フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ボッチ頂上で出会い

先月、久しぶりにひとりで雪山散策した日のお話です。


左奥が本日の目的地です。
昨年スキーで、それ以前にもスノーシューで登ったことがあり、様子が分かっていて安心な山です。


スキーのトレースの他にスノーシューの跡も結構ありました。
今年は雪が少ないので、この辺りまではツボ足で登ってきた人の足跡までありました。
この後、さすがに雪深くなってくるので諦めたようでした(;^_^A


風が強いことが多いエリアのようで、雪庇的に、かつシュカブラ的になったとことろが時々あります。


この辺も風の仕業で面白いことになっています。
面白いけど、滑るのは大変なんですよね💦ガチガチで💦


下半分は、大きなジグザグでトラバース的に登っていきます。
なだらかな部分はまっすぐ(真上)に登ることも出来ますが、結構しんどいです。
無理して真上に登ろうとして時間がかかるよりも、さっさとジグザグに登った方が早いということもよくあります。
この後、いきなりツルッツルの部分に差し掛かって、シャーっと滑ってしまって焦りましたが、下が断崖とかではないので、ちょっと怖い目をしただけで平気でした。滑ったら危ないような場所では、迷わずすぐにクトー(スキー用アイゼン)を嵌めるか、めちゃくちゃ滑るような場所だと板は担いでスキー靴に直接普通のアイゼンを嵌めるようにしています。
この時は、雪の色というか表面の様子を見る限り、滑りやすいのはほんの10mくらいかな、注意して歩けば大丈夫だろう、とタカをくくったのがいけなかったようです・・・


いったん平たい場所に到着しました。
先ほど、先っぽだけ見えていたモンブランが少し大きく見えてきました。左奥がそうです。
この後は、緩やかな斜面をしばらく登った後、稜線へと進みます。


稜線を少し進んだあたり。


徐々に狭くなってくる稜線。
最後の30m(高低差で)ほどはかなり急なので、注意して登る必要があります。


ほぼ到着しました。
すぐ奥が頂上です。
途中、めっちゃ狭くなっていて、平たくもないので、念のためスキー板は外して登りました。


わーい、着いた\(^_^)/
ポワント・ド・ゾンフィエ(2455M)。
この時期、フランスはスキーバカンス真っ最中だったのですが、驚いたことに駐車場からここまで、山小屋の前でスノーシュー散策に出発しつつあった宿泊客のグループを遠めに見た以外は、全く誰にも出会いませんでした。
ところで、この頂上の十字架の右端に何かついているのが見えるかと思います。
何じゃこりゃ?前はこんなもんついてなかったけど?とよく見てみると・・・


えぇ?
可愛い😻
アルミ?か何かよく分からないけれど、薄い金属を加工して作った鳥さんでした。
木の台のところにあるアルファベットが工芸をする職人の連絡先で、一種の宣伝なのかな?と思って、ググってみたけれど、何も出てきませんでした。


モンブラン方面の景観。


そして、ヴァノワーズ国立公園方面・・・
と思っていたら、仲間と泊りがけスキーハイキングに出掛けている友人Dさんからメッセージが入りました。森の中や、山の下の方は電波がなくても、山頂では繋がることはよくあります。
自分のいる山の写真が添えられていたので「今、同じサヴォワ県のボーフォータン山塊にいるよ。ちょうど真向いだよ」と返事しました。
そしたら「じゃあそこ下りたら、駐車場移動してこっちにおいでよ」
ははは、冗談が好きですなぁ、と思ってると、
「今日は○○山小屋に泊まるから、登ってきなよ。駐車場から高低差たったの900mだから」
・・・本気なんかい😓
Dさんは穏やかだし、常識がある人、と思っていたのですが、一癖あることが判明Σ(´∀`;)


「たったの900m登るだけだよ」:-)
「おいでよ」:-)
無理っぽいことを提案する時は、ニコニコ絵文字を付けたらOKだと思ってるようです🤣


Dさんに「行けません。うちに帰って仕事の続きがあります。明日も予定があります」と返事したり、仕事関係の不吉なメールが新たに来ていないかと確認したりしていると、何かが視界の中で動きました。


えっ。
若いアイベックスです。
こっちを見ている💖


ポワポワした毛が可愛い(*´▽`*)
写真を撮るためにそろりと少しだけ近づきましたが、逃げる気配は見せませんでした。


この辺りは、雪が融けて草が露出しているので、食べ物が見つかるのでしょう。
アイベックスは野性の山羊なので、草食動物です。


背景のお山を入れてみました。
絵になる子やなぁ・・・
数分間の間、遠くも近くもないこの距離で可愛いこの子の動きを観察させてもらいました。お山での、他のハイカーさん達との出会いも楽しいのですが、こうやって野生動物と時間を共有できることもとっても幸せなことのひとつです。


最終回に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

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