フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

登り返し王子の誕生

友人Dさんと「恵美さんの頂上」ことPointe d'Emyにスキーで登った日のお話です。
ダラダラしているうちに、もう3週間も前のことになってしまいました。


恵美さんは標高2797mとそこそこ標高はあるものの、高低差は1200mほどしかなく、しかもこれといった難しい場所もなくて、初心者向けの頂上といえると思います。今シーズン、結構難しい山や、高低差でも1500m以上登ることも度々あったため、少ーしだけ物足りなく思ったのも事実です。昨シーズンは1100~1200mはかなり多い目という感じだったのに、慣れって怖いですね( ̄▽ ̄;)


景色は中々です。
後方左にはモンブランが堂々と。
チーズやサラミと一緒に手前にあるのは、朝ご飯に食べたブリオッシュ生地のジャム入りタルトです。


チーズは、この前の週にサヴォワ地方のお山にソロハイキングした帰りに購入したものです。


サイクリング用の水筒、サイクリング用サングラスにシャツ(正確には下着らしいですが)。シャツのロゴ(フランスではポピュラーなサイクリンググッズのメーカー、EkoÏ(エコイ)を嬉し気に指さすわたし。


ご飯を食べていると、男女のスキーヤーさんが到着しました。
わたし達とは反対側の斜面から登ってきました。多少登りにくそうだし、距離でも少し長い目なようです。聞いてみると、その辺りに住んでいるので、自然とそっちから登ってくるんだそうです。
「モラール峠」のすぐ近くだよ、と男性が言うので「あっ、そこ昨秋にロードバイクで登りました」と答えると「クロワ・ド・フェール峠と一緒に?」と笑いながら言うので「ついでにグランドン峠も」わたしが返事すると「おいおい、まじかよ😂めちゃしんどいやつやん😂」と。いやー、それくらい(73㎞、高低差2171m、4h48)、またはもっとしんどいやつやってる人いっぱいいるんだけどな??



連れの女性が「地元のパン屋さんが作っているボーフォール(名産チーズ)入りビスケットをいかが」とわたし達に勧めて下さいました。


ホロホロと優しいお味で、わたしも作ってみたくなりました。


ところで、ケルンに筒形ケースがはめ込んであって、中には思い出ノートとボールペンが入っていました。フランスでは、主要なお山の頂上には何らかの形で思い出ノート入れが設置されていることがよくあります。


週末だったので、お二人のあとからも、別のスキーヤーさんが登ってきました。
無風で暖かく、気持ちのよい場所でしたが、頂上は結構狭いので、わたし達はおいとますることに。


高低差で200~300mくらい下りてきたところで、Dさんが「このまま下りてしまうと、ちょっとした問題点がある」
えっ?なに??
「今下山すると、ちょうどチーズ農協のお昼休みの時間帯にぶち当たる」と。
あっ、なるほど。それは困る・・・
でも、わたし先週たんまりチーズ買ったところだから、別にいいんだけど。
Dさん「簡単な解決策がある。今から隣の峠を登り返す」
🤣🤣
わたしも、若干物足りないな・・と思っていたので、受け入れることにしました。


ギリギリの地点まで下りて、登り返すために滑り止めを貼ろうと板をひっくり返しているところ。ちなみにDさんは、もっと下まで下りていってしまいました。登り返すのが大好きなようです。この日をきっかけに、ほぼ毎回、しかも2度3度と登り返しを繰り返すので、こっそりと名付けちゃいました。「登り返し王子」
登り返すのが好きなのか、滑るのが好きだから登り返したいのかは不詳です(^-^;


Dさんがもっと下まで下りていってしまったので、ひとりで登り返し中。


峠に着く直前。
大したことない高低差だったけど、一度気持ちよくスイスイ下りた後はしんどく感じます。自転車でダウンヒルの途中にいきなり登り坂になると異常に足が重く感じられるのと同じです・・・


着きました。
峠の看板か・・・どれどれ、何て名前なんだ?ここの峠は?と見てみたら、ここら辺のハイキングコースの概要を説明した看板で、峠の名前はどこにも書いていませんでした(・・;)


稜線ギリギリまで登って。
間もなくDさんも到着しました。
しかし、Dさんはこの上の写真の岩の裏側へぐるっと回って、多少登り返して別の斜面から下りてくるとのこと。またしばし別行動です(;^_^A


稜線の裏側に下りていきつつDさんが撮ってくれていた一枚。
レンズに雪が付いていたようで、エフェクトみたいになっています(^-^;


さて、わたしは登ってきた斜面をのんびりと下りていきいます。
のんびり、ですが5週間以上も前の古い雪だったので(本当に積雪が少ないシーズンです)バリバリとした、あまり滑り心地のよくない雪でした。


別斜面から下りてきたDさんと合流しました。


谷沿いに下りていきます。


林道部分もガチガチの硬い雪で、幅も狭い場所が多いので結構難しかったです。
でも、そういうのも楽しいと思えるようになってきました。


行きは、雪の量の少ない斜面を登ってきたのですが、とても滑られる感じではなかったので、すぐ隣にあるゲレンデを下りてくことにします。


スキー場は楽チンですね🎵


間もなく駐車場に到着しました。


この日の記録。
距離15,3㎞、高低差1390m、時間は休憩込みで5時間46分でした。


帰りに寄ったサン・ジャン・ド・モリエンヌの町中の一枚。
周辺に名だたる峠道がいくつもあるため、ツールドフランスもよく通るし、サイクリストさん達にはお馴染みの町です。


中心部にある農協に寄りました。


この日連れて帰ってきた子たち。
ボーフォールの他に、ブルー・ド・テルミニョンという地元チーズ(手前)、その後ろはよく買うブルー・ド・ボヌヴァル。それにバターふたつ。
前の週に別の場所でたんまりと買っていたため、控えめなお買い物になりました。


お読みいただいてありがとうございました。

恵美さんの頂上へ

お山地方にある友人Dさんのご実家に一泊させてもらって自転車&スキーを楽しんだ週末のお話です。


朝ご飯にはシリアルと、ラズベリージャム入りブリオッシュ生地のタルト。
自転車や山スキーをする日は、ものすごくエネルギーを消費するので、意識的にいつもよりも多い目に食べます。


サヴォワ地方のサン・ジャン・ド・モリエンヌ方面へと向かいます。
途中、雨にも降られましたが、目的地に近づくにつれ、止んできましたε-(´∀`*)ホッ
今回、Dさんに提案されたハイキングの行き先は、以前から気になっていた場所でした。難しくない割には眺望が良さそうだということ。駐車場の標高が高いので、スキーを担がないでも直接出発できそういう長所はもちろんのこと、山の名前がちょっと記憶に残りやすいんです。
「ポワント・デミィ」というのがそれです。
ポワントとはお山の名前によく付けられます。○○岳、とかそんな感じです。
デミィはd'Emyと書きます。
つまり、、恵美(絵美でもいいけど)の頂上??
一度そのように変換されてしまったら最後。恵美さんの頂上、としかわたしには思えなくなってしまいました😂


スキーの滑り止めを付けるDさん。
わたしが準備トロいので、わたしの板にも貼ってくれています。


標高1600mほどの村です。
すぐ近くに小規模なスキー場があり、この辺りにもゲレンデの一部があるようです。 


スキー場発のハイキングの場合、最初はゲレンデの一部を通らなければいけないこともありますが、ここの場合すぐにゲレンデではない斜面を歩きだすことが出来ました。


標高1600m台でも、この雪のなさ😓
なんでか、嬉しそうなわたし(^-^;
日が経ち過ぎて、何が面白かったのかすっかり忘れてしまいました。


それにしても雪がまだら状です。登るのはまあいいとして、帰り滑って下りるのは大変なんじゃない?とDさんに言うと、じゃあ最後らへんはゲレンデを下りよう、とのことです。
この後、左手から出ている林道に入りました。


林道歩きが結構長かったです。
スキーの跡がたくさんありますが、行きも帰りもゲレンデスキーヤーさんはひとりも見かけませんでした。わたし達のように山スキーで来た人が通るのかな、と思います。


林道は1時間弱くらいだったでしょうか。
その後は、なだらかな斜面を登っていきます。


前を歩く3人組がありました。
この数分後に抜かさせてもらいましたが、皆さんわたし達が行く予定の恵美さんの頂上からすぐ隣の稜線上にある、別の頂上へと向かう予定だそうです。すぐ地元の方達らしく、恵美さんの頂上へも今シーズン何度も登ったんだそう。どちらからでも、眺めはそう変わらないよ、とおっしゃっていました。


1時間半か、もう少し歩いた辺りで、立ったままおやつ休憩にしました。


先ほど抜かした3人組のうちのふたり。
どうやら、お一人が手袋の片方をなくしたらしく、探しつつ戻っていったので、手持ちぶさたにぐるぐると歩き回っておられました。


ドライバナナとマジパンを練り合わせたものをDさんからもらいました。
初めて食べる味だけど、どちらも好きなのでおいしく頂きました。


適当なペットボトルがなかったので、自転車用の水筒を持って来ました。
サングラスとか、服の一部も、サイクリングとスキーと同じものを使っています(^▽^;)


頂上までは、全体的になだらかだそうです。
ちょっと最後だけ急だから気を付けないといけないよ、とDさん。


ガシガシ登ってるところ。


これはDさん撮影の一枚です。
漢字の「山」みたいな感じですね。


Dさんに続きます。


わたしを時々待つ必要があるので( ̄▽ ̄;)、待ち時間を利用して景色やわたしの写真を撮ってくれます(^-^;


峠っぽいとことろに到着しつつあります。
わたしたちは右手に登っていきますが、左手に見えているのが先ほどの3人組が登るつもりの山頂です。
ところで、この日の前日にほんの少しだけ積雪があったので、ところどころ久々の新雪を見ることが出来ました。ただ、本当にほんの5センチあるかないかという程度だったので、滑る時にフワフワな感触を得るほどではありませんでした(._.)


もうすぐっぽい・・・


着いた✨


恵美さんの頂上、ことLa Pointe d'Emy(2797m)。
駐車場からの高低差は約1200mほどでした。


後編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

スキーの合間に自転車&今季初のモンドール焼き

夏秋はロードバイク、冬春は山スキーというのがここしばらくのパターンですが、今年の冬は暖冬気味なので、結構自転車にも乗れています。


最近すっかりスキー友になっている友人Dさんとスキーハイキングする前日の夕方、ささっとサイクリングをしようと、お山地方にあるDさんのご実家にスキーと自転車両方を持ってお邪魔しました。


マウンテンバイク歴は長いDさん、最近ロードバイクを購入しました。
もう10年以上も前から買おうか迷っていたそうなんですが、わたしが激ハマりしてるのを見て、きっかけというか、買う決心がついたようです(;^_^A
2回ほど近所を軽く乗ってみたものの、一応今回がデビューサイクリングということになりました。ただ、もう午後3時を過ぎているので、遠くへは行けません。


お天気がいまひとつだったし、一人ではないのであまり写真がないのですが、辛うじて撮った映えない写真たちを載せます。


町を抜けてお山の麓というか、それなりに山の中の道を中心に走りました。
後方はヴェルコール山塊。好きな山なんですけど、山スキーに適した場所は少ないのです。
全体的に標高も高くないので、雪の少ない今年は、本当に少ししか積もっていないようです。
今にも降りだしそうな空ですが、雨予報は出ていませんでした。山道ってカーブしているところが多いから、雨の日や凍結している日は、普通の道路以上に怖いんですよね・・・


こちらはベルドンヌ山塊。
ヴェルコール山塊よりもずっと標高が高いので、それなりには白くなっていますけど、Dさん曰くこの時期は普通ならもっと真っ白なんだそうです。
上の2枚の写真は、2時間半弱のサイクリングで唯一休憩した辺りでした。


登ってるところをやらせ的に撮ってもらいました(^▽^;)


めちゃ嬉しそうです(^-^;
この日の記録👇

距離40㎞、獲得標高1079m、移動時間は2時間23分でした(休憩を合わせて2時間半くらい)。


Dさんのご実家に戻ると、Dさんの古くからの親友とその奥さんが遊びに来ていました。
お友達「マウンテンバイクしようよ!」
わたし「えっ(なんの冗談かな・・・)」
Dさん「いいよ、でももう暗いからちょっとだけな。みよんはロードバイクで付いて来るだろ?」
わたし😂😱😬


わちゃわちゃっと出発。
ちなみにお友達の奥様はスポーツは苦手で不参加でした。


近場の山道をちょっと走っただけでしたε-(´∀`*)ホッ


その後は、お楽しみのアペリティフタイムです。
わたしも最近我が家で大ブームのホムス(ひよこ豆と練りごまのディップ)を持参していました。


お友達は何と牡蠣持参でした😂
開けるのも得意で、台所でさっさと開けていってました。
わたしは残念ながら貝アレルギーなので、食べることが出来ませんでした。


とても珍しいワインをいただきました。
ワインの産地としては知られていないイゼール県の白ワインで、ヴェルデスという聞いたことのないセパージュ(品種)です。確かに、今までに味わったことのないちょっと個性的な風味で、個人的には気に入りました。2011年、とかなり古くなっていたので(長持ちしそうな感じではない気がする)、あと数年早く飲んでいたら、もっとおいしかった可能性もありますね。


夜ご飯はモンドール焼きでした🎵
うちではフォンデュはしょっちゅうやってるのに、モンドール焼きはまだ今シーズン一度もしていません。近々やろう!と思いました。


し、幸せ💖


ジャガイモを刺す専用のフォーク?串的なもの。
初めて見ましたが、日本の知り合いに写真を見せたら、なんと「昔、うちの会社で作ったのを輸出していた」と言っていました。今は多分中国とかが作ってるんじゃないかな?とも。


洋梨のコンポートにチョコレートをかけたものがデザートでした。


翌日(スキー)編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。