フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

南仏メルカントゥールへ(その1)

今晩、南仏はメルカントゥール国立公園の3泊4日のハイキング旅行から帰ってきました。遠かった・・・
高速ばっかりで面白くないルートよりはほんの少しかかるけどけど景色がきれい&高速代が安い道が約6時間というグーグルマップの予測でしたが、工事中の場所が多かったり、山奥のくねくねした道を前をトラックがゆっくり走っていたりして結局6時間半以上かかりました。トイレ休憩×2、計10分ほどを含みます。


3番候補はイタリア経由なんですね~
嫌ですよぉぉ(;´Д`) 高速代&国境トンネル代めっちゃ高そう💦


目的地の天気予報は出発当日は曇り時々晴れところにより雨、午後からは回復に向かう。というものでした。でもだからといって夕方に着いたのでは大して歩けないのでお昼前には歩き出すつもりで朝4時過ぎに家を出ました。途中、場所によって晴れたり曇ったりで心配しながら先を急ぎました。


出発地点に着いたのは11時ちょうどくらい。標高は1250mほどの地点です。
ちょ、ちょっと雨降ってきたやんΣ(゚Д゚) 最近雨の中の出発はほとんどなかったので打ちのめされます・・・


予定として考えていたのは、ここから2509mの峠まで上り、アップダウンしつついくつかの湖を経由してその先にある2366mの山小屋に1泊。翌日はハイキングしつつ別の山小屋に移動、その翌日に下りてきて3泊目は村の民宿に泊まり最終日は軽くハイキングしてから行きとは別のルートで帰途につく、というものです。2軒の山小屋は夏の間は管理人がいて食事や飲み物も出しますが、今はまだオープン少し前なので勝手に泊まって8ユーロの小切手を置いていって下さい、というものです。水や電気はなし。木のストックはあったりなかったり。助かるのは避難小屋よりは暖かいこと、そして毛布があるので寝袋を持って行かなくていいことです。2泊だとただでさえ食料や衣服等で重たくなるので寝袋の重さがないのはと~っても嬉しいです。


小屋について問い合わせた1泊目泊まるつもりの山小屋の管理人さんがメールで「アイゼンとピッケルをお忘れなく」と書いていたので、アイゼンはこの時期必須だけどピッケルいらんかな~って思ってたのに仕方なく連れていくことに。。


ザックカバーなんてものも久しぶりに出てきました。


準備をして出発したのは11時過ぎでした。
なんだか今まで行ったことのある山とは看板の種類が違います。標高も書いてないし目的地までの距離も時間も書いてない~ そして最終目的地となり得る場所は書いてなくて次の看板のある地点のみの表示。地図ないと絶対分かんないですね・・・


道は初めの数十メートルは広かったものの、あっという間に細く分かりづらいものになってしまいました。まあ地図を見る限りしばらくは川の流れにそう遠くないところを登っていく感じです、ジグザグっぽくはなっているものの。しばらくすると川から離れていくのでそのタイミングを探さないといけません。


わたしの不安な心をよそに可憐なアンコリの花が咲いていました。


これですよ、これ。道はもう全くどこにも見当たりません。


花だらけなのはいいけど。。その花や草が道を完全に覆ってしまっています。


まだたいして登っていません。谷の底が道路が走っている部分です。


派手に咲きまくってます。


十字架あったけど・・これは地図に載っていない(;´Д`)


は~~ちょっとは登ってきたか・・


川を越えるように人が歩いた跡(道)があったので深く考えずに渡りましたが(普通に渡れなかったので丁寧に岩を移動させて。。)そのあと道が消滅した・・・
地図を見たら川は越えてはいけなかった~~また引き返して探してウロウロ。。


しかもせっかく一瞬晴れてた空がまた曇り空に。


だめだ、ほんっとに道ないよ、これ。地図に載ってる道なのに・・・国立公園なのに・・・6時間半かけて来て撤退ですか??


すると小屋のようなものが。朽ち果ててるっぽいし、地図に載ってるかな・・載ってたら道探す手掛かりになりそうだけど。
…と思って庭みたいになってる部分に侵入してみたら・・なかからおじいさんが出てきました(@_@)


元羊飼いで隠居生活をされてるひとり暮らしの80歳のおじいさんでした。秋から春は下の村で暮らし、夏の間だけ昔の習慣で山で暮らすそうです。
おじいさんが小屋の真上をずんずん登って行ったらハイキング道にぶつかる、と教えてくれました。なんでこんなに道が荒れ果ててるんですかと聞くと他の出発地点ふたつ(湖に最短で行けるコースと、村からダイレクトに出ているコース)は使う人が多いんだけど、どっちつかずのこのコースはほとんど誰も使わないので草ボーボーになってしまった、とのことでした。なんでわたしがここから出発したかというと2日目に別のところから下りてくるのに遠すぎないように、と中間をとって決めたわけです。おじいさんとしばらく世間話をしたあと別れを告げようとすると、「もしまた迷ったり天気だとか何らかの理由で山小屋に泊まれなくなったらここには寝るところも食べるものもあるから遠慮なく来なさい」と言ってくれました。優しい・・・(;´Д`)


それで一応道に出てきたんですが・・・相変わらず分かりにくいです。


ああ、まただ・・・また道がいつの間にか花畑になってしまった・・・


で、またしばらくウロウロ。
今度はやみくもにウロウロせずに真剣に地図の地形と目で見える地形と併せて考えてみました。残念ながら甘く見ててコンパスは合わせていませんでした(~_~;)


う。嬉しい~~~
久々のペンキマークが現れました💓


今度はだいぶ太い道です。というか標高が上がってきて道を覆ってしまうような背の高い草花が生えないエリアになってきたおかげでしょう。


もうしばらく登ると、野原に仰向けに寝転がって休憩してる男性ハイキング客がいました。初めは挨拶だけして通り過ぎたのですが、初めて会うハイキング客だし、第一わたしメルカントゥール初めてなわけで、ちょっと話してみるのもいいかと引き返して話しかけました。彼も湖経由で山小屋に行って一泊するつもりだというので一緒に歩くことに。ただしわたしはまだお昼ご飯食べていなかったので(迷ってる最中に食べる気はせず(^^;…)もう食べ終わっていた彼に待ってもらいました。歩き始めたのは2時を過ぎた頃でした。


あんなに森の中で苦労したのに、続きはあっけないほど分かりやすい道です。彼は村から直接出ている別のコースでここまで上ってきたらしいですが、道はとっても分かりやすかったと言っていました。


乾いた感じになってきました。


峠に向かうので登り坂が続きます。


平たい感じの場所が峠のようです。


湖のある方向に向かって歩き続けます。


おお~~♡ ひとつめの湖に到着です。少し下りて2413mの地点になります。湖はたいがい窪んだ場所にあるので普通です。


湖の畔を歩きます。


右奥方向の谷に他の湖があるのでそちらへ向かいます。緩やかな下りになります。


地図を確認中。


雪のないところを歩けるところもあれば、どうしても雪のところしかない部分も。下りのためずるっと滑るところもあり、わたしはここでせっかく持ってきたアイゼンを登場させましたが彼は一眼レフの重さに負けてアイゼンやピッケルは車のトランクに置いてきたそう・・・まあ、この程度の場所ならゆっくり進めば特に問題はありませんが。


しばらく進むと・・・


わわ。
き、きれい~~😻 湖3連チャンです。




・・・今晩メルカントゥールから帰ってきたばかりなんですけど、明日朝から1泊で子供たちとヴァノワーズ国立公園に行くのでもう寝ます(^^;
また帰ってから続き書きます!

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