フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

2度目のル・タイユフェ―ルへ

夜中まで続いた同僚の新居祝いパーティー明けのハイキング記です。
さすがに長時間運転する気にはならないので行き先は2時間弱で行ける比較的近場のタイユフェール山塊です。山塊最高峰のル・タイユフェール(2758m)を目指します。


かなり急な上り坂の森の中を抜けて原っぱのようなところに出てきました。
飲み過ぎたため2時間くらい同僚のおうちで寝させてもらって今朝帰ってきたというS君。若いだけあって疲れも見せずにどんどん登っていきます。一方、アラフォーからアラフィフへ移行しつつあるお年頃なわたしは自宅で2時間半ほど寝たけど全然ついていけません💦


正面にはアルプ・デュ・グラン・セールのスキー場が。こじんまりとしているのが気に入ってふた冬連続で子供たちを連れてきました。


しばらく登り続けると、南の奥に美しい山が雲海に浮かび上がっているのが見えてきました。デヴォリュイ山塊の最高峰、オビウです。


👇2017年の元旦に同じコースで登った時。大体同じ場所から・・・

朝日の中神々しく輝いていました。


まだあんまり登ってないのに、もう頂上付近まで来たかのような錯覚を与える雲海(^^;


眼下には羊飼い小屋(夏の放牧期間は羊飼いさんが寝泊まりして、それ以季節は避難小屋として使えるようです)と羊の群れ。そのすぐ近くには湖がふたつあり、帰りは周回してそっちに下りて駐車場まで帰るつもりでします。


きつい上りが一段落ついて、緩やかな上りがしばらく続きます。
草は緑とは言い難く、すでに枯れてきており少しずつ秋の色合いになりつつあります。


小川と水溜り的湖がありますが、帰りに寄るつもりの湖とは別のもので地図に名前は載っていません。


草原を横切って壁のように伸びている山の斜面の麓までやってきました。このちょっと岩々した山肌をハイキングコースが通っていて、登っていきながら反対側に回り込むことになります。


それなりに登るところもありますが、ケルンがあって迷うことはないのは心強いです。


寄せ植えの一角(^▽^;)


山肌に沿って少しずつ上がってきました。そろそろ・・・


Pas de la Mine(パ・ド・ラ・ミーヌ)に到着です。
ここを左側に回り込みます。見た目あんまり峠、という感じではないのですがここから裏側に回れるという意味で峠(col)と同義語の「pas(パ)」が使われています。ちなみにミーヌは鉱山という意味で、この土地がかつて鉛の鉱山であったことに由来して言います。


👇同じ場所、2017年の元旦

雪は季節にしては例外的に少なかったものの、やはり歩きにくて慎重に歩きました。
トレースがあった分ましでした。ちなみにこの場所は雪が多いときには雪崩が起きやすいので、ル・タイユフェール自体は山スキーやスノーシューでも登れる山という定義づけがさてているものの、雪の多い時期はここを通るのが怖くて行ったことがありません。ここを通らずに登る方法もあるのですが高低差1700mと冬山としてはキツイので躊躇してしまいます(;´・ω・)


一足先に到着したS君が待っていました。


帰りに寄るつもりのブルフィエ湖。左の稜線を伝って下りていく予定です。


さて、今はタイユフェールの山頂をめざします。
ふたつ方法があります。下のデコボコ地帯を歩いて奥まで行くこともできますが、わたしたちは帰りにそこを通るとして、今は少し登って稜線伝いに奥まで進みます。


少し登ってから振り返って。雲海の位置がどんどん上がって来て、2900mちかくあるオビウ(奥)も頂上周辺がちょっぴり出ているだけになってしまいました。


上の方に十字架があります。


頂上っぽい十字架はあっても、まだまだ稜線の始まったばかりのところです(^^;


おおっ、ベルドンヌ山塊最高峰のグラン・ピック・ド・ベルドンヌ(2977m)がきれいに見えています。


奥にはモン・ブランが薄っすらと。


ガタガタ稜線を引き続き歩いて行きます。


トレラン男性が登ってきました。一休みしつつS君と話しています。トレランするけど高所恐怖症なので💦稜線を歩くのは止めて下のデコボコ地帯からタイユフェール山頂を目指すと言ってました(・・;)


稜線は一番上のところは歩けないところもあるので、少し下がって歩く場所もたまにあります。


いい感じに狭い道です(広い道はあまり好きではありません💦)。


ときおりギザギザの歩きにくいところをあえて歩くS君&わたし(^▽^;)


高い山っぽいいい感じになってきました。


このあたりからいきなり石や土の色が赤っぽくなってきました。


ほんとに赤いです(+_+) プチ・タイユフェール(2696m)に到着。
タイユフェールのフェールは鉄という意味。鉄を含む土壌なのでしょう。


白く可憐なセレストがごつごつした風景を和やかに見せてくれます。


ここからグラン・ヴァン峠まで下ることになります。アップダウンが結構あったことをすっかり忘れていました(~_~;)


さあ、あともう少しです。
この辺でライチョウかテトラ・リールの鳴き声を聞きました。何度も聞こえてくるので、目を凝らすのですが残念ながら姿を見ることはできませんでした。


石ころだらけの斜面を登ります。


単調な上りが続きますが、残すところあと100mちょっとです。


タブレ・ア・フュイユ・ロンド
ザレ場はザレ場でも湿気のあるザレ場好きなんだそうです。


見覚えのある、大きなケルンがいくつもある広いところに着きました。


だだっ広くて頂上ぽくないんですが・・ここがル・タイユフェール頂上(2857m)です。


S君とセルフィー(*´▽`*)



次に続きます。

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