フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

今シーズン初の雪景色ハイキング

今月初めの日曜日に(またまた)高校生の次男と出かけたハイキング記です。最近皆勤賞もの(^^;の次男ですが、目的はむしろ行き帰りの道中での仮免運転練習のほうかもしれません。


先月末から今月初めにかけてお天気が悪い日が多く、この日は唯一ましそうだったオート=サヴォア県方面へ。高速も途中から普段は乗らない「シャモニ・モンブラン、トリノ・ミラノ」行きになります。10時までが「晴れ」10時から13時が「晴れ時々曇り」13時以降が「曇り」という天気予報でしたが、この空のどこが「晴れ」だと??(T_T)
あまりの曇りっぷりに、もう山行きやめて、シャモニとかの観光地をウロウロ散歩でもする?と頭をよぎったくらいですが、この前の休みにも山に行く代わりにジュラ地方をドライブだったので、今日はやっぱり山を歩きたい・・・
雲が晴れてくることを祈りつつ車を走らせます。


高速を出てのどかな県道を走ります。空がこころなしか明るくなってきてるような・・?


サムワンスという町を通過します。こんな片田舎(失礼)の小さな町なのに、MOF(フランス 国家最優秀職人章)のパティシエのお店があるので車を停めて中心街を歩いてみたのですが、残念ながら2週間ほどの休暇で閉店していました_| ̄|○


代わりに、可愛いパン屋さんがあったので入ってみます。壁に飾ってあるアイベックスが彫られた薄い石が地味カッコいいです。


見た目、パンはかなりおいしいそうでしたがデニッシュ類やお菓子類はごく普通でした。次男のために買ったアプリコットとカスタードクリームの入ったデニッシュも平均点。わたしの買ったクロワッサンは焼きが甘すぎて中までちゃんと火が入っておらず、良く焼けたものが好みのわたしにはイマイチでした(まだよく焼けてるように見えたのを選んでもらったのに)・・・
お昼用のパンは一応うちから持って来ていますが、フレッシュなものの方が嬉しいのでシード入りバゲットを買いました。


霧のかかった道を進みます。


標高が上がるにつれ、空が開けてきました。これは・・イケるんちゃうの(≧∇≦)


絵本の中から出てきたようなちっちゃなチャペル。


本格的な山道になる直前の村を抜ける頃にはこんないいお天気に✨


先日1泊で出掛けたケラ山塊のカラマツの紅葉には負けますが、それなりに秋らしい景色になっています。


山肌がしっかりと見えてきました。普段よく行く山のどれとも少しずつ違った景観にドキドキします。間もなく駐車場に到着します。


広い駐車場には数台の車が停まっていました。この広さからすると、夏のシーズンにはかなりのハイキング客が訪れるのでしょう。今日はアンテルヌ山小屋を経由してアンテルヌ湖まで行きたいと思っています。できたらはアンテルヌ峠までも行きたいけど4時間15分・・結構かかるんだ(・・;)全ては雪の積もり方にかかっています。あと、お昼から悪くなってくるというお天気にも・・・


この辺りは国立公園でも地方自然公園でもありませんが、国立公園並みに規律が厳しい自然保護地区になっています。
1年半ほど前に、反対側に位置する駐車場からスノーシューでアンテルヌ峠に行ったことがあります。
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その時は峠の隣に位置するテット・ド・モエード(2459m、右下の写真の尖がってるやつ)まで登りました。モン・ブラン山系を真正面に眺められるとってもきれいなところだったのでこの日も、できたら峠まで行きたいな、と思って出発しましたが、多分高低差が1200とかくらいにはなってくるので初めから次男に言うと「え~~っ(;´・ω・)」って言われそうなので、様子を見て・・のつもりです。


しばらくは面白くもない急な森の中の道をひたすら登ります。


ようやくネタになるようなものが・・・滝がありました、一応(;'∀')


ハイキングコース上でも滝というほどではないにしろ川が高いところから落ちてきていて、何度もハイキング道と交わります。もう少し寒かったら凍ってしまってツルツルで大変ことだと思います。


そして、当然ぬかるみまくっています・・・川のすぐそばだから、というのと同時に最近積もった雪がまた融けだしているためでしょう。日が高くなるともっと融けるだろうし、下りが思いやられる💧


ここまでケルンはゼロだったんですが(ちゃんとしっかりと道の形になっているので迷う可能性はゼロでしたが)大きな岩に小石がどっさりと積まれています。なにこれ?随分と投げやりなケルンですね(~_~;)


先ほど車で走ってきた谷にはガスが溜まりまくっています。あの中にいたんだから、曇ってるのは当然だ・・・


垂直の岩壁がカッコイイね、と次男と言いながら歩きます。


まだ1時間ちょっと歩いただけですが、お腹が空いてきました。先ほど買ったパンを少し食べよう・・・あ、これはおいしい~(#^^#)デニッシュはフツーだったけど、パンは見た目や香りからもある程度予想してた通り、ちゃんとおいしかったです。


まさに秋から冬へ、といった感じの景色の中を歩きます。


ちょっと滑って歩きにくいのでポールが登場です。


わ~~い✨
久し振りの雪ではしゃぐ次男。つ、冷たそうっ💦


張り切って前を歩く次男。ここまでずっと登りだったのが平たいところに出てきました。


わぁい💖きれい😻
この城壁のような岩壁、前回このエリアに来た時は裏側から見ていたのでした。
こんな感じでした👇

2月でしたが、雲一つない青空で風もほとんどなく最高に気持ちのいい1日でした。


さて、11月初めの日曜に戻ります。
ある程度の量の雪が積もるのは今シーズン初めてだったと思います。数日前にかなり積もったのが、気温が上がりこの前日の土曜日はお天気も良かったみたいなので(ちくしょー、仕事だったよ‥)だいぶ融けてしまった様子です。


さて、湖や峠に着く前には結構なアップダウンがあるようです。しかし、そちらの方面にはかなり雲が出てきています・・・(;´・ω・)


とりあえず、山小屋まで歩こう・・・
このあと間もなく、二人の女性ハイキング客が反対側から歩いてきたので「湖まで行かれたんですか」と聞いてみました。「そのつもりだったんだけど、山小屋以降の斜面は雪が多過ぎたので、山小屋で休憩して帰ってきたところ」とのことです。
彼女たちが行ってから次男と「雪多いってどれくらいのことだろうね」「彼女らの服装からしてよく山に来る人っぽかったから、決して大げさに言ってるんではなさそうな気がするね」と話しました。というのも、他のハイキング客の情報は役に立つこともあるけど、主観的な意見も多いため鵜呑みにするわけにはいかない、と経験済みです。自分たちの目で見てみよう、ということにして歩き続けました。


あ、うさちゃんの足跡。
こういうものを見るのも久しぶりです。


葉も実も落ちて茎だけになってしまったブルーベリー。


・・・と思ったら、一部まだ残ってるのもありました。


山小屋や湖に向かうハイキングコース上には人が歩いた跡がしっかりとありましたが、わざわざ誰も歩いていないところを横切ってみます。場所によって結構深みがあります。


自分の足跡と、自分の影。


このあたりは雪がかなり融けていました。シャレーが何軒か集まっているのが見えます。そのうち一軒がアンテルヌ山小屋のはずです。


はい、着きました。右側がアンテルヌ・アルフレッド山小屋でした。


すげぇ・・・


入り口には値段表が。1泊2食付き42ユーロ、素泊まり15ユーロ。平均よりも少し安い目です。
フランスの山小屋は6月半ばから9月半ばまで管理人さんがいるのが標準で、他の時期は全く使えないところと、鍵が開いていて使用料の小切手を置いて行って使えるところとの2種類があります。先ほどの女性たちが中で休憩した、と言ってたのでここは冬でも使えるのでしょう。


おっ、開いてる開いてる💜
湖か、出来たら峠まで行くくらいのつもりだったのでこの山小屋のことは調べてもいませんでした。ちょうどお昼になろうとしています。風はあまりないけど、歩いていないとやはりそれなりに寒いので建物の中で食べられるのは嬉しいです。


山小屋の中。ベッド数54と平均的なサイズです。建物がふたつあり、ここはメインの建物もう一つ寝室ばかりの建物が向かいにありましたが、そちらは閉まっていました。


冬の間の使用料は5ユーロだそうで、この穴に小切手なり現金なり入れるみたいです。


夏に来たら地ビールが飲めるみたいです。上の「ブラッスリー・デュ・モン・ブラン」はそこそこ有名なので知ってますが、下のは聞いたことがありません。さらに地元密着型(^^;企業なのでしょう。


テーブルのひとつにカメラをおいてセルフタイマーで。とっても可愛い内装でした。改装されたのか知らないけど新しそうな感じでした。


3日ほど前にジュラで買ったばかりのサラミを持って来ました。


体が冷えているのでまずはフリーズドライのお味噌汁で温まります。


今回初登場は、レンズマメのパウチ。ニンジンと玉ねぎ入りなんだとか。ジャガイモはたまたまうちで茹でたのが一つ残ってたのでラップにくるんで持って来ました。
ハイキングの帰りに農協で買ったサヴォアのソーセージ「ディオ・ド・サヴォア」は白ワイン風味のものです。


簡単に本格的な感じがするご飯ができました(*‘∀‘)



いただきまーす・・・しかもおいしい(^^♪田舎料理です。


ルブロッションチーズ(寒さで少し硬くなってて残念)とハーブ入りトム・ド・サヴォア。
朝に買ったシード入りの美味しいパンと。


デザートにはレモンクリームのクッキーです。スーパーで売ってる駄菓子系ですが、シンプルで結構おいしいです。


次男と相談です。湖まで行くか、行かないで帰りにルブロッションチーズ農家に寄るか・・・後者になりました(^▽^;) 同じ県とはいえ、ルブロッションが作られているエリアとは結構離れているので遠回りになります。
先ほど食べたルブロッションは農協製でそれなりにおいしいけれど、わたしたちお気に入りの農家のものとは差があります。


山小屋を出て立派な岩壁を眺める母ちゃん、を次男が撮ってくれました。


でっかい岩(4~5mくらいの高さ)の上にモミの木が生えているのが不思議でパチリ。草とかならまだしも、こんな大きな木が根を張れるほど土があるのでしょうか?登ってみないと分かりません(^^;
山小屋を出た時よりもどんどん雲が空を支配してきています。湖、行かなくてよかった。


行きと同じ景色だわ、曇って来てるわで早送りです(^_^;)
ぐじゃぐじゃのぬかるみをズルズル滑りながら下ります。急だし、ポールがなかったら何度すっ転んでたか分かりません。


こうやって見るとものすごーく背が高いですね。


駐車場までもうすぐです。


行きはわたしが運転しましたが、駐車場からは次男の運転です。峡谷ロードを走り下界に下りていきます。朝、高いところから見て雲海というかガスが溜まっていた谷です。


綺麗な滝の前を通ったので一度車を停めました。ハイキング中にも滝がひとつありましたが、別物です。


奥は、多分アラヴィ山塊。この後向かうルブロッションチーズ農家があるのはこっち方面です。電波が戻ってきたので農家の方に「今から1時間後くらいに行きます」と連絡しました。


山道はどこも紅葉してきていてドライブしているだけでも気持ちのいい季節です。


駐車場から1時間ちょっとでスキー場としても有名なラ・クルーザの町に到着。農家は町を抜けて数分のところにあります。


「ルブロッション販売・小径の最後にある農家です」


農家のマダムが「じゃあ待っててね」と言うのに
熟成庫まで付いて行きます(^▽^;)ちゃんと断ってですが。
だって幸せなんだもん(≧∇≦)
緑の丸いシールは農家製であることを示しています。農協製だと赤色です。


調度作っているところだったので、見せてもらいました。


食べごろの3つ、10日後くらいに食べごろになるの3つ、さらにもう少し置いておけるのを3つ買いました。分からなくなるので、包んだ新聞紙にマジックで食べごろ(n 1)とか書いてくれています。
それとフェッセル6つ入り(水切りだけしたフレッシュチーズ)も買いました。幸せ✨✨


うちに帰ったら若い方々には地下カーブに直行していただきました。


食べごろの方にはさっそく晩ご飯に登場していただきました。


水切りフレッシュチーズはデザートに、先日のテント泊遠征の帰りに買ったボウルに、同じところで買ったラズベリーソースをかけていただきました。シンプルながら最高に美味しかったです♬



2回に分けずに一気に書いたのでかなり長くなって読みにくかったと思いますが、イヤにならずに読んで下さった方、ありがとうございました。

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