。女性がスノーシュー、男性は靴のままでした。確かに森の中だけなら雪は硬かったのでスノーシューなしでも大丈夫です。
もう少し駐車場に近い辺りではそりを引いた小さな子供連れの若い夫婦が。赤ちゃんはお母さんに抱っこされています。こんな寒い日に来ちゃうんですね(◎_◎;)
さらに一組すれ違いました。駐車場も結構停まっています。
帰りは一部峡谷になっています。今の時期氷柱だらけです。
しばらく行くとお気に入りのチーズ農家があります。
左の建物がそうです。
いつもはこの辺りをニワトリが何羽も元気いっぱいに走り回ってるのですが、寒さのためか全く見かけませんでした。
売店部分の入り口。
ところで重大な発見が。今まで「チーズ農家なのになんでキノコの絵が描いてあるんかな」と思ってたのですがチーズ造りでミルクを温める昔風の大きな鍋のイラストだったのでした(^▽^;)
農家なり農協なり小規模なところではチーズ作りは大抵午前中に行われます。
水蒸気で曇っていますがガラス越しに見ることが出来ます。
オーガニックの認定を受けた何種類かのチーズが作られています。
一番のお目当ては左下のハードタイプのチーズ「ラピーユ」ここの農家で作られているだけなので勝手に自分とこの農家名をそのままチーズ名にしてあります。
そしてその隣の「ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュ」です。この地方で伝統的に作られている優しい風味のブルーチーズです。
右下の小さなチーズはクリーミーでコクがありめちゃくちゃ美味しく、しかもひとつ1,4ユーロと安いのでこれも買わないわけにはいきません。
帰りはお隣の山塊シャルトルーズを正面に見ながら高速に入る県道を走りますが、お天気はいいもののこちらも頂上付近はガスっている様子です。
恒例の集合写真です。
そうだ、バターもふた包み買ったのでした。
さっそくおやつに田舎風パンと南仏ケラ山塊で買ってきたはちみつと食べました。