フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

クロッカスのお花畑に出会う

先週、冬季閉鎖期間を終えて開通したてのモン・スニ峠道に自転車で登った時のお話です。
午前中に自転車、午後にスキーで散策のつもりが、雪がほとんど残っていなかったので峠の先にある湖の周辺をのんびりサイクリングしていくことにしました。


道路から少し外れたところに自転車を停めて、少し歩いてみることにしました。
盗難防止チェーンなんて持ってきていないけど、こんなところで盗まれるとは思えないので、単に岩に立てかけておきました。


草原に白い点々があるのが分かるでしょうか。


なんと、全部クロッカスなのです✨
通常、白が圧倒的に多くて、たまに薄紫が混じっている感じなのですが、ここはなぜが半々くらいな割合です。


場所によったら、紫の方が優勢なくらいです。
うっとりしてしまう夢のような景色でした。


控えめに、違う子も混じっていました。


また少し漕いで、湖に近いところまで戻ってきました。
おやつにします。この日、お気に入りのパン屋さんで買ったおいしいお菓子も持ってきていたのに、車の中に忘れてきてしまったことが大変悔やまれます(ノД`)・゜・。
これは卵味のホワッとしたビスケット(乾燥したスポンジケーキみたいな!?味)にイチゴジャムが乗ってる駄菓子です。なんとも懐かしいような味というか、庶民的なおいしさで、ついつい買ってしまうお菓子のひとつです。


ところで、以前この湖沿いに車を停めて、とんでもなく長い日帰りハイキングをしたことがあります。高低差2000m近く、距離17㎞とか、足首を悪くした今ではとても無理なコースです💦
👇(4回くらいに分けて書いているので、これはふたつ目くらい)

もう、こんなコースは歩けないのかと思うと悲しくもあるけれど、その分、この当時はできなかった山スキーやロードバイクでうっぷんを晴らしていくつもりです(^^)v


今年初めて見るジョンシアン・プランタニエール。


名残惜しく、峠まで戻ってきました。


峠のオブジェ。
フランスの峠やその周辺は、有名なところでも景観を重視するためか、余計な建物やオブジェはほとんどないことも多いのですが、ここの峠は結構ゴチャゴチャとある方です😅


サイクリストの次は馬に乗った兵士、そしてそのさらに次はなんと象。
なんで峠に兵士や象?と思われることだと思います。
これは、その昔カルタゴ(現在のチュニジアの辺り)の将軍・ハンニバルが多くの兵士や象まで引き連れてアルプス越えを試みたときに、このすぐ近くの峠を通ったという史実に由来しているようです。ちなみに、険しくて雪深いアルプスの山に象は適しておらず、大変苦労したという話です(^-^;


峠から、下りつつ。
思ったほど雪が残ってなくて残念・・・
これも、これを書いている今ではとっくに全部融けてしまったことだと思います。


それでも、一応残雪の中、下りていくところ
👇

Depuis le Col du Mont-Cenis
わたしが来た時間が早かったので、登ってる最中や湖の周辺を走ってる時は、誰にも出会いませんでしたが、下りでは何人ものサイクリストさんとすれ違いました。


この峠道は、ほとんどの部分が森になります👇

Vers Lansbourg
森の部分の後半は、正面のお山が見えるので退屈することはありません。


麓の村まで下りてきました。
午後にスキーできないと分かっていたなら、こんな近く(峠まで10㎞)に停めずに、もう少し手前から出発したのに・・・


この日の記録です。
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距離約36㎞、獲得標高943mでした。


まだお昼過ぎだったので。諦めきれず他の山道にも行ってみたのですが、スキーができるほどは全然雪が残っていなくて、というかスキーができるところまで歩くのがとんでもなく長くかかりそう(1時間以上とか)だったので、あきらめて帰途に着きました(T_T)


先週の自転車記はこれでおしまいです。
お読みいただいてありがとうございました。
次回はまた先月のスキー記に戻ります(しつこくてすみません)。

開通直後の峠道をロードバイクで登った

まだ2つ3つ先月のスキー記が残っていますが、今日は近況です。
この冬春のフランスは、日本とは逆で例外的に雪が少なかったので、数ある標高の高い峠道のオープンは例年よりもだいぶ早い目だと言われています。
頻繁にロードバイクに乗るようになったのが昨年の秋なので、再開通したばかりのまだ雪の残る峠道をヒルクライムする、というのは未経験で、夢見ていたことのひとつでした。


通常より2週間ほど早く再開通したサヴォワ地方のモン・スニ峠道(2083m)に、先週登ってきました。


実質的に峠道が始まるランスブールという町に車を停めました。


ランスブールから峠までは10㎞、高低差は682mです。
傾斜は全体的にきつくはなく、楽な部類の峠道とされているようです。


本当なら、もっと遠くから出発するのが理想的なんですが、欲張りのわたしは午後は周辺でスキーしようと企んでおり、お昼までには一度車に戻っておきたいので、自転車は最小限のコースにとどめておくことにしました。
ところで昨年秋に、全く同じ駐車場に車を停めて、別の峠道にチャレンジしています。
ヨーロッパ最高峰のイズラン峠(2770m)です。片道32,2㎞、高低差1461mとこの日のコースとは比べ物にならないレベルでした(^-^; 
👇




10月末の標高1300m台の駐車場の、朝の気温は3度。風も強くてめちゃくちゃ寒く、車から出て準備をしてるうちに「イズラン峠はやめて、もっと近くて傾斜もましなモン・スニ峠にしとこうか…」と脳裏をよぎった、というようなことを書いています。

今日はその日の妥協策になりかけた峠道に初挑戦なのです( ̄▽ ̄;)
ちなみに、イズラン峠道は現在、まだ閉鎖中。開通までしばらくかかるようです。


例によって、登ってる最中は足を付きたくないので、写真がありません。
撮れないこともないんですけど、自転車のスマホホルダーから携帯を外すのは片手でも出来ても、はめるのが片手では難しい。カメラが入ってるウエストポーチは、上着とかおやつとかぎゅうぎゅうに入ってるので、片手で出し入れはとても無理・・・
ただでさえ登るのが遅い初心者なので、せめて真面目に登るのに集中しています(^▽^;)


そういうわけで、いきなり頂上・・でなく峠です😅
モン・スニ峠、2083m。駐車場から1時間7分でした。
森の部分が8割くらいな感じで、森林限界を越えて10分ちょっとで峠に着きました。
平たい部分もない代わりに、キツい部分もなく、死にそうにならずに登りきることが出来ました。
3月半ばくらいからロードバイクで山道や町中のきつい坂を登るのを再開、この少し前には(ブログにまだ書いていないけど)もっと傾斜のきつい峠道や山道を足つきなしで登れていたので、まあ大丈夫かなとは思っていました。


カッコいい石碑があります。色んな峠に行っていますが(大抵は車で)、こんな立派なものが建ってる峠はむしろ珍しいです。


その少し先にあるこれが、ごく一般的な峠の看板です。
看板の下にあるのは自転車ホルダーでしょうか?
なんか色がちゃちい😓


ところで、周りのお山を見渡してみても、思っていたよりも雪が全然ありません。
前夜に峠周辺の山スキーのコースを調べていたのですが、斜面の雪が半分以上融けてしまっている感じなので(ここからは見えない部分もありますが)、午後にここら辺でスキーする案はなかったことに(;^_^A


その代わりに、この先にある湖の方も回ってみることにしました。


モン・スニ湖(標高1974m)。水力発電も行われている大きな湖です。
どのくらい大きいのかな、と今、ふと調べたら、琵琶湖の100分の1でした😅
でも、こういう山の中の湖としては、かなり大きいという印象を受けるんですよね・・・


午後のスキーがなくなって、いきなり時間がいっぱいできてしまったので、道路から離れてウロウロしてみます。
マウンテンバイクじゃないつーの( ̄▽ ̄;)


ところで、湖の数キロ先はイタリアになっていて、このまま進むと普通に行けちゃうんですが、その辺りは景色もここよりイマイチだし、結構下ることになるので、また登ってくるのが面倒(;^_^A イタリアまでは行きませんでした。


湖沿いの爽やかな道路👇

Lac du Mont-Cenis
車で何度も来たことのある道路だけれど、やはり自分で登ってきたという達成感と共に走るのは気持ちの良いものです。まだ10時前後だったこともあり、自動車もサイクリストさんも少な目でした。


後編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

次男と1泊ハイキング・2日目

大学生の次男とアルプスの山小屋(ヒュッテ)に一泊してスキー散策をしたときのお話です。


非常出口の窓から見える正面のお山。


お世話になったエギーユ・ダルヴ山小屋(2280m)のテラスにて。
スキーの裏にシール(滑り止め)を貼ります。


山小屋のわんこ・アスカちゃんと管理人さんが預かっている従妹のわんこ。
両方ボーダーコリーでとっても仲良し。
見ていて癒されます。


小屋から真上にどんどん上がっていきます。


ツルツル滑って歩きにくい、と次男が言います。日が当たって、雪の表面も融けてきているし、実際にはそんなに表面は硬くなかったのですが、辛そうだったのでスキー用アイゼンを付けさせました。上の写真は、急に歩きやすくなってスピードアップ、トレースのないところをショートカットで登り中の次男(^-^;
山スキーは通常、滑らせ気味に歩きます。スキー用アイゼンを付けると、爪が表面にひっかかるため(まあそれが目的なんですが)、一歩一歩完全に足を上げなければいけません。かなりスピードダウンしてしまうので、本当に必要な時以外は付けないようにしています。


毎週末のようにスキーで登っているわたしと同じペースで歩くのを求めるのは、酷でしょう・・・「ちょっと休憩~」という次男を暖かい目で見守る母(^-^;


この日は、山小屋の真裏にある3200m台のお山に登るつもりだったのですが、次男が「そんなに歩ける気がしない。それに、僕は山スキーはあまりやったことがないから、そこから下りられるのかも分からない」と言います。
休憩から1時間ほど登ったところを、「本日の頂上」にすることにしました。


「本日の頂上」にてランチです。
まあ、ここでも十分に景色はいいしね・・・


ポテチ、生ハム、普通のパンとボーフォール入りパン。
ボーフォール、ブルー・ド・ボヌヴァルという2種類のチーズは、前の週末にひとりで避難小屋泊ハイキングをした帰りに地元の農協で買ったものです。


スープは飽きもせず、しょっちゅう飲んでるトマト味のもの。


頂上まで行かなかったことで、時間がたっぷりとあったため、ゆっくりとランチ休憩をすることができました。
シールを剥がして下りる準備をする次男。


ひゃっほう(≧∇≦)


頑張って下りてくる次男。


少し下りたところで撮ってもらいました。
ヘルメットに着いているのはGoProです。


ゲレンデスキーはそこそこ上手な次男ですが、圧雪されていない場所はやはり不慣れで、ターンがうまくできないとのこと。急なところはスキーを脱いで下りることに。
ターンしきれずに、岩の上を滑りそうになって「やべー、レンタルのスキー傷めたら高くつくんとちゃうの!?」と危機感を覚えたそうです(;^_^A


このくらいなだらかなところなら、スキーで下りられるよね・・・?


・・・と思ったのもつかの間、この後、岩や地面が露出しまくっているところを通らないといけなかったので、もうしばらく歩いて下りていました。


そういうところは大好きなわたし(^^♪
👇

Valloire
楽しみながら下りていきました。


川が雪でギリギリ繋がっている地点で反対側に渡ります。


この後はもう大丈夫です✨
傾斜も緩やかだし、障害物もほとんどありません。


しばらく下りていくと、登らないといけないところがあります。
しかもここら辺は日当たりが良くて、雪がほとんど融けてしまっていたので、しばらくスキーを脱いで歩きました。


そして、またスキーの出番です。
この辺も地面が露出しまくっているけれど、なだらかなので次男でもちゃんと避けつつ下りていくことが出来ました。


楽しい🎵
と次男。良かった・・・


集落があるあたり。
この急斜面を横滑り気味に下りて・・・(次男は既に徒歩)


ジ・エンド・オブ・雪でした。
この後、駐車場までしばらく歩くので、スキー板はザックに引っ掛けました。


雪解け水が小川となって流れています。
喉を潤す次男。


グループが登ってきました。
みんな同じ板と靴だったので、山スキー教室みたいなグループかな?


駐車場まで下りてきましたε-(´∀`*)ホッ


いつもに増して、満員御礼なデミたん。
後部座席はほぼ常に倒しっぱなしです(^-^;


行きはわたしが運転したので、帰りは次男にお任せしました(^^♪
らくちん(*´▽`*)ありがとう。


お読みいただいてありがとうございました。