フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

獲得標高の自己新が出たロングライド(ソロ)

ロングライド、といっても普段から平気で100㎞や150㎞を「ゆるポタ~」とか言いながら走っておられるスゴ脚サイクリストさん達も結構おられるので、恥ずかしいのですが、個人的にはロングだし、頑張って登ったソロライドのお話です。


ケラ地方の入り口になるギレストルという標高約1000mの町から出発、イゾアール峠(2362m)まで登ってきました。県道と高い位置で平行している自転車専用道路を通ってきたため、150mほどの高低差がプラスされていたことだと思います。
イゾアール峠はツールドフランスが合計26回も通っている有名な峠で、7、8月は特にバイクやキャンピングカーを含む観光客の車やサイクリストさん達で賑わいます。昨年は3回登っており、今シーズンは初めてでした。


峠からオート・ザルプ県第2の町ブリアンソン側に下りていきます。


峠から下りてきて、初めの集落ル・ロー(Le Laus)に到着しました。
ここは冬季、除雪の最終地点となります。つまり、山スキーやスノーシューハイキングの人はここから出発することが多いです。こちら側にはスキー場はないのですが、ノルディックスキーのコースがあります。


この後、ブリアンソン(標高約1300m)まで数百メートルの高低差を下りていきます。
途中、ソロサイクリストさんに抜かされたと思ったら、すぐ前でスピードダウンしていたので抜き返させてもらうと、向こうも本気出してきて(30歳くらいの男性😅)、ちょっとした小競り合いになる場面もありました。疲れてきて&馬鹿らしくなってきて、スピードを落とすとあっという間に見えなくなってしまいました。


ブリアンソンの町でお昼にしてもよかったのですが、まだ11時過ぎです。おやつでも買おうと町のお菓子屋さんに入ってみました。きれいなお菓子が並ぶ中、結局アーモンドクリームの挟まったヘビーで庶民的な菓子パンを購入😂
激甘っぽい&激重たそうなので、コーヒーがいるな・・・とテラス席のあるカフェを探しつつ町の出口に向かったんですが(わざわざ中心地に向かうのも嫌なので)、見つからないまま町を出てしまいました(・_・;)
おいおい、県で2番目に大きな町だよ💦💦


カフェが見つからないまま10㎞近く進んでしまいました。
仕方なく甘々の菓子パンを水で流し込み、水場でお水をチャージしました。
この後、多少アップダウンはあるものの、全体的に平坦または緩やかな下り坂になっているメイン道路を走っていきます。


ちょうどお昼時だったためか、普段はそこそこ車通りの多い道路ですが、全体的に交通量が少なくて嬉しい計算違いでした。


このまま出発地点のギレストルまで戻っても良かったのですが、お昼過ぎに着いてしまいます。なんかちょっともったいないような気がして、これを付け足すことにしました😂
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スキー場への山道です。
途中、平たくなっている辺りでお店がいくつかある村を通過します。
ここの道路は車で2、3度、自転車でも一度来ているので(その時はスキー場ではなく、途中から分岐している別の山道に登った)、中々良さげなパン屋さんがあることを見逃していませんでした(^^♪


わたしの大好きなフラン(カスタードクリームが固まったみたいなタルト)💖


色々な野菜が載ったピザ的なおかずパンを温めてもらいました。
店の前にテーブルがいくつかあり、座って食べていけるのがいいです。」


もちろん、買いましたよ🎵フラン。
これが、見た目の通りとってもボリュームがあって、めちゃお腹いっぱいになりました(;^_^A


ランチの後は、再び峠道を登り始めました。
スキー場のある村まで来ると、もう少し先まで道路が出ていることが分かったので、そちらへとしつこく登っていきます。


良かった、水場があって✨
この後、登れど登れど終着点に着く気配がありません(・・;)


もういい加減疲れてきて、車までも結構あるし、適当なところでUターンすることにしました。帰宅後に調べると、道路の最終地点まであと数百mしかなかったみたいで、ちょっと残念だったな、と思いました。


最後の30㎞弱の平坦(たまに若干登りになったりはする)部分、日差しが強かったこともあり、きつく感じました。


無事にデミたんの待つ駐車場まで帰ってきました。
疲れた・・・(^-^;


イゾアール峠&ピュイ・サン・ヴァンサン(スキー場)周回ソロライドの記録
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距離では今シーズン3番目くらいで、わたしにとってはかなりのロングライドでした。
そして、獲得標高2598mは今までの最高記録でした。
暑い季節、ソロで完走できたことは自信に繋がりました(*´▽`*)


お読みいただきありがとうございました。

今年初めてのイゾアール峠・ソロライド

今シーズンはサイクリング友達に恵まれて、ほとんどボッチライドはしていなかったのですが、先月珍しくひとりでロングライドした時のお話です。


久しぶりに自走でないライドです。
フレンチアルプス南部、ケラ地方の入り口に位置するギレストルの町はずれのロータリーにある駐車場に駐車したのは朝7時半でした。デミたんの後部座席からルッ君(LOOK君)を出してきました。
この日のメインはこれです👇

ツールドフランスもよく通る有名なイゾアール峠、平均7,1%で1000m登ります。
昨年はブリアンソン側から2度(7月と10月)、ケラ地方側(上のグラフ)から5月末に1度の計3回登っています。ブリアンソン側からの方が距離が長い(19㎞)けれど、傾斜は6,1%と緩やかになっています。道路の幅も全体的に広く、舗装状態も完璧といって良い快適さだったの覚えています。


一方、こちら(ケラ地方)側の道路はちょっと狭いところもあり、舗装状態も特別悪くはないものの反対側に比べると劣る印象でした。前回はサン・ミッシェル・ド・モリエンヌからテレグラフ峠を経由してガリビエ峠への往復という獲得標高2350mの翌朝で疲れていて(&テント泊でよく寝れず)、峠の麓の村アルヴューから峠の往復という最低限の行程にしておいたため、今日の出発地点・ギレストルからアルヴューまでの道のりの様子は車で走った記憶にしかありません。しかし車での記憶って、あんまり自転車の参考にはならないんですよね💦


まだ日陰でひんやりとしたメインの県道を機嫌よく登っていくと「自転車専用道路」という看板が出ています。えっ?車で走っているときは見えていなかった看板でした。そういや、ここから数kmほどは峡谷沿いの崖ロードで、車同士がすれ違うのが難しい地点がいくつかある狭い道です。そっか、自転車が前を走っていたら抜かせる地点がほぼゼロだから、渋滞してしまうでしょう。今の時間帯、まだ交通量は少ないですが、バカンス客が多く通る道路なのです。


義務なのかどうか分からないまま、自転車用の道路に入りました。
そこまで急ではないもののずっと登り坂です。メインの道路はほぼ平坦なんだけど(・・;) 上の写真はしばらく登って、区切りのよいところで振り返った景色です。


さらに登って。どうやらここから先は下りになるみたい、というところで振り返って。
ここはまだ全然目的の峠道ではないんですが、なんだかもう峠道の一部みたいな結構風光明媚な道路です。それにしても、無駄に標高獲得してしまった😓
この後下り&平坦だから、イゾアール峠にアタックするまでには体力が回復していることを祈ります・・・


自転車専用ってことで(許可のある車は進入可能)狭い道だけれど対向車がまず来ないというのは嬉しいです。ちなみにサイクリストさんさえひとりも見かけませんでした😅


だいぶ下りてきました。
眼下に見えるのは、車で何度も来ていて見覚えのある景色です。どうやら、ここでメインの県道と合流する地点のようです。
この後30分ちょっと渓谷に沿った緩い登り坂を登っていきます。
15㎞ほど進んだ地点が分岐になっています。ケラ地方の中心地へはまっすぐ(フランスで2番目・ヨーロッパで3番目の標高のアニエル峠や、ヨーロッパで最も標高の高い自治体であるサン・ヴェランなどがある)、今日の目的地のイゾアール峠は左です。


分岐から5㎞ほどでアルヴュー村に到着しました。
小さなスキー場になっていて、標高は1500m台です。


何度も車で通っているので、ここに水場があることは分かっていました。
ボトルをいっぱいにしていきます。
ここから峠までは足つきしたくなかったのですが・・・


GoProを持って来ていたので、最後の2~3㎞の景色の良いところで出してきたら・・・なんとバッテリーがゼロでガックリ_| ̄|○
1gでも軽く登りたいヒルクライムなのに(;´Д`)
しかも無駄に足つきしてしまった(つд⊂)エーン


悔しいので、ついでに周りの景色の写真を撮っておきました。これは振り返った場面。
この辺りはカッス・デゼール(デゼールとは砂漠という意味)と呼ばれる、摩訶不思議な景色が広がっていて有名な場所なのです。


どうせ足つきしたからもういいや~と、ゴールの500mくらい手前でも立ち止まってこの1枚をパシャリ。
ところで、いつもはGoProはダウンヒルでしか撮らないのに、どうして登りの最中で出してきたかと言いますと、反対側に下りて周回するつもりだったので、登りでしかこの場所は通らないからなんです。バッテリーは半分くらい残っていたと思ったのに・・・最後にスキーした時(6月後半)の記憶だから、使っていなくても勝手に減っていっちゃったんでしょうね💦


着きました。今シーズン初めてのイゾアール峠(2362m)。
まだ10時くらいでしたが、とても人気のある峠なので、既にバイカーさん達やサイクリストさん、多くの観光客の車で賑わっていました。


イギリスから10日間ほどサイクリングしに来たというご夫婦に撮っていただきました。
ツールドフランスなどでネームバリューのある峠なので、外国からのサイクリストさんもとても多いです。


峠の道路に書かれていた「ツールドフランス2017」。
えっ、それ以降ツールは通ってなかったっけ??と思って調べると、2019年にも通っていて、今まで合計26回通っているんだそうです。2017年はここがゴール地点になった年でした。よく見たら「arrivée (ゴール)」と書いてる😅


峠にはアルピーヌなど数台のスポーツカーのグループが。
ほとんどが60代くらいのカップルで、「ブラボー!」とニコニコ話しかけてきてくださいました。アルピーヌはお山でよく見かけますが、特に少し古いモデルのはめちゃくちゃカッコよくて大好きな車のひとつです😊


ちょっと長くなるので、後半に分けます。
お読みいただきありがとうございました。

山友Cさん、S君と坂道ライド

わたしのサイクリングに、平坦のみを走る行程というのはあり得ないので「坂道ライド」とわざわざ言うのもおかしなタイトルなんですが、峠道ではない地味目の山道を3つハシゴしたので、そう書いてみました。


ひとつめの山道を登り切った地点から。
コースを考えてくれたのはCさんです。その少し前に3泊4日自転車旅行のコースを考えた時も「有名な」「伝説の」峠道、山道を通る!!とご機嫌だったのですが(アイロニーで、実際には全然無名の、地元の人しか来ないような山道😂)、今回も3つめの山道はそこそこ有名(地元レベルですけど)なものの、他のふたつは地元サイクリストさんさえあまり来ないような山道で、登りながら「伝説の~」と嬉しそうでした(;^_^A


ふたつ目の山道の終点、というか舗装路がおしまいになる地点にて。
ここはマイナー過ぎて?ストラバのセグメントにもなくてサイコンも持っていないから勾配は分かりませんでしたが、感覚では最後の2㎞くらいは10%くらい、特に終点までの400mほどは15%以上だったと思います。立ち漕ぎでギリギリなんとか登れたけど、キツかった😓


S君と。Cさんはめちゃ重たいアルミ製自転車(13㎏)なのに、わたし達ふたりよりもずっと早く登れるという脚力の持ち主です。わたしとS君はレベルが近く、この日は最初のふたつの山道ではわたしの方が少し早かったです。


水場があったので、お水チャージしていきます。
めちゃくちゃ暑い一日で、出発時はちょうど良かったものの、この頃から日差しがあまりにも厳しくなってきました。


下りていきつつ。
派手なヘアピンカーブですが、実際にきつかったのはカーブしていない直線部分でした。
この後、しばらく平坦が続いた後最後の山道に入りました。特に急な坂でもなかったはずなんですが、既に1000m以上登っているからか、猛暑のためか、足が重たくてペダルが回りません。対して、先ほどはしんどそうにしていたS君がエンジンかかったみたいに、スピードアップして(わたしがスピードダウンしているだけかも)、どんどん先に進んでいきます。Cさんは「ガンバレ」と日本語で応援しながら一緒に走ってくれました。「ガンバレ」と「ガンバッタネ」は以前に教えてあげたので、山スキーや自転車の登りの最中に声をかけてくれます。


終点近くにあるル・ラヴェルクの集落。


最後の2㎞ほどは未舗装路で、終点にはちょっと有名な修道院があるそうなんですが、往復4㎞も自転車を押して歩く気がしません。ここでUターンすることにしました。


the end of 舗装路からの景色。
周りにはハイキングのコースもいっぱいあるようです。


Cさんが知らないうちに取ってくれていた一枚。


よく分からない一枚😂
わたしの物まねなんだそうです・・・決してこんなポーズを取ったことはない(はず)なんですが、わたしが写真を撮ってもらうときめっちゃポーズとってる、としょっちゅう揶揄してきます😤


ル・ラヴェルクの集落まで下りて、可愛いチャペルの前で一枚。


チャペルに郵便ポスト(投函する用の)がくっ付いていました😮


チャペルの中に入ってみます。


クレーシュ的なものが飾ってありました。
大抵、キリスト生誕の場面などをテラコッタ製の素朴なフィギュア(南仏で伝統的に作られていて、サントンと呼ばれる)で再現していて、クリスマス前に飾ることが多いのですが、ここは羊の飼育の場面が再現してありました😂しかも囲いの中にギューギューに羊がいて、リアルなことこの上ないです🐑🐑🐑


羊ではなくて、山羊チーズを作っている農家があったので寄ってみましょう。


ボーダーコリーちゃんがやってきました。
最初こそ吠えられたものの、すぐに大人しくなり足元にお座りしました。
かわいい😻


入り口。


農家のおばあちゃまが出てきて接客してくれました。
色んな熟成というか乾き具合のものがあり、全部同じ値段です。確か1,30ユーロとかそんなでした。ふたつだけ大きなものがあり、わたしはそのうちひとつを購入。S君は小さいのをいくつか選んでいました。


帰り道。


わたしが買ったのは、これでした。
ジュニパーベリー(ネズの実)を真ん中と周りにも少し散らしたものでした。
ジュニパーベリーは中くらいの標高のお山にいっぱい自生していて、ジンの風味付けや、お料理にもたまに使われるスパイスですが、チーズに使っているのは初めて見ました。「めちゃくちゃよく合う!」とは思わなかったけれど、地元にある素材を使ってみようという心意気に好感を持ちました😊


この日のライド記録。


お読みいただきありがとうございました。