フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

Cさんとお別れして山小屋(ヒュッテ)へ

この冬にお山の頂上で知り合った熟年山スキーヤーのCさんと、先月ハイキングをした時のお話です。Cさんのシャレ―を経由した後、さらに峠まで登ります。
Cさんは午後に予定があり峠までで往復、わたしは峠の反対側にある山小屋を予約しています。夏以外は管理人さんはおらず、使用料を払って勝手に使うシステムなんですが、前日に山小屋のサイトを見ると、「管理人がいない時期でも事前に電話して予約を取ってください」とあります。電話をかけると、冬季はベッド数18名のうち既に予約が14名あるとのことでした。


訓練中のアルペン猟兵たちの後ろを歩いていたわたし達。
山小屋に電話した時のことをCさんに話すと「アルペン猟兵たち、数えてみたらちょうど14人だよ。この人たちと違うの?山小屋を予約してるのは」とΣ(´∀`;)
ちなみにCさんは管理人さんカップルとは知り合いなんだそうです。管理人さんはCさんがテクニカルディレクターの仕事をしていたスキー場で、冬の間は働いているんだとか。


わたしも念のため数えなおしてみると、やっぱり14人だ💦まさかね・・😓


この日の天気予報はお昼前までが曇りで、お昼から夕方までが曇り時々晴れ、夕方からと明日は晴天ということです。この時11時くらいでしたが、ようやく雲が薄くなってきて、お日様が何となく見えるようになりました。


ずんずん登っていくと、平たくなっているところに到着しました。
休憩中の猟兵さん達に「どこ行くんですか?日帰りですか?
と聞いてみました。わたし達が行くのとは別方向の、上の写真ですぐ奥に写っている丸っこい山に登るんだそう、そして「もちろん日帰りだよ」とのことでしたε-(´∀`*)ホッ


ここまでは兵士たちのトレースの上を歩いてきましたが、ここからはCさんがトレースをつける番です。


ところで、これはちょうど1か月ほど前のお話なんですが、この頃、フランスやスペインなどにサハラ砂漠からの砂が飛んできてそこら中が砂で黄色くなっていた時期でした。
雪の表面にも砂が積もって黄色くなっているのが分かると思います。
この日は前日に標高の高い辺ではほんの少し積雪があったけれど、温度が高めで湿気を帯びていたせいで、シール(スキーの滑り止め)に雪がベタベタくっついて登りにくい雪でした。


このすぐ上にはきれいな湖があるんだよ、とCさん。「ただし全然見えないけどね」
ここボーフォータン山塊は湖がいくつもあり、ソロで一度、昨年は次男と湖畔でテント泊をしたことがあります。今いる場所の湖も夏に見てみたい気がしました。


峠が近づいてラストスパートかけていったCさん。
いきなり早っΣ(゚Д゚)


どうやら着いたっぽいです。


シャルボニエール峠(2494m)。
駐車場からアップダウンは数えずに1100mほど登ったことになります。
左手奥に見えるのはボーフォータン山塊のシンボルマークとも言えるピエラ・マンタ。
さて、わたしはこの真下へと下りていきます。
Cさんは登ってきたのと同じように下りるので、ここでお別れです。


下り始め。
峠を振り返るとCさんが見届けてくれていました。


さらに滑り下りてから振り返って。
不思議な空です。黄色っぽい雪とぼやけた空で、独特な雰囲気でした。


このように重みのある、ベットリとした雪で、板にまとわり付くのでターンがし辛いのです・・・


それでも、アイスバーンよりかはましです(^^;)
どんどん谷を下りていきます。峠から山小屋だと500mほど下りることになります。


川を越えて・・・(ちゃんと繋がってるところありました)


無事に着きました\(^_^)/
ラ・バルム山小屋(標高2009m)
何人か先着のスキーヤーさんがいます。


ランチ&午後編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

お山で知り合った熟年山スキーヤーさんと再会

2月に雪山でハイキング中の頂上で知り合ったCさんという方と、帰りを一緒に滑ったことを以前、ブログに書きました。
その時の写真👇

Cさんは近くの大きなスキー場のテクニカルディレクターのお仕事を昨年リタイヤされたばかりで、お住まいは麓にある小さな町という超地元人です。
しかも、この少し下にシャレ―(山小屋)も持っておられて、出会った日はそのすぐ近くでお別れしたのでした。


Cさんと待ち合わせた時間の10分前に駐車場に到着。
奥から順番に詰めて停めますが、隣に特別な感じのお方が(・・;)
ナンバープレートは軍隊のものです。ちなみに、その隣のフォード・レンジャーも軍のプレートが付いていました。


ミリタリーの四駆でした(◎_◎;)
イカツイのの隣で困ったみたいな顔をしているデミたん。
しかし、何だろ?フォードっぽいけど、どこにもフォードのエンブレムはないな・・・と思って、うちに帰って調べると、フォード・エヴェレストをベースに、ルノー・トラック系統の会社でフランス陸軍のために作られている車両でした。


間もなく、隣にレクサスのSUVが停まりました。
Cさんの車です。待ち合わせ5分前でした。


Cさんのシャレ―に寄ってから、さらに上にある峠まで一緒に登る予定です。
午後に用事があるCさんは峠までの往復、わたしは峠の反対側にある山小屋を予約しています。
ところでCさん、細かいチェック柄のシャツにベストはまあいいとして、ジャージ的なズボンを履いてるので、スキーパンツに着替えるのかと思ったらまさかのそのままでしたΣ(´∀`;) 撥水加工でもなければ、特にスポーツっぽい要素もない、言っちゃなんだけどパジャマ的なジャージです・・・ここら辺は地元過ぎて、ちょっとそこのコンビニまで、の感覚なのでしょうか(;^_^A


Cさんと「陸軍の車があるね。アルペン猟兵がトレーニングに来てるのかな」と話していると・・・


もう一台来ましたΣ( ̄□ ̄|||)
もっと大勢乗ったのが・・・


アルペン猟兵の皆さんと歩き始める羽目に💦
ちなみにアルペン猟兵とは、フランス陸軍の山岳専門部隊で、お山のエリートと言って差し支えありません。その他のお山のエリートは、エライ順番に(あくまでも個人的なイメージです)「山岳救助隊」「高山ガイド」「山小屋の管理人さん」「スキーインストラクター」といったところでしょうか(^▽^;)


自宅の居間からそのまま出てきたような格好のCさんに続いて登ります。
駐車場から、お山方面に登っていく道順はいくつかあり、Cさんのシャレ―を目指していたためか、アルペン猟兵たちとはいつの間にか向かっている方向が違ってきたようで、気が付くとどこにも見えなくなっていましたε-(´∀`*)ホッ


1時間ちょっとで到着しました。
高低差で500mちょっと登ったことになります。


奥にもシャレ―が一軒あります。
Cさんのお兄さんのものなんだそうです。どちらも、おじいさまから受け継いだシャレ―で、昔は放牧に使っていたようです。


雨戸的な板を外すCさん。


冬の間にもたまに空気を入れ替えたり、様子を見に来たりはするけれど、夏に滞在することの方がずっと多いんだそうです。


窓からの景色。
曇り空で残念ですが、晴れていたらきれいな景色を楽しめることでしょう。


シンプルなお部屋です。
白い板は、ソーラーパネルで夏の間は屋根に取り付けているんだそうです。


可愛らしい薪ストーブ。真新しい感じに見えました。


カウベルが飾ってありました。
元々は放牧関係の小屋であったことに対するオマージュでしょうか。


奥は寝室になっています。
さらにその奥の物置きは、その昔チーズ熟成庫として使われていたんだそう。


あまり寒くなかったので、外のベンチで休憩しました。
うちから持って来ていたバナナ胡桃クランベリーケーキをおやつに食べました。
じゃ、そろそろ行こか~って出発すると・・・


Cさんのシャレ―の少し上の辺りをアルペン猟兵たちが歩いていくところでした( ̄▽ ̄;)
なにこのタイミング💦


おまけに、アルペン猟兵の割に歩くのあまり早くなくて、常にわたし達のすぐ前にいます。
なんか一緒に訓練しているみたいな感じになってくるので嫌なんですけど、抜かす勇気もなければ、意味のない休憩をして(休憩したばかりなのに)わざわざ距離を広げる気もしないので、この距離感でずっと進んでいきました😅


峠~山小屋編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

山頂から駐車場まで1600mを滑り下りる

先月のソロ1泊スキーハイキング記です。


お一人様ランチをした3230mの山頂。
ここへは徒歩で1度、スノーシューで一度登ったことがありました。
ここのパノラマの素晴らしさは記憶に強く残っていたので、スキーであの景色を見ながら滑り下りたい、と思い続けていたのでした。


地元のパン屋さんで昨朝、買い求めたボーフォール入りパン。
いつもこちら方面に来ると購入しています。帰りにも買いたいので、お店に電話をしてお取り置きをお願いしたところです。


気持ちの良いランチを終え、いよいよ下りていきます。
駐車場まで高低差1600m滑ることになります。


まずはシール(滑り止め)を剥がします。


山スキーでのテクニック的には簡単だとされている山ですが、スキー歴2年ちょっとのわたしには、ぎりぎりな感じです(;^_^A 
というのも、雪が柔らかい時なら簡単そうなんですが、山小屋の管理人さんが昨日言っていた通り、雪が古くなってきた上、吹きさらしになる部分が多いためガチガチで、登っている最中も帰りのことを思ってブルーでした(;´・ω・)


シュカブラは見る分には綺麗けれど、上を滑るのは楽しくない(T_T)
頂上からしばらくは本当に難しい雪で苦労しました。
同じ斜面でも、ちょっとした地形の違いにより、風の当たり方やお日様の当たり方が異なり雪の状態も色々なので、横に大きく移動しつつ、良さげな雪を探しながら下りていきました。


雪の音(てかスキーの音)を聞いてみてください😅
👇13秒間の動画です。

Neige dûre
ガガガガガガ―・・・カリカリカリ・・・
とスキーらしくない音が響いています😓雪というよりかは氷です。
山スキー師匠の友人Oさんの言葉「簡単な雪の上ばっかりで滑っていても上手くならない」という言葉を何度も思い出しつつ、根性で下りていきました(^▽^;)


高低差でおそらく500mほど下りた辺から、だいぶ雪の状態がましになってきました。
といっても、柔らかいとは到底言えない代物でしたが、スキーから体に伝わってくる振動がましになりました😅


緊張感から解放され、立ったまま甘いものを・・・
手作りバナナ胡桃クランベリーケーキです。


ちょっとましな雪、11秒間の動画です👇

Neige un peu dure


あっ、山小屋のすぐ近くまで下りてきました。
ここを絶対に通らないといけないわけではなかったのですが、多くのトレースがこの辺りを通っていたので・・・山小屋のわんこ、アスカちゃんが吠えるのが聞こえました。番犬なんですね~(^^;)


さらに下りてきました。
川をどっかで渡ります。
昨日は山小屋の少し先の急斜面から登ってきましたが、この時期はまだ雪がたっぷりで、両岸が繋がっている地点が多いため、他にも可能性がいくらでもありそうです。


山小屋からほとんど真下の地点で対岸に移りました。
こちら側の方がすぐ横にある壁のような高い山のおかげで、日陰になっている時間帯が長く雪の状態良さそうだからです。


うわ、フワフワ~✨・・・は、ちょっと言い過ぎだけど、先ほどまでのガリガリの雪に比べたらすごく柔らかく感じました。足にガガガガ、と振動がきません💖ε-(´∀`*)ホッ


何度か凸凹があるものの、勢いとストックで押す程度で登ることが出来ます。
さて、上の写真ですが、この後ほとんどのトレースは川から離れて左側に向かっていたのですが・・・


2、3人ほどのスキーヤーさんの滑った跡が川沿いに続いていたので、わたしもこちらを通ることにしました。
アドベンチャーっぽいところが好きな性質( ̄▽ ̄;)


振り返って。
結構雪が厚く残っていたので、そんなに大変ではありませんでしたε-(´∀`*)ホッ


シャレ―が数軒集まった集落まで戻ってきました。


ここから駐車場までが、実は今回のハイキングで一番急斜面なのです😅
2週間以上前の古い雪な上、山スキーなりスノーシューなり、全てのハイキング客はこの斜面から登り下りするため、踏み均されれツルツルです。日向ならまだ柔らかかったのかも知れませんが、既に日陰に入り表面は凍り始めています(ToT)


再び山スキー師匠の言葉「簡単な雪、簡単な場所ばっかりで滑っていても上手くならない」を頭の中で唱えつつ、頑張って下りていきました(≧∇≦)


ガリガリのひどい斜面を4連発でお楽しみください!?
👇

Descente Aiguille 1

Descente Aiguille 2

Descente Aiguille 3

Descente Aiguille 4


ハイキング用看板が見えています。
斜面はここでお終いで、写真の中央に分かりにくいけれど橋があり、これを渡るとほぼ平ら、または逆に少し上り坂になりつつ駐車場に到着します。


ただいま💖
デミたん✨
帰りもよろしくお願いしますm(__)m


帰りに通るヴァロワールのスキー場。かなり混み合っていました。
そういや、この日は朝に山小屋を出た後、登ってる最中にソロスキーヤーの男性に抜かされた後は誰ともすれ違いませんでした。えらい違いや・・・😅


山道を下りた町にあるお気に入りのパン屋さんに寄りました。
さっき山頂から電話して色々お取り置きをお願いしておいたのでした(^^♪
マーモットのイラスト(+サヴォワのエンブレム)が可愛いパンの袋は地元の製粉会社のものです。


先月の山小屋泊スキーハイキング記はこれでおしまいです。
あっ、この次も山小屋泊スキーハイキング記なんだった💦
なにせ、ガソリンが高過ぎて「日帰りしてる場合じゃないだろ!」と4週連続で泊りがけでスキーハイキングしていたのでした(;^_^A
お読みいただいてありがとうございました。