フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ロードバイク超初心者がイズラン峠にチャレンジ

イズラン峠(2770m)はヨーロッパで一番標高の高い峠道です。何度となく車で来たことがありましたが、10月末、道路が冬季閉鎖期間に入る直前にロードバイクで挑戦してみました。


挑戦したのは、ガリビエ峠など標高の高い峠道がいくつか閉鎖されるっぽい日の前日。
イズラン峠はちょっと遠いので早朝に自宅を出発しました。


イズラン峠道(2019年10月撮影。車で来ました)


なにもそんな閉鎖ギリギリに行かなくても、気候の良いもう少し早い時期に行けばいいのに、と思われるでしょうが、ロードバイクに頻繁に乗り出したのが9月の末。「有名な峠道、行ってみたいけどちゃんと登れるようになるように鍛えてからでないと・・・来年の初夏くらいかな」と考えていましたが、グランドン峠道とラ・クロワ・ド・フェール峠道(片道23㎞、高低差1600m)を途中2回自転車を降りたけど何とか登ることが出来たので、自信を付けました\(^_^)/


出発地点へ車で向かう最中、テルミニョン村で山を下りてきた牛さん達に遭遇しました。
イズラン峠道はサヴォワ県に位置し、オート・モリエンヌ地方とオート・タランテーズ地方を結びます。どちらから登るのも出発地点まで自宅から車でかかる時間はほぼ同じです。景色が好きなオート・モリエンヌ側から登ることにしました。タランテーズ側も山自体はきれいなのですが、スキー場になっている部分が多く、リフトなどの人工的な建築物が多く目に入ってしまいます。


ランスブールという町に着きました。
自転車をしに来たのに、まず寄るところはチーズ農協です😅
イズラン峠から下りてくるのは多分お昼過ぎなので、農協のショップの昼休みの時間帯です。開くまで待ちぼうけは嫌なので、今のうちに買い物しておきたいと思います。


何のチーズって、この辺りで主に作られているのはボーフォールです✨
峠の反対側、ブール・サン・モーリスの町の農協と並んでわたしのお気に入りの農協のひとつなのです。この辺りは村自体の標高が高く、同じボーフォールでももっと標高の低い地方で作られているものよりもおいしいのです(個人的な感想)。


熟成の若いものはキロあたり16,90ユーロ。やさしいお味なので、チーズフォンデュにいいです。


ふたつ上の写真の、左に写っているちょっと色の濃いやつがもっと味の強いもので、キロあたり18,90ユーロ、とありましたが、ひび割れてるため(味は変わらない)それよりも10%引きで売ってくれました。


ボーフォール以外にも、トム・ド・サヴォワ等地元のチーズが売っていますが、今回はボーフォールだけにしておきました。


他にサラミも買いました。農協で作っているわけではありませんが、地元の小規模なメーカー2社のものがあり、どちらもおいしいので毎回いくらか購入しています。
今回はボーフォール入り、スモーク、プレーン、セップ(茸)入りを買いました。


レジにて。
この時点では、自転車した後、車で峠まで戻り、反対側に下りた方角にある別の農協に寄ってそっちから帰ろうかな、と思っていたので控えめなお買い物になりました。ボーフォール約4㎏(うち1㎏は理学療法士さんに頼まれた分)、サラミ4本です。


可愛いエコバッグも買いました(^^♪


最低限のお買い物を済ましたので、安心して自転車に乗ることが出来ます。
村の川沿いの駐車場に車を停めました。
しかし、農協の前で車を降りたときに気付いていたのですが、風がかなりきついのです。谷を登る形で出発するため、向かい風になります。それに・・・何より寒~い(;´Д`)
ふたつの考えが頭をよぎります。
ここランスブールという村はモン・スニ峠道という別の峠道の出発地点にもなっています。そっちだったら、イズラン峠よりもずっと近いし、傾斜もだいぶなだらかっぽい(車で何度も行ったことがある)。そっちでもいいんじゃね?一応2000m以上ある峠だし・・・
今日はドライブ&ボーフォールチーズのお買い物だったということにして、イズラン峠にも車でドライブして何事もなかったかのように反対側に下りて帰る


30秒くらい悩みましたが、何せイズラン峠道は閉鎖直前です。今日行かなかったら、来年の6月初旬くらいまでチャレンジすることはできません。
それに、モン・スニ峠道よりもイズラン峠道のほうが好き(*´▽`*)


あ、ちなみにモン・スニ峠道もとってもきれいなところです👇、念のため(;^_^A

峠と同名の湖の前で昨年の夏に撮影。峠の少し先がイタリアとの国境になっています。でも、イズラン峠道の方が距離が長い分、広々としていてバラエティ豊かな場所を通るのです。


出発したランスブール村からイズラン峠までは約33㎞、高低差は1435mだそうです。
その少し前(実は…2日前でした😅)に登ったグランドン峠+ラ・クロワ・ド・フェール峠が片道23㎞で1600mだったことを思うと、なだらかで楽なんじゃないの?とちょっと舐めてかかっていたのですが、そうではないことを思い知らされることになります。


ちなみに、例によって登ってる最中は自転車を降りたくないので写真が全然ありません💦


村の出口に気温が表示されていて、3度でした。谷沿いを走っている間ずっと日陰で風がきつかったため、体感温度はもっと低かったように思います。


車で何度も来たことがあるので分かっていたのですが、最初らへんに小さな峠があり、ここって帰りに嫌だなぁ・・・と思いつつ通過しました(⌒-⌒; )


実質的に峠道に入るボヌヴァル・シュル・アルク村。出発地点から約20㎞、高低差で466m登ったことになり、1時間半かかりました。


村を出る地点に「峠道、開通」の看板があります。ここで一度自転車を降りました。死にそうになってたわけではなくて(;^_^A 耳が寒すぎてジャージのフードを被った上からヘルメットを被ってたのですが、ロードバイクって前かがみで運転するから、フードで首が後ろに引っ張られる感じで肩が凝って仕方がなかったんです。日向になってきて、ここから登りもきつくなるので(この村から峠までは13,4㎞、平均勾配7,3%)、フードを脱いでついでにドライバナナでエネルギー補給しました。


2019年10月に車で来た時に撮ったボヌヴァル村。「フランスで最も美しい村」のひとつにも選ばれています。峠道を少し上がった地点から撮りました。


閉鎖直前の峠道は通行車両もほとんどなく、とってもサイクリングしやすいです。20分に1台くらいしか走っていません。そして、サイクリストさんは登ってくる人も下りてくる人も全く出会いません。少ないだろうなとは思っていましたが、ここまで誰もいないとは・・・


峠までかなり近い辺りでしたが、しんど過ぎて自転車を降りちゃいました。
2日前に行ったグランドン峠みたいにキツいところはない感じだったのに・・・
2日前の疲れが抜けきっていなかったということもあるかもしれません。


前回のブログに書いたばかりの、中国製のナッツの飴がけで再びエネルギー補給です。


この辺りは雪はほんの少ししかなかったけれど、小川が凍っていました。10月の末でしたが、標高2600m台の地点なので気温はかなり低かったみたいです。


後半に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

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