randonneuseのブログ

フランス在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

草原で羊飼いに出会う

イタリアと国境を接したモン・スニ山塊での1泊2日でのハイキング。
2日目はいくつもの湖や峠を経由しつつアップダウンし続ける遠回りルートで駐車場まで周回することにしました。
この日は1日中地図に載っているコースを歩くので距離や高低差はそこそこあるにしても道がちゃんとあるから始終リラックスして歩ける(^^♪ ‥‥と思っていたらお昼休憩をした湖から後が道が見当たずに探し回りましたが、何とか正しい道に合流することができました。地図に載っていても人気のないコースだとちゃんと手入れされておらず、人の通った跡も消えがちで分かり辛い場所は時々あるのです。


写真の左の斜面を登ってきました。稜線の部分を横切って反対側(右側)に下ります。


あ、湖がすぐ下にあります。これも地図に形は載っているけれど名前は書いてありません。


白い岩々だと思ってたのは羊の群れでした。


湖の右側を通過します。


この後・・・また道が消えてしまいました。ハイキング客の何百倍も羊がウロウロしているわけですから、もともとあってないような道が彼らの歩く跡で消されてしまうのは当然です。写真に撮るのを忘れたのですが、湖からすぐの小高い丘に羊飼い小屋がありました。つまりこの辺りは羊がもっとも歩き回る場所なんでしょう。
道が見つからないので地図を見ながら大体の方向へと登っていきます。


目の前の高台を登り終えて振り返ったところ。写真中央の丘に羊飼い小屋が写っています。その少し奥のグレーの窪みには先ほどの湖が。
登っている途中に道らしきものが見つかったのでそこを歩いてきましたが、消えてしまいました。それが写真の左下のあたりに写っている道です。まさに羊達が作った道なのでしょう。そんな大小の道というか筋が無数にあるエリアでした。道を探してウロウロして時間ロスするよりは、大体の方向に進んで行きます。


夏の花であるジョンシアンですが9月くらいまで見られる遅咲きのジョンシアン・ド・バヴィエールがぽつりと咲いていました。他の品種のジョンシアンが他所でも見られるのに対し、この品種はアルプス山系のみで繁殖しているそうです。バヴィエールとはフランス語でドイツのバイエルン地方のこと。アルプス山系に含まれます。


ジョンシアンの写真とか撮ってる場合じゃないよ…道がないよー(つд⊂)エーン
とトボトボ進んでいると・・・
遠くに分岐の看板が見えたっっ(≧∇≦)


嬉しい✨ ちょっと壊れていますが・・・
道があったのは嬉しいけど、ここで軽い衝撃・・車停めてる村まで3時間Σ(゚Д゚)
2時間弱くらいかと勝手に思ってたんでちょっとびっくりしました。


やっぱりちょっと見当違いなところ歩いてましたね・・・方角的には正しいのですが道からはだいぶ離れていました。その道も細くて遠くからは全然形は見えなかったです。
自分のセンスのなさにちょっぴり落ち込みますが、まぁいつものことです(^▽^;)
ちゃんとした道も発見できたことだし、気を取り直して再出発です。


遠くに見えているのはモン・スニ湖。先月の初めごろ、湖のすぐ後ろに佇む山々の山頂を稜線伝いに歩いて行きました。


モン・スニ湖よりもずっと手前に今から向かう湖が見えてきました。


あれっ、行先に羊が立ち止まってこちらを見ています。
ガン見です。そして後ろから何匹も到着しました。夕方が近づいてくるので先ほど経由した羊飼い小屋エリアに向かっているのでしょう。


彼らの横をそーっと通ろうと思って一歩踏み出すと・・・

あっっ!逃げた~!!何もしてないのに・・・(;´・ω・)


地図によればさすがに最後の湖のようです。
「谷に下りてさっさと帰るなんてもったいない!湖や丘、峠をゆっくり散策しながら帰る方が満喫できる♪」と選んだこっちのコースでしたが、正直嫌気が差してきました(-_-;)
アップダウンのオンパレードです(;´Д`)


で、湖に近付くとまた羊・・・


また一目散に逃げられました。よっぽど嫌なんでしょう(~_~;)


「ほんまわたしアホちゃうん(こんなコース選んで)」みたいな独り言をブツブツ言いながら歩いてると何と前から誰か歩いてきます。今朝山小屋を出発してから誰ともすれ違っていなかったしもう駐車場に近付いているので今日は誰にも会わないのかと思っていました。


と、思ったのと同時にどこからか(多分うしろから)ワンちゃんがわたしの足元にやって来てくるくると遊んで欲しそうに回っています。


急なことに驚いていると、前から歩いてきた人も大きな犬を連れています。あれっ、もしかして・・・


羊飼いさんでした。30代半ばくらいの若い男性です。
昔は羊飼いっておじいさんみたいなイメージがあったんですが、実際に山で出会う羊飼いには若い人も多いです。
挨拶をします。「この時期、まだ放牧してるんですか」と聞くとあまりに気候がいいから1か月ほど延長したとのことでした。


5分間ほどこの周辺の話や気候の話などして別れました。思った通り、先ほど前を通った湖畔の羊飼い小屋に寝泊まりしているそうです。
羊飼いさんに実際山の中で会うといつも思うことですが「何という生活、何という人生だろう!」すごいなーとか、自然の中で毎日寝起き出来て羨ましい~とかよりも畏怖ともいえるような感情です。
自然が好きで山が大好きで毎週のように来ているわたしですが、一皮剥がせば都会生まれ都会育ちの無力な人間です。都会の人でも色々出来て知っている方もあると思いますが、わたしは無知だし無力。自然に放り出されたら何一つできません。メンタル面でも弱いと思います。
農業や林業、漁業など自然に関わる仕事をされている方はもちろんのこと、それ以前に田舎に住んでおられる方も自然と接している部分が多いことから多かれ少なかれわたしが毎日の生活で関わることのない厳しい条件に立ち向かう、または共存する能力というか強さのようなものを持っておられるような気がして、劣等感を感じることがしばしばあります。
わたしにとって羊飼いという職業はそういう「すごいなー✨」の頂点に立つ??究極の職業、生活です(;'∀')



長々と書いてきた1泊2日のハイキング記、次回が最終回になります。




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