フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

避難小屋みつかってホッ

先月、新調したばかりのスキー板を持って一泊スキーハイキングに出掛けた時のお話です。


駐車場から800mほど登った見晴らしの良いところでお昼ご飯にしました。
高低差800mというと、2時間もかからないかな、と思われるでしょうが、スキーを脱いだり履いたりの林道が長く、その後もトレースがなくてベストではないかもしれないところから様子を見つつ登ってきたので3時間近くかかりました(;^_^A
9秒間の動画でぐるっと景色をご覧ください
👇

Près du Refuge du Taillefer
日が経ちすぎてすっかり忘れていましたが、動画を見て思い出しました。
着いた時はそうでもなかったけれど、ご飯を食べ終わる頃にはかなり風が強くなってきたのでした。


新しいスキーは、前のものとシール(滑り止め)のシステムも少し違います。板の上部には四角い輪っかを引っ掛けるようになっていて、下の部分には「J」の形の部品を引っ掛けるようになっています。
わたしが使っていた板のシールはもっとシンプルで軽い代わりに、端っこが剥がれやすいという欠点がありました。


剥がした後は、くっつく面にプラスチックの保護シートを貼る人が多いのですが、わたしは今までの習慣で二つ折りにします。レンタル屋さんでもこうやってたし、専用の袋に入れるので、埃などが付く心配は特にないと思います。


夏のハイキングコース用の行き先看板が近くにありました。
後方に見えているのは営業山小屋(ヒュッテ)です。今の時期は管理人さんがいなくて、閉まっています。わたしが泊まるつもりの避難小屋はここから結構近くですが、行き先看板には書いてありません。
メインハイキングコース上にあるわけではなく、しかも吹きさらしにならない、ちょっと隠れた場所に建っていて遠くから見えないので、見つかるかドキドキしています。
秋に泊まった時も最初、見つけられなかったのです(;´・ω・)



それでも、9月に来た時からそんなに日が経っていないので、何となくは覚えています。
そちらに向かって下り始めました。


小川が流れている地点があり、近づいていくと、ふたりの若い男の子がいました。
その瞬間👇

Vers le ruisseau
この日出会う初めてのハイキング客でした。スキーではなくてスノーシューを履いています。避難小屋に今から行くというと、なんと彼らは既に2泊していて、今晩が最後の夜なんだそうです。
「避難小屋、見つけにくくなかった?」と聞くと、
「全く!最初見つけられなくてちょっと探したよ。でも今、小屋から歩いて来たから僕らのトレースについていったら、到着するよ」


小川を渡った後、振り返って。
少し登らないといけなかったのでハの字で進みました。
ふたりは写真を撮るのが好きだそうで、ちょっと良い目のコンパクトデジカメを持っていて、川面の写真を撮りまくっていました。


ふたりのスノーシューのトレース通りだと、かなりアップダウンの多い場所を通ることになるので、なんとなく平行してアップダウンのほとんどないところを選んで進んでいくと・・・


避難小屋、あった!!嬉しい♩の瞬間です。
👇到着する直前、15秒間の動画です。

Bergerie de la Jasse l’arrivée
心底ほっとしました(;^_^A


後ろが小高くなっているせいで、上から見ても見えないんです。
山頂だとか湖だとか、ハイキングの目的地にたどり着けなくても、残念なだけで特に問題はありませんが、泊まる予定の小屋が見つからないのは、かなり悪夢です・・・


わーい\(^_^)/
ラ・ジャス避難小屋、標高2010mになります。
Cabane(小屋)またはBergerie(羊飼い小屋)と呼ばれ、夏の放牧期間には羊飼いさんが滞在することもあるようです。


中は結構広く、屋根裏はない一部屋のみの造りになっています。
テーブルの上は男の子たちの持ち物でしょう。わたしは小屋に戻ってくる予定の時でも、自分の持ち物はまとめていくけど(;^_^A  
もう2泊もしていて、ふたりだけだったからもう誰も来ないと思ったのかもしれませんね。



マットレスが吊るしてあるのは、この辺りは湖がたくさんあり湿原のようになっているせいで、小屋の中は湿度がひどく、何でも湿りがちだからなようです。


薪ストーブに乗せてある木の枝は男の子たちが前日に拾いに行ったものだそうです。
森林限界は越えているし、森は少し遠いのですが、少し歩くといくらか枯れ木があると前回来た時に知りました。


ピンボケ失礼😓ベッドは2段ベッドになっていて、8人か、詰めたら10人くらいまでは寝られそうな広さがあります。
この後、次々に宿泊客が到着するとはあまり思えないけれど、分かりません。避難小屋に着いて、まずすることのひとつは寝床の場所取りです(^-^;
営業山小屋と違って予約できないから、早いもの勝ち的な感じなのです。もちろん、多少人数オーバーになったくらいなら、詰めて後から来た人も何とか寝られるようにするのが常識というか良識だと思っています。
男の子たちが上段に寝床を構えていたので、下の段の隅っこにマットレスを一枚敷いて、シュラフを広げました。もちろん冬用シュラフです。場所取り完了♩


ベッドの横には羊の放牧時に使うと見られるネットや電気柵がありました。
この小屋に泊まるのは2度目、2、3度通りがかったことも別にありますが、冬だったり春の終わりや秋で、夏の放牧シーズン(大体6月半ばから9月半ば)に来たことは一度もないため、羊飼いさんがいることは一度もありませんでした。


午後~夕方編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

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