フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

スプリット男子の本領発揮ハイキング

少し前に「スプリット男子が山スキーに挑戦」というようなタイトルで書いた時に登場したDさん、山友Cさんと3人でハイキングに行く機会が年末にありました。


この日は得意のスプリットボードで参加のDさん。スプリットボードとは、スキーのようにふたつに分かれて、滑り止めを貼って登ることが出来るバックカントリー用のスノボです。
Dさん、実はひとつ前のブログに書いたラクレットに参加した「野郎ども」の一員でもあります。


相変わらず、歩くのが早いCさん。置いていかれないよう、Dさんと追いかけます。


出発して間もなく、難所に差し掛かりました。
露出している小川です。この程度の川だと、冬の後半だと凍った川面に雪が積もって、難なく渡れることが多いのですが、12月のこの時点ではまだ雪が十分にはありません。


しかも滑りそうで怖い💦
出発早々、転んで川に落ちてしまったら1日中寒くて大変なので、慎重に渡りました。


みな無事に渡り終えました。ずんずんと森の中を登っていきます。
この後、まだ2回川を越える地点があるのですが、幸い橋が架かっているので問題ありませんでした。


夏のハイキングコースと大体同じ辺りを登っていきます。岩や木でかなり狭く、下りでも同じところを通ることになります。狭くて滑りにくいからイヤって人が多いけれど、なぜか、こういうアドベンチャーなところは大好きなんです。今から帰りにここを滑ることが楽しみになってきました(≧∇≦)


ゴチャゴチャとした森の中を抜けて、だだっ広い斜面に来ました。
森林限界をほぼ越えつつあります。


飛ばしまくるCさん、必死についていくわたし、マイペースのDさんの順に歩いています。


早速日向に出ました。
日向の時間帯が長いのが嬉しいのがこのコースです。
日当たりの悪い北向きの斜面に比べて、あまり良い雪が残っていないという短所もあるのですが、ポカポカとお日様に照らされて歩くことが出来るのはやはり嬉しいものです。


登っているうちに暑くなってきて、薄着になっています。
谷底を走っている道路はツールドフランスで有名なガリビエ峠へと続いています。昨年10月末くらいに冬季閉鎖に入っていて、再開通は6月上旬くらいのことが多いです。


Dさんを待って3人で立ったまま少し休憩しました。
奥の稜線の一番高くなっている地点は3237mあり、以前に夏山で一度だけ登ったことがあります。その時は裏側から登りました。


わたしのおやつ。
保温マグのハーブティーとナッツ&デーツでした。


それと、このコースのもうひとつの良いとことは、最初の急な森を登り切った後からはずっと、絶景が見られるということです。特に、上の写真の真ん中にあるグラン・ガリビエ(3228m)はセルス山塊の最高峰。サヴォワ県とオート・ザルプ県の県境になり、特にその峠(ガリビエ峠・2642m)がツールドフランスがアルプスで最もよく通る峠として有名です。夏山で2度、山スキーでも昨冬に一度登りましたが、山頂も、たどり着くまでのコースも、あちこちが本当に美しくて強く印象に残っています。


登っていきつつ、右手にはモン・ブランが見えてきました。
一連のお山の中央やや右に飛び出ているのがそれです。


Cさんが歩くの遅い目のDさんに付き合ってふたりゆっくり登ってくるので(Cさん、わたしには容赦なくさっさと進むのに🤔)、わたしが前を歩いています。
実は今向かっているお山には以前にもひとりで来たことがあるのです。確か、普通に一番高くなっているところを目指して歩いていけばよかったんだと思います。ただし、上の写真に写っているてっぺんはニセ頂上で、本当の頂上は隠れていて見えなかったはず。


Dさんに付き合うのをやめてスピードアップしてきたCさん😂
頂上は稜線の先のとがった地点です。


頂上の少し手前でDさんを待つことにしました。
風がとてもきつくなってきていたので、上着をどんどん着込みました。


頂上にふたりのスキーヤーさんがいるのが見えています。ここから頂上に向かうには少し下りる、つまり滑り下りてくるときに少し登ることになるので、面倒だからCさんはここでやめておくと言います。スプリットボードのDさんはなおさらなので(スキーだと滑り止めを貼り直さなくても少しなら登ることが出来るけれど、スノボはキツい)、勝手に行っておいで、と言われて・・・


はい、ひとりで登頂しました(;^_^A
ポワント・デ・ラティシエール(2865m)、駐車場から約1200mでした。


ふたりの待つ地点に合流し、さらに下りていっているところを撮ってもらいました。


大体同じ地点で撮った写真。
下りていく時の絶景が、もうたまらないんです(≧∇≦)


風の少ないところまで下りてきて、適当な岩を見付けたので遅い目のランチにしました。


ラクレットの残りのハムやサラミが大活躍です。


谷の向こうの、ギザギザのお山がカッコいいセルス山塊を眺めながら下りていきます。


グラン・ガリビエとわたしとスプリットのDさん。
スノボとっても上手でカッコ良かったです。


ひゃ~💦ついに日陰に入ってしまいました。
寒いばかりか、雪の表面があっという間に凍ってしまうので、滑りにくくなります。


お日様が稜線に隠れる瞬間に撮ってもらいました。
元々、2週間以上積雪がなくて良くない雪だったのが硬くなって、案の定難しかったですが、景色が良いので我慢しつつ、下りてきました。ターンが上手くできず、やたらと長いトラバースをしつつ下りていくので二人を待たせてしまいました。
前述の、急斜面の狭い森の部分はめちゃくちゃ楽しかったんですけど、さっさと下りていくので写真を撮る暇がなく・・・(スキーの下りって、自転車のダウンヒルもだけどわざわざ止まって写真撮るの面倒なんですよね。しかもスキーは手袋外したり)


無事、道路に到着しました。
下りの半分は雪の状態が悪すぎて難しかったけれど「悪い雪ほど上達する」をモットーとするわたしなので(^▽^;)ポジティブに下りてきました。


お読みいただきありがとうございました。

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