フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

色々出来るようになった\(^_^)/

両足首骨折のうち、軽度だった右足のギブスを先週外してもらい、自宅に週3回来てくれる理学療法士と右足を地面につける練習が始まりました。いかにもリハビリっぽくなってきて嬉しいです。


まだ松葉杖で自由に歩くところまではいっておらず相変わらず車椅子での生活ですが、片足のギブスが外れたことによって思わぬ変化がありました。


一つ目は、夜寝るのが楽になったことです。今までは左足に固定器具(パイプ)、右足にギブスだったので一晩中両足を真っすぐに伸ばした体勢で仰向けのまま寝ざるを得ませんでした。両足が真っすぐ=上半身も真っすぐなので夜中に腰や背中が痛くなり、何度も目が覚めてはベッドで上半身を起こし凝りをほぐして?また寝ようと試みる、という辛くて長い夜でした。


ギブスが取れた右足は今では自由自在に曲げられるし、寝返りを打つことや横を向いて寝ることはできませんが、腰そして上半身の姿勢を少し変えることができます。そのおかげで寝ているときの背中や腰の痛みはかなり改善されました。


二つ目は車椅子に乗るときに今では右足はぶらんと垂らす形になり、二つあった前方の足を乗せる台が一つになったので移動しやすくなりました。
今までアクセスしにくかった台所の流し台など色んなところにも手が届きやすくなりました。


退院して自宅にに戻った時は車椅子に慣れていないことや、腕や指の筋力さえ落ちていたし、山で怪我をしたときの打ち身で何となくまだ体もあちこち痛い感じで家事や料理などとてもできない状態でした。子供たちや、友達の好意に甘え切っていたのですが、先週から急に色々料理ができるようになりました。腕や指が筋肉痛になりましたが、徐々に慣れていくことでしょう。


レンズマメとスモークソーセージの煮込み。固くなり過ぎたサラミも小さく切って入れました。
他に鶏肉の煮込み、パスタ、ニース風ジャガイモサラダ(ツナやオリーブ、トマト、さやいんげんなどが入ります)などガッツリ料理しました。
洗い物も半分以上はわたしがやるようになりました。掃除機はまださすがにかけられません。


昨日、週1くらいで顔を出してくれる友達夫婦がお見舞いに来てくれたのですが・・・

わたしがまだ料理全然できないと思ってまた手料理(肉団子トマトソース煮、カリフラワーのグラタン)やフルーツ(リンゴとキウイ、マンゴー)、プチトマト、パン、マルシェでしか買えないおいしいチーズ、そしておやつのブリオッシュ(写真撮り忘れ)を持ってきてくれました。
ズルして生活保護受け取ったみたいな?罪悪感(ーー゛)
友達は「そんなのいいから!」って言ってくれましたけどゴメンナサイ💧


背中や腰の凝りがなくなると気分も良くなるもので、友達とはいつも以上に話が弾みました。怪我をしてから次男の仮免練習に付き合えなくなってしまいましたが、友達の旦那さんが遊びに来たついでに1時間半くらい次男と一緒に運転に出掛けてくれるので助かっています(*´ω`)




同僚で山友のS君も定期的にうちに寄ってくれるひとりですが、今月初めからバカンスでアメリカへハイキング旅行に行っています。


こんなエキゾチックな場所の写真を送ってきました。アーチーズ国立公園だそうです。
むむむ、悔しい・・・アメリカなんて遠征したことがありません_| ̄|○
対抗するためにフランス国内のハイキングで行ったエキゾチックな感じの場所の写真を集めて返信しました( ̄▽ ̄;)


フランスの山って感じじゃないでしょう!?実は全部わたしが溺愛するオート・ザルプ県で撮った写真です。左上だけエクラン国立公園、残りはすべてデヴォリュイ山塊。
・・フーっ💧思い知ったか(^O^)/


そしたら数日後にこんなのが送られてきました。

ぬぬぬ~~美しいΣ( ̄□ ̄|||) グランドティトン国立公園だそうです。


よっしゃ、我らがオート・ザルプ県にも似たようなもんがあるわい!!

・・・ね、ほとんど同じ(≧∇≦)
(ケラ山塊、2017年12月)


今頃はイエローストーン国立公園の予定だそうです。
う・羨ましいっっ(´Д⊂ヽ



最後まで読んでくださってありがとうございました。

ロボ化が進む右足

まだ治癒に時間がかかりそうな左足首の複雑骨折(2本)は放っておくとして、先週右足のギブスが取れ、キネ(理学療法士)とのリハビリが始まりました。今週既に3回来てくれましたが主にマッサージと簡単な運動だけでまだ地面に足をつけるとことまではいっていません。1か月半使っていなかったのでボチボチといくみたいです。


月曜日の診察のときに医師が書いた処方箋で近所の薬局までリハビリに必要なものを息子に取りに行ってもらいました。


はい、夢にまで見た!?松葉杖。もうじき久々に立てる日が来るのですね(T_T)
(目下右足だけですけど)
あとひとつは・・・


じゃじゃーん✨なんじゃこりゃ~?すぐに薬局になかったので注文していたのが一昨日来たので取りに行ってもらいました。ふわふわのスリッパみたいなのを想像していたので全然違ってびっくりしました。


履くの(付けるの)めんどくさっ💦


うわー、ひでぇ・・・
右足のギブスが取れて普通の人間に近づいたと思ったのに人造人間に逆戻りじゃないですか!?


『忠誠を誓う口づけを母上の足にする長男』・・・ではなくて、ブーツの横のボタンに「膨らませる」という英単語が書いてあり、ちっちゃい穴が2、3開いているので「ここから空気入れんの?浮き輪みたいに?」と挑戦しているところ(^^;)


そしたら違って、説明書を読むと(最初から読めよ)上の黒い丸いのを押すとポリエステルの部分に空気が入るようになってあり、下のボタンのダイヤルを回して右の部分と左の部分のどちらに空気を入れるかを選べるのでした。空気を入れることにより足がブーツ内にぴったりと固定されます。


しかし・・
変身もののロボットみたいです。こんな人歩いてたら2度見3度見されるに違いありません(^▽^;)



今週後半にまた悲しいニュースが入ってきました。グーグルがわたしの興味の対象だと理解して勝手にセレクトして出てくるニュ=スです。


「ボネット峠道路が開通」
は、早っっΣ( ̄□ ̄|||)  6月初め頃に除雪作業を終えて再開通することが多いのですが、この冬は雪が少なかったからどこも早い目のようです。
悲しいというのは、まだまだ運転も出来ないので行くことができないのが悲しいという意味です(^▽^;)
ボネット峠は標高2715mで国内3番目の標高で、南仏アルプ・ド・オート・プロヴァンス県とニースが県庁所在地のアルプ・マリチーム県の県境になります。


標高が雪深さに比例するとも限らず、ボネット峠道路は南に位置するため雪融けが他所よりも少し早いようです。例えば、サヴォア地方のグランドン峠道路は標高2000mに満たないのに先週の悪天候による積雪も影響してまだ開通していません。


ボネット峠道路は去年、一昨年と再開通直後に通過しました。雪渓が多く残る夢のように美しい景色に魅了されっぱなしでした。


特に、去年は再開通の翌日に通りました。峠道路が始まるジョジエの町。「ヨーロッパで1番高い道路」の看板が。この町までうちから4時間かかるので峠の向こうとなると最低でも2泊くらいしないと元が取れない!?遠征先です(^^;)


これは雪が少なめだった2年前の写真。
ハイキングの目的地であってもおかしくないようなきれいな湖へも車でピクニックに行けてしまいます。


これは去年来た時。次男の学校が終わるのを待って金曜午後の出発でした。
峠に近いところは雪が多すぎて座れることろがなさそうなので少し手前でピクニックにしました。これで夜の7時半くらいです。6月はとても日が長くて助かります。


開通直後の峠付近はこんな感じで雪の壁が両サイドにあることが多いです。


峠直前。大迫力の窓からの景色に興奮です。


サイクリストさん向けの峠の標識。この地方にある7つの峠を結ぶサイクリングコースがあるようです。


峠にて。去年来た時の行き(左)と帰り(右)行きは時間が遅かったこともあり、ほとんど走っている車はありませんでしたが、帰りは日曜のお昼時だったためバイカーやサイクリストさんたちをたくさん見かけました。バイクはドイツやスイスといった外国ナンバーの方が多かったです。


これは一昨年に通った時。1か月近くかけて開通直後のフランスの峠道路をキャンプしながらハシゴしているというスペイン人の兄さんと知り合いました。


しかし車の人向け?の「ここがボネット峠!」という看板はなくて、「あっちニース」「こっちジョジエ」の行き先看板しかありません。峠の標識の前で記念撮影!って思ってたら拍子抜けします(^^;)
奥の部分のてっぺんは2802mで「ヨーロッパで一番標高の高い舗装道路」となっている部分ですが(他にも「うちこそが1番」と主張する道路はいくつかあるようです)、去年も一昨年も峠道路開通直後にはまだ除雪されておらず通行止めでした。


他の峠道路と同じでサイクリストさんと多くすれ違います。右の方はキャンプをしながら回っておられるのでしょうか、ものすごい荷物(@_@) これで登っちゃうなんて信じられん体力です💦


峠から南側はメルカントゥール国立公園の境界線がすぐという風光明媚さ。
2291mの地点に面白いものがあります。19世紀から20世紀前半にかけてアルペン猟兵の駐屯地として利用されていた建物群です。廃墟となっていましたが、修復作業が行われていました。現在では工事は終わっているかもしれません。


峠道路ならではのグネグネが楽しいです。


峠道路からニース側に下りた1883mの地点にあるブジエラスという集落。秋から春にかけては道路が閉鎖されるので無人になります、ここにある相部屋式の民宿(gîteジットと呼ばれる)に2度お世話になりました。経営者ご夫妻はとても親切で以前はレストランを経営していたというだけあり食事もとっても美味しいお勧めの宿です。



最後まで目を通して下さってありがとうございます。

右足リハビリ開始!

両足首骨折で手術したうち軽度の骨折だった右足のギブスが3日前に外れました。
軟骨が損傷していたため人口骨で補強してもらったのです。3月下旬以来動かしていなかったのでリハビリが始まりました。


左足には相変わらず固定器具が刺さっているため相変わらず車椅子です。理学療法士、フランスではキネジトラプット(略してキネ)が週3回のリズムで初めのうちは自宅まで来てもらいます。フランスではとってもポピュラーですが、今までどっかが痛くなったことはほとんどなかったので初体験になります。


自宅まで来てくれるキネは多くなくて、探すのに何軒も電話をかけました。ようやく見つかったキネは頼んだ翌日に早速自転車で来てくれました。わ、若っ(-_-;)
どうも若いドクターや若い医療関係者を信用していない節のあるわたし…
でも物腰の柔らかいとても感じの良い方で、腕の方はまだ分からないけど余計な心配はしないでおこうと思います。
1日目はギブス外したてということで主に足首以下のマッサージ中心でした。


キネの兄さん、今朝第2回目に来てくれました。今日は訪問看護師が二人来てくれる日。抗凝固剤の注射を打つ&左足に刺さってるパイプ周りの消毒に毎日来る看護師と、血液検査(血小板のチェック)に週1で来る看護師です。
後者の看護師さんとキネの兄さんがダブルブッキングしてしまいました💧 あ~忙し(≧∇≦)


看護師の姉さんが採血してくれてる間になんかチョキチョキ切っていました。
なになに?(;'∀')


処方箋でお願いしている右足のリハビリには関係ないんだけど、左足首の痺れがきついと前回話したので軽減するためのテープを準備してくれてたのでした。ありがとう(*´ω`)


今日は少し右足に力を入れて動かす練習をしました。まだ足を地べたに着けるところまではいっていません。毎回30分間ほどですが週3回というリズムは嬉しいです。自分で出来る足の運動もアドバイスしてもらいました。
1か月半も動かしてなかったのに膝より下の筋肉が割と残ってるね、足全体の筋力もあると言ってもらいました♪だてに山歩きしてませんよ(≧∇≦)


とはいえ、前回書いたように左足首の問題もありかなり長い間の治療・リハビリになりそうで山歩きは当分できそうにありません。引き続きわたしなりにテーマを決めて写真をまとめることでお山に関っていきたいと思います。


春になり雪融けが進むと冬の間通行止めになっていた峠道路が次々に開通していくというお話を書き、フランスで、そしてヨーロッパ全体でも一番標高が高い峠道路イズラン峠(2770m)の紹介をしました。今日は標高2番目になる南仏のアニエル峠(2744m)を紹介します。南仏オート・ザルプ県ケラ地方とイタリアのピエモンテ地方を繋ぐ峠道路です。


峠道路の前半は平らな感じですが、既にこの地点で標高1600mほどあります。「イタリアこっち」の標識通りに進みます。


峠に到着する寸前。草が枯れ荒涼とした景色が印象的です。奥にとがっているのはパン・ド・シュクル(3208m)、峠はその右側になります。


翌日登ったパン・ド・シュクル頂上。奥はイタリアのモン・ヴィゾ(3841m)。


峠にはイタリアの交通標識が。自転車やバイクのクラブのシールが貼られまくっています。


峠の国境を示す石碑。


峠のフランス側のケラ地方は林業が盛んで木の工芸品も伝統的に多く作られています。サイクリストの木の彫刻がありました。


翌日の午前中に再び峠に来た時の雲海😻


イタリア側を臨んで。少し下りたところの駐車スペース(写真右端)に車を停めて徒歩で水溜り的池のところまで下りていって・・・


チーズフォンデュランチをしました✨


イタリア側から峠方面を眺めて。


憧れの峠道路を仮免練習で運転してご満悦の高校2年の次男。


峠からフランス側を眺めて。元税関だった小さな小屋、峠道路が開通している時期はほとんど自分の足で歩かなくても行ける山小屋があります。ここは冬でも山スキー客のために営業していますが、下から自分で登ってくる必要があります。


峠道路の後半部分。右は草原、左はカラマツの森になっています。
ここを通ったのは昨年10月下旬、道路が閉鎖される数日前でした。この時はお天気が良かったのですが、2日後くらいから悪天候になりあっという間に数十センチ、峠周辺は1m近くの積雪になったそうで、ちょっと想像できません。自然の力って本当に脅威です。
この峠も約7か月間の閉鎖期間を経て今月末くらいに開通する予定だそうです。



今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。