フランスで山歩き

仏中東部リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

アイベックスの群れに出会う

前から行きたかったグラン・ガリビエ(3228m)に1週間前の日曜日に登ってきました。
出発地点はツール・ド・フランスでお馴染みのロータレ峠から少し下りたポン・ド・ラルプ駐車場(1710m)です。
出発から2時間でポンソニエール峠(2613m)に到着しました。ここから先はコース外になります。


峠から反対側の谷を眺めて。グラン・ガリビエにはこちらから歩いてくる人が大半のようです。駐車場が2100mくらいの地点にあり距離でも高低差でもだいぶ楽なのです。


峠からこっち方面に歩いて行きます。左下にうっすらと道が見えています。


峠までは緑豊かで平和的な景色の中を歩いてきましたが、野性的な岩々したゾーンに入りつつあります。


お酒の風味付けやハーブティーにも使われる薬草。


この辺りはラピアスと呼ばれる雨や水の流れで浸食されて深い溝になっている石灰質の岩になっています。溝は時にクレバスのように深いので雪があるときなどは注意が必要です。


湖が右手にあります。ラック・ブランです。


この日、天気予報では1日中快晴と出ていたのですが、ずーっと曇っています。湖も曇り空だと今ひとつ写真映えしません。帰りに通るときには晴れていてくれたらいいのですが。


しばらくはラピアス地帯です。


この裏側に回り込むようです。土が赤い・・・鉄分を含んでいるのでしょうか。


地面を見ても、時折かなり赤いです。


くるくるちゃん、別名綿菓子花(正しい名前はブノワット・ランポント💦)が辛うじて少し残っていました。旬は既に終わっているようです。


今の時期、咲いている花はかなり限られてきています。もっとも見られるもののひとつはカンパニュル。いくつかバリエーションがありますが、9月くらいでも咲いていたと思います。


コース外だけあって道がよく分かりません。ケルンを探してキョロキョロしながら歩いて行きます。


振り返って。まだ峠から大して進んでないですね。峠までの緑色と、こちら側の白っぽさが対照的です。


残雪に数日前の積雪が重なった2色の雪渓になっています。


目で見て峠っぽい方に向かっていると道になってる部分に戻って来られました(´▽`) ホッ


頼りにしてるケルンたち💙


あっ、出た!ザレ場の華・リュネール。


これは・・めちゃくちゃ小さいですね(@_@)


8月も中旬になり種類はかなり減ってしまったものの、意外とこんな乾燥したところに何種類かはありました。


どうやらここがテルミエ峠(Col de Termier)のようです。コース外なので当然看板のようなものはありません。


幸い人が歩いた跡が薄っすらと道の形になっていたのでそちらに歩いて行きます。


お、眼下に湖が見えてきました。そういえば地図で確認していました。峠のあとに湖の近くを通るということを。


湖までは下りずに登り続けるのですが(帰りには少し遠回りになりますが湖まで下りて畔りをぐるりと回って峠まで戻りました)、湖のまわりを眺めつつ歩いていると・・・


わわわ😻
アイベックスがいっぱいいます~~


わんさかいます。
ザックを放り出してパパラッチに徹することにしました。


彼がおそらく群れのボスで特別に体が大きく態度も堂々としていました。


エクランの山々を背景に悠々とくつろいでいました。



次回はいよいよ登頂編です♫

憧れのグラン・ガリビエ(3228m)へ

1週間前の日曜日、かねてから行きたかった山のひとつ、ル・グラン・ガリビエに登ってきました。日帰りで行ける(常識内で)範囲の山ではもっとも高い山のひとつで最近攻めているセルス山塊の最高峰でもあります。


フランスではガリビエというと山自体より、ツール・ド・フランスでお馴染みのガリビエ峠(2642m)の方が有名だと思います。わたしは初め、この峠から頂上に登れるのかと思ってたのですが(^^; それはアルピニストでないと登れないコースでした。

ハイキングで登る場合の行き方はふたつ。サヴォア県のスキー場、ヴァロワール村周辺(2100m台)から登るパターン。距離15キロ、高低差1100m。若しくはオート=ザルプ県側から攻める高低差1550m、距離20キロのコース。こちらの方がコースにバリエーションがあるといいます。迷わず後者に決まりです。しかもそちらからの方が高速代がかなり安いという💖


それに・・ガリビエは山小屋でよく出てくる地ビールの名前でもあります✨ グラン・ガリビエの麓のヴァロワール村で作られているのです。


1年前、エクラン国立公園中部のオラン山小屋にて。ガリビエの白ビール「アヴァランシュ(…雪崩💦)」。グラスにレモンスライスが入っているせいか、すごい泡が出ました(^_^;)


こちらは「アルピーヌ」、先月末のセルス山塊、ドライエール山小屋にて。色の薄い「ブロンド」と呼ばれるタイプのビールで4,8%しかアルコール分はないものの、とても味わい深いです。


今日も張り切って家を3時半過ぎに出ました(^_^;)
ブール・ドワザンの町を5時に通過。この町を経由してドゥー・ザルプやアルプ・デュエーズといった有名スキー場かつ自転車レースがよく使う坂道へ向かうため、町の入り口のロータリーには光る自転車が(@_@)


5時15分。シャンボントンネルに入ります。このトンネルは2年半前に天井が崩落し、長く通行止めになっていました。今では工事もかなり進み、ウイークデーの夜間工事だけで工事の最終工程を進めているようです。トンネルが閉鎖されているときは原則として湖の対岸にある平行した仮道路(3,5トン以下の車両のみ)を走ることができます。


ツール・ド・フランスでおなじみのロータレ峠(約2000m)を越え、県道がどんどん標高が低くなってきたところの駐車場、「ポン・ドゥ・ラルプ」(1710m)に着いたのは6時。
今年の3月に友達とスノーシューしに来た時に停めた駐車場です。その日がわたしのセルス山塊デビューでした。


用意を整えて出発したのは6時10分でした。日が昇るのが遅くなってきて、6時はようやく明るくなってくる時間帯です。坂道を登りつつ、駐車場の辺りを見下ろして。


滝の横を通り登っていきます。


放牧地帯の集落、ラルプ・デュ・ロゼ。


朝焼けが奇麗です。山小屋に泊まったかのような錯覚さえ起こします。家を早く出てよかった(*'▽')


放牧農家に混じって山小屋っぽい民宿がひとつあります。3月に来た時は閉まっていました。


集落を通り抜けてさらに登っていきます。


ひとつ目の分岐に到着です。


ピック・エスト・ド・コンベノ(3145m)。これまたハイキングでは登られへんやつです(;´Д`)
ただし少し低い位置にあるロック・ノワール・ド・コンベノ(3112m)は難易度高めなものの装備なしで登れるらしいので行きたい候補のひとつになっています。


岩々ザレザレしたところを登っていきます。


摩訶不思議な岩がそそり立っています。


おお、コンベノの後ろから・・エクラン最高峰、バール・デ・ゼクラン(4102m)が顔を出し始めました。


上がっていく方向を眺めて。たぶんあの奥の方向に峠があるはず・・・


歩いてきた方角を眺めて。辛うじて朝の光に照らされていますが、もうすぐ終わりでしょう。名残惜しいので何度も振り返りながら歩きました。


川に沿った緩やかな上りを歩きます。


だだっ広い草原を緩やかに登り続けます。


出発から1時間弱でふたつ目の分岐へ。500m上がりました。歩きやすい道だったからですが、わたしにしては早いペースです。高度計の誤差2m。なかなかの出来です。



左側の眼下にいきなり大きな湖が見えました。グラン・ラックです。


間もなく次の分岐、「クロ・ダーヌ」に到着。
👇3月にスノーシューで歩いたときの同じ場所

いつも思うのですが雪があるとまるで別の印象です。


もう少し上がると羊飼い小屋があります。男性がふたりいたので挨拶はしましたが、羊飼いなのかハイキング客なのかは分かりませんでした。


同じ羊飼い小屋。わたしたちは反対側の盆地のようにくぼんだ所から登ってきたので目の前にこれがフワ―っと浮かび上がってきたときには感動しました。


これは確か小屋のすぐ横で友達に撮ってもらったんだったと思います。


さて、経由地である峠に向かって登っていくのですが・・残念ながら下り坂が始まりました。よくあるアップダウンです(-_-;)


羊飼い小屋を振り返って。


3月、ほぼ同じところで。前を歩く友達。


正面に立ちはだかるのはテット・ド・カシ―ユ。


もうワタズゲも季節が終わりつつあります・


花も6、7月に比べると種類が少なくなってしまいました。


峠はもうすぐっぽいです。こちらは進行方向の尾根。


さきほどドドーンとほぼ真下に見えたグラン・ラックからすこしずつ離れていきます。


テントを張ってる人たちがいました。羨まし過ぎる・・・わたしはテント担いでこれだけの距離や高低差を歩く自信はありません(;´Д`)


ポンソニエール湖に到着。


えー・・・出発から2時間弱で850m。ペースダウンしています💦
ダメですね・・高度計なんてあると自分のペースとか一目瞭然になっちゃって。分からないで何となく歩いてるほうが性に合ってるんですが、なんか見ちゃいます。トレランじゃないんだからタイムなんて気にしなくていいのに・・・


もうしばらく行くと、平たいところに出ました。ここは恐らく・・・


ポンソニエール峠(2615m)に到着。プロ・テックの誤差は2m。なかなかのグッジョブぶりです。



峠まできたところでこの回はお終いです。この地点から先はコース外となり、道もドキドキ楽しいところが多くなってきます。ちょっと迷いますが(^▽^;)




ソレイエール山小屋(2719m)へ 番外編

8月の初めの日曜日のハイキング記です。お天気が安定してない日が続いており、予報で一番ましだったエクラン北部のオワザン地方を選びました。
日帰りで周回したソレイエール山小屋から下りてきたのは3時半でした。
ちなみに、地名の「ソレイエール」は語源を辿ると「よく陽の当たった」という意味なのだとか。その通りに、お昼からは晴れてくれました(*^-^*)


レ・ゼタージュ村(1597m)。
行きは村から10分ほど歩いた地点から登り始めましたが、降りてきたのは村はずれの駐車場までも2,3分のところです。
朝の小雨交じりの曇り空とは打って変わって青空が広がっています。


県道を走ります。


道に看板が。この先の町にアルピニスムの博物館があるのです。


オワザン地方の中心都市(💦人口104人、2014年の統計)であるサン・クリストフ・アン・オワザンに到着。


教会の裏に・・・


駐車場があります。こちら方面に来た時はよく休憩に立ち寄る村なのです。


この村出身のピエール・ガスパールの記念碑。19世紀にエクランの名峰、メイジュ(La Meije 3984m)に初めて登頂したアルピニストです。その名はメイジュからほど近い別の山に付けられています。ピック・ガスパール(3883m)がそれです。
ヴァノワーズの高い山とかもそうですが、初登頂はどれも19世紀後半とかなんですね。それ以前は誰もそんな高い山に登ろうとなんて思わなかったのでしょうか・・・
ところで石碑がメイジュの形をしているのが面白いです。


そのアルピニスムの博物館(といっても展示がちょっとある程度のようです)、国立公園インフォメーションセンター、観光インフォメーションセンターが全部一緒くたになっています(^_^;)


オワザン地方のハイキングコースが一目瞭然な地図があります。


ハイキングに関わる資料がたくさんあります。


右下の写真(売り物)は先ほど麓にいたエギーユ・ディボナです。
フランス語のできるイタリア人カップルが窓口でハイキングコースについて聞いています。どうやら二人は3000m以上の山に「ハイキングで」登りたいらしいのですが、窓口のお姉さんに「残念ながらこの辺りの高い山はどれも装備と経験がないと登れないものばかりです」と説明されて納得がいかない様子でそれでも何かないのか、と食いついてました・・・(-_-;)


メインストリートを闊歩💦します。30秒で村の端から端まで見ることができます(^▽^;)


左がわたしがよく寄るカフェ(兼レストラン兼ホテル兼お土産屋さん)、La Cordée ラ・コルデ。ロープで繋がっている人、つまりアルピニストのことを指します。
この写真は以前に来た時(9月)に撮ったものです。この日はテラスにお客さんがいて撮りにくかったのでありません。


ここには感じのよい年配のマダムがいます。いつも「どこ歩いてきたの?」と聞いてくれます。登山客だけでなく、地元のお客さんもよく集っているお店です。今日は「トレラン大会に出てた?」といきなり。えっ・・・あ、そういえば早朝に村の近くで何かイベントの準備してました。写真👇 あれトレランだったんですね。


いつもはこのカウンターでコーヒーなりタルトなりいただくのですが・・・


奥の席でもいいですよ、と言われて今回初めてテーブル席へ。売店ゾーンを通り抜けます。えらい色々と揃えてあります。


この奥です。


ほぅ、何とも古めかしいです。ひんやりしてて涼しい・・・


窓際の明るい席に着くことにしました。


エスプレッソとルバーブのタルトを注文しました。4,5ユ―ロ(コーヒー1,5ユーロ、タルト3ユーロ)でした。お菓子は他にチョコレートケーキ、リンゴのタルトなどありました。


コーヒーカップやお皿は特製です。今年で110年になる老舗です。


ルバーブのタルト、コーヒーどちらも美味しくて大満足で村を後にします。



さぁ、帰りは2時間半の道のりです。


前の晩全く寝ていなかったので、行きの道はとても眠くなって途中休憩しました。ハイキング自体は全く支障はなかったので帰りは大丈夫かと思ったら、高速に入った途端、激しい眠気がやって来ました。
仕方ない、サービスエリアでコーヒー休憩です。先ほどの国立公園インフォメーションセンターでもらった資料を眺めて「今度どこ行こう」と夢見つつ・・・
少し外をウロウロして完全に目を覚ましてから安全運転で帰りました。