フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

お菓子のワールドカップINリヨン(後編)

リヨンで先週行われたお菓子のワールドカップ「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」1日目およびその日招待されたネスプレッソ主催のイベント・ディナーの途中まで前編では書きました。


この日の料理を担当したのはパリのミシュラン二つ星レストランのシェフ。しかもイケメン(≧∇≦) 


しかし、ここで問題が・・・
わたしは貝アレルギーで、あさりひとつふたつくらいならまあ大丈夫なんですがホタテひとつとか牡蠣ひとつとか食べるとじんましんが出てしまうのです。なので、レストランとかでは気を付けているのですが・・・


ホタテはフランスでも高級食材。この日も出てくる予定で、メニューに載っています。
しかも、イベント的ディナーなので全員が同じものを食べる方式で選べない。(;´Д`)
レストランなどでは事情を説明して代わりのものを出してもらったりするのですが、この日はリヨンの町外れにある絹の染色工房を借り切っての仮設レストラン。普通のレストランと違って、メニュー外の食材など準備しているわけがありません。
しかし出されたものをそのまま残すのも残念というかもったいない話なので、食事の初めにダメもとでサーヴィスの兄さんに話してみました。すると「どうなるかは分かりませんがとりあえずシェフには説明しておきました」


すると、みんなにサン・ジャック(ホタテ)が配られて同時にわたしには・・・

おおっ、タラのような分厚い魚代わりに出てきました(^O^) 
突き出しに出てきたサバくらいならまだ冷蔵庫に残ってそうだから、その辺が出てくるのかな~くらいに思ってたのですが・・・
全くみんなに出す予定のない食材までとりあえず絹の染色工房に持ってきているジェロームさん(シェフ)に拍手👏
ネスプレッソの新グラン・クリュのキリマンジャロを使ったソースが香ばしくておいしかったです。


ピントがずれてて残念ですが、肉のメインは子豚(しかもまだお母さん豚のミルクしか飲んでいない)、皮がぱりぱりです。こちらにはもうひとつのネスプレッソの新作、ネパール産コーヒーを使ったソースが。


お口直しの冷たいお菓子。リンゴの蒸留酒カルヴァドスのソルベ、グレープフルーツ、寒天かゼラチンで固めた極薄の洋ナシピュレ、、だったと思います。


お菓子の担当は日本にも店があるセバスチャン・ブイエ氏。今週ちょうど東京のサロン・デュ・ショコラで日本に行っているはずです。


ヘーゼルナッツのムースがミルクチョコレートの殻の中に入っています。
しかし・・でかい。準備中のセバスチャンに「でか過ぎないですか?」と聞くと「いや~ちょうどいい大きさの卵型の型がなくってね」・・そういうことですか・・・


中にはみかんのジュレが。酸味が足りなかったのが残念でした。お菓子研究家Oさんも後でセバスチャンにズバリ「もう少し酸っぱかったらもっとおいしかったけどね」Σ(゚Д゚)
言いたい放題のわたし達でした(^▽^;)


金髪の女性はフランスでは有名なグルメ評論家のメルコットさん。紺色のスーツはルレ・デセール(高級パティスリーの集まったグループ)の会長を務めるパティシエ、フレデリック・カッセル氏。


今晩活躍したシェフ達に声援が飛びます。
長かった1日、やっと終わろうとしています。疲れてお腹もいっぱい・・・
なんとネスプレッソと契約している黒塗りタクシーが自宅まで送り届けてくれました
(´▽`) ラッキー



さて翌日。クープ・デュ・モンド2日目は、1日目と比べてこれといった優勝候補の国もなく盛り上がらないのでは…という気がしていたのですが、心配無用でした。


各国の応援で盛り上がっています。


進行役のふたり


2日目のチームの採点が終わったので、1日目2日目を合わせた全チームの入場です。
勇ましく日本チームが現れました。



日本チーム、楽しそうです。
左から山本 隆夫氏(クラブハリエ)、駒居 崇宏氏(アンリ・シャルパンティエ)、植﨑 義明氏(森永)各選手。
右はコーチ兼審査員の寺井則彦氏(エーグル・ドゥース)。かつてのメダリストでもありフランスのパティシエからも慕われています。


ドキドキの発表です。
3位、スイス。 本人たちも予想していなかったのか大騒ぎ、2日目のチームだったので客席も沸きます。
2位・・・
日本~~
。。。選手たち、日本の応援席は落胆の色を隠せません。
皆、優勝する気でした。
20代、30代の出場選手が多い中、今年の日本チームは全員が40代。ベテランと言われる年代の熟練パティシエばかりのチームで大会に備え訓練を重ねていただけに、2位でも喜べない雰囲気でした。人づてに聞いた話によると、コーチの寺井氏はメダルをフランスに置いて帰ったそうです。


表彰される日本チーム。選手と抱き合っているのは大会の創始者、ガブリエル・パイヤッソン氏。


2位でも、すごいことです。


そして、言うまでもなく、1位は・・
フランス~


大喜びです。
おめでとう!!



さて、今晩は会場をリヨン市内南部に移しての、クープ・デュ・モンドのガラ・ディナーがあります。


ローヌ河とソーヌ河が合流する地区にある会場。1930年代に建てられ砂糖の精製工場として使われていた建物で今はイベントホールになっています。


惜しくも金メダルを逃した日本の選手達、お菓子研究家Oさんと。


お菓子界のスターがわんさか登場します。
元フォーションのシェフで日本にも出店してるエクレア専門店のオーナーシェフ、クリストフ・アダム氏や元プラザ・アテネのシェフで自らのブランドを立ち上げているスーパーシェフ、クリストフ・ミシャラク氏(どちらもイケメン)がテーブルの前をウロウロしています。



それらのスターパティシエとフランスチームの選手たちが談笑しているのを見つけて集合写真を撮るカメラマン。と、それを撮るわたし・・だってご飯なかなか出てこなくて退屈だったんで(^^ゞ


ご飯は昨晩のに比べると数段落ちましたが、ワインは白も赤もシャトーヌフ・デュ・パップでどちらもおいしかったです。
タクシーを待つのが大変そうだったので(確か300人とか400人とかそういう人数のディナー💦)デザートを待たずに帰ったため、デザートの写真はなしです(´Д⊂ ナイター見に行って8回裏くらいに球場を出るのと同じ?ですね。
それでもうちに着いたのは夜中12時半回ってました(~_~;)


その次の日は日本の雑誌の記者ふたりも合わせてショコラチエインタビュー三昧の1日でした。1日中チョコレートを試食して、もうしばらくは欲しくなくなりました。とってもおいしいチョコレートばかりだったのですが。。


前編後編と食べ物の話ばかりで見てるだけで苦しくなりそうだったと思いますが、読んでくださってありがとうごさいます!

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