フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

アルプスの村の古いおうちで迎える朝

アルプスの雪深い山間部の村に住む友人Cさん宅を先月下旬に訪れた時のお話です。


朝食風景。
前日の夕方に到着し、一泊させてもらいました。
ここに来るときは毎回泊まらせてもらっています😅


パン、バター、蜂蜜、みかん、コーヒー。
Cさんが前夜に焼いてくれたケーキもあります。
蜂蜜は2種類あって白っぽいのは南仏産のラベンダー、茶色いのは地元の農家のもので山に咲く花のミックスだそう。栗の花っぽさが強かったです(栗の花の香りは知らないけど、栗の花の蜂蜜の香りは分かる😅)。


肌寒かったので、Cさんが薪ストーブに火を入れてくれました。


キッチンの窓から見える景色。
この日は周辺をスキーで散策する予定です。


お城か教会みたいな!?一階部分。


ドア、というか戸の板に隙間がいっぱい😅
寒い地方なのに、隙間風は気にならないのでしょうか・・・
まあ住居スペースは2階部分のみなんですけどね。


玄関でスキーの準備をします。
滑り止めを板に貼るCさん。Cさんはクロスカントリースキーも好きで、板が見えています。すぐ近くにコースがあるので、ひとりでもよく行かれるそうです。今回もクロカンか山スキーかどちらがいいか聞かれたのですが、クロカンは苦手というか、したことがないというか、板持ってないというか、その全てというか😅、なにせ山スキーがいいとリクエストしました。


家から既にスキー靴を履けるというのが新鮮です。


玄関を開けた景色(*^^*)


こりゃ、確かにうちから直接出発できるわ(≧∇≦)


スキーを履くCさん。
車に乗らずに直接スキーできるなんて、素晴らしくエコですよね✨


スキー散策編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

心の里・雪の宿へ

アルプスの山間の村にある18世紀の民家に住む友人夫妻のおうちに先月、久しぶりにお邪魔しました。ブログにも2,3度登場したことがあるので記憶にある方もおられるかもしれません。あまりに居心地がよく、友人夫妻の人柄もよいので、勝手に心の里にしてしまっています😅

友人夫妻が住む村に向かう途中、峠道になっている県道から。
運転しているだけで登山やスキー中のよう景色を楽しめる風光明媚な道路です。


村(自治体)から少し離れた集落に友人夫妻のおうちはあります。
前回に来たのは昨年4月で、一泊させてもらって一緒に春スキーを楽しみました。
集落の入り口に着き、友人に電話を入れました。


彼らのおうちは集落の一番高い部分にあり、除雪が雑な最後の坂道が難関なんです💦
前に真冬に来た時はデミたんで坂道を登りきれず、友人に運転を代わってもらった記憶が。「下の方から助走をつけて、一速のまま決して止まらずに登りきるのよ」との友人のアドバイスに従って、無事に登りきることが出来ました✨


おうちの前にデミたんを停めました。大抵、この右前のスペースに停めさせてもらうのですが、最近は工事中で停められないため、荷物を下ろしたら集落の下の方に駐車する必要があるそうです。


ひえぇ~・・・それにしてもすごい雪だ(^^;)
荷物を運ぶのを手伝ってくれるCさん。
わたしが来るのが予定よりも1日ずれてしまったので、ご主人のFさんはあいにく留守でした。


一階の物置きスペース。奥は鶏小屋になっています。ご覧のように雪深い地方なので、寒い時期は鶏は屋内で飼ってるんだそうです。
カウベルが掛かっているのがご覧になれると思います。お二人は数十年間続けた酪農の仕事を引退されており、農家を引き継いだ若夫婦を定期的に手伝っておられます。
夏の放牧期間に牛さん達が付けるカウベル、お手入れしてここに保管しているんだそうです。


異常に急な階段(;^_^A
日本でも古い建物って階段が急な気がします・・・


デミたんを集落の入り口近くの駐車可能な路肩まで移動させました。うちへは雪原を通ってショートカットできるよ?と言われたのですが、ズボズボなって大変そうだったので遠回りだけど道路から戻りました。
この地点も、この時は空いてましたが、バカンス時にはセカンドハウスや貸家に滞在する人達の車でなかなか停められないそうです。


わーい、あったかい♩
とっても古いおうちですが、住居スペースは快適です。これはイタリア製の薪ストーブ。
エーデルワイスのイラストが彫ってあって可愛いです。ここに来る途中にスキーをしたのでインナーシューズを乾かさせてもらいます。


Cさんはわたしを待ちつつ、ケーキを焼く準備をしていたようで、ドライフルーツ入りのケーキ生地がボウルの中に入っています。
そして、同時進行でマーマレードも炊いている途中でした。テーブルの上のクラシックな感じの本はお菓子のレシピです。


電話やメッセージのやり取りはたまにあるものの、会うのは半年ぶり以上です。お互いの、また共通の友人たちの近況などを、お茶を飲みつつ交換し合いました。
Cさんが「そうだ、最近いい本を買ったのよ。あなたがいかにも好きそうな・・・」
えっ?なになに??


避難小屋などの山小屋を泊まりつつスキーハイキングをする、という素晴らしいコンセプトの本でした(^▽^;)
いやー、わたしのことをよく知っておられます💦
一緒にパラパラと眺めました。載っているコース(小屋)は「モンブランから地中海まで」と範囲が非常に広いのですが、泊まったことのある避難小屋や知っている場所がいくつかあり、話が盛り上がりました。


Cさんと旦那さまのFさんは共に雪国の出身で山スキー歴は50年どころか60年に近いそうです。小学校に行くのにも、スキーを履かないと行けなかったから・・・とおっしゃいます。
10年くらい前に、山小屋避難小屋を泊まりつつ2週間かけてアルプスを山スキーで地中海近くまで南下した、とうっとりしてしまうような(しかし実際にはかなり厳しいであろう)体験もしておられる、憧れの方たちなのです(ライフスタイルもしかり)。


おふたりは若いわんこ(ベルジェ・デ・ピレネー)を飼っておられますが、この日はあいにくFさん(旦那さま)と出掛けてしまって留守でした。
加えて母娘の猫ちゃんがいて、これはお母さん猫のほうでとっても人懐っこいのです😻


か、可愛い✨
なんとよそ者のわたしの膝に乗ってくれます。
普段はFさんの膝が定位置なんだそうです。
猫には逃げられ、犬には吠えられ、赤子には泣かれる全戦全敗のわたしなのに…ちょっと感動です。


晩ご飯の時間です。
前もって作ってくれていた野菜スープ。ポロ葱、クルジュ(水っぽいかぼちゃみたいなの)、ジャガイモ、ニンジンなどいろいろ入っていました。
素朴でとってもおいしかったです。


わたしが手作りトマトソースを持って来たので、パスタを茹でてそれを絡めて食べました。
(写真なし)


おふたりの農家を引き継いだ若夫婦が作るチーズ。
これもとっても味わい深くておいしかったです。
Cさんが焼いたばかりのフルーツケーキもありましたが、わたしがチョコレートケーキを持って来ていたのでそれをデザートに食べました。


ベッドからの景色(^-^;
おやすみなさい・゜・。


2日目に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

スキー勝手に滑っていった(T_T)・後編

先月、山スキーで登った2600m台の山頂(稜線)でスキーがひとりで滑っていってしまったところまで書きました。


スキーが逃げていった瞬間。
中古で買って間もないGoProにしっかりと撮影されていました(T_T)
動画からキャプチャーした画像です。
結構なスピードで滑っていって、前方右の少し小高くなっているところをぴょ~んと飛び越えて視界から消えてしまいました。


どっちの方角へ滑っていったのか、少しでも見ることが出来るかと片足だけスキーを履いた状態で大急ぎで下りていきました。いくら目を凝らして遠くまで見渡しても見当たりません。仕方なく少しずつ下り始めました。といってもスキー片方なので中々不便です。今まで片足でスキーをした経験は一度もありません(一一")


途中で出会った男性。
奥様とスキー中で、わたしが変な姿勢で滑っているのを遠くから見て「もしかして怪我でもしたのかな」と思って様子を見にこちらまで滑ってきてくれたのでした。
事情を説明すると、一緒に探すと言ってくださいました。
男性が左方面中心、わたしが右方面中心に地形的に小高くなっていてこれより左(または右)には滑っていかないだろう、と思われる範囲を入念に見ながら下りていきましたが、見つかりません。


おふたりはわたしとは別の隣村の駐車場に下りるので、これ以上一緒に探してもらうわけにはいきません。男性の奥様が「ねえ、あなた片足だけスキーで駐車場まで下りるなんて到底無理よ。救助を呼びましょうよ」と提案してきました。
でもまだ時間は1時半、怪我をしたわけではないし、地理もよく分かっていて迷う心配もありません。「大丈夫です、自力で下りられます」とお断りしました。


かなり広い平たい地形のところに到着しました。どう考えてもこれよりも下まで滑っていったとは考えられません。あんなに大きくジグザクに探しながら下りてきたのに、見落としたのか・・・不思議でなりません。もう一度登りたいけれど、片足スキーではなんとか下りられても、登ることはほぼ無理です。諦めて、駐車場まで下りる覚悟を決めました。


森の中。
森の部分は高低差で600mほどあり、林道部分がクロスカントリーのコースになっています。圧雪されていてよく滑り過ぎるので、片足スキーだと逆に難しいため、あえていつも通り雪の量が多くてスピードが出にくい森の斜面をゆっくりと滑りつつ駐車場まで下りました。
・・・下りました、
稜線から高低差1000m、片足スキーで😅
稜線から駐車場まで約1時間半でした。前半は大きく左右にジグザクに滑ったり、立ち止まって見渡したりしながらだったのでかなりゆっくりになりましたが、探すのを諦めてからはもっと早く滑れるし、しかも途中から慣れてきました( ̄▽ ̄;)
ちなみに普段だと20〜30分くらいです。


駐車場の手前にあるクロスカントリースキー場の受け付けの男性に、事情を説明して電話番号を残して帰りました。下りてる途中、登っていく人には出会わなかったけれど、もしかしてまだ登る人がいるかもしれない、拾わなかったとしても、どの辺に落ちてたかという情報だけでも伝えて欲しい気持ちで・・・


この日は、少し離れた別のお山地方に住む友人夫妻のところに寄り道して帰るつもりでしたが、予定を変更してこの山からもっと近い友人Oさんちへ直行しました。


Oさんちにて。
こういうスキーとスキー靴を留めるグッズが存在するんですが、これはあいにくディナフィット社のビンディングにしか付けられない商品です。わたしの板に付けてるプリュム社のビンディングにはマッチする商品が存在しないと後日スポーツ店で言われました(T_T)
手作りするか、勝手に滑っていかないように注意するしか😅ありません。現にOさんやそのスキー仲間もほぼ誰もそんなものは付けていないので、今まで付けようという気が起こらなかったのですが、あったほうが安心だな、と思うようになりました。


翌朝。Oさんにスキーを借りてmyスキーを探しにまた同じ山へ(;^_^A
そしてOさん、お付き合いありがとう✨


いつも通り歩くスピードが速いOさんですが、今日はわたしのために付き合ってくれてるので(森はずっと日陰で寒いので嫌いらしい😅)出来るだけわたしも頑張って歩きます。


今回はいつもみたいに避難小屋に寄り道などしません(^-^;
そして最短距離ではなく、落ちている可能性のある斜面を効率よく眺めることが出来る見晴らしのよい部分から登っていきます。


しかし、見付からないままどんどん稜線に近づいていきます。
昨晩のうちからOさんは「どんな状態の雪だった?え、結構柔らかかったって?それじゃそんなに遠くまで行くはずないよ」と言っていたのです。
スキー板はわたしの目の前をスルスルと結構なスピードで離れていったのですが、考えると頂上の真下だったのでスキーヤーさん達に踏み均されてその辺りだけは滑りやすくなっていたからかもしれません。


上から声が聞こえてきました。
「あったで~~」


ぬぉおお~・・・
なんと、視界から消えたと思った、その場所の真裏にありました(゚д゚)!
ちなみに、こんな風に突き刺さっていたわけではなくOさんが立てたものです。


myスキーが一晩を過ごした場所。ここに裏返ってたそうです。
ごめんね~・・・心細かったよね💦


前日の画像から。
この真裏にあったんですが、あまりに目の前を素早くスキーが滑っていったため、ずっと遠くまで滑っていったと思い込んで、遠くだけを見ながらこの横を通り過ぎてしまったのでした。チラリとでも振り返っていたら、見えていたのに(ノД`)・゜・。


スキー勢揃いの図( ̄▽ ̄;)
何はともあれ、見つかって良かった・・・


稜線の反対側。


ホッと一安心で清々しい気持ちでのランチタイム。
スコップ(雪山に行く人が持って行く雪崩用グッズのひとつ)をテーブル代わりにしました。


若者グループが到着しました。
わたしたちの5本のスキーを見て「あれ?予備のスキー持参で登って来たんですか(笑)」と言われたので事情を説明していくらも経たないうちに・・・


滑り止めを剥がして下りる準備をしていた女の子が、スキーの片方を滑らせてしまい、昨日のわたしと全く同じことが起こりました(;^_^A
幸い、少し前にいたOさんがキャッチし、滑らないようにその場にひっくり返して、事なきを得ました。上の写真は女の子がスキーをとりに下りてるところです。


ちなみに、この子はビンディングと靴を繋げるあれ(名前分からん)を付けていたのですが、休憩する時や滑り止めを剥がす時など靴を板から外す時って、これも外すわけで、やはり注意が必要だということですね。


さて、この日はGoproをOさんに付けてもらいました(^^♪
森の中を滑るところ👇8秒の動画です。

La Chalp (05)
「急でスキーしにくいけど・・・」と林道から帰りたがるOさんに何か返事しつつ(確か「林道は面白くない」とか言った記憶が)無視して下りていくわたし😅


はー、両足スキー最高(≧∇≦)


あ、これは朝に駐車場で出会ったスキーヤーさんふたりと森の中で再会した場面でした。「もしスキー片方落ちてるの見つけたら連絡ください」って電話番号を渡してたのでした。おふたりにスキーありましたって報告してるところをGopro動画からキャプチャーした画像です。


駐車場手前のクロスカントリーコースでおふたりと歩くOさん。
奥に見えている建物には、前日と同じ男性が受付におられたので「スキー見つかりました」
と報告しました。


ちょっとドキドキな経験でした(;^_^A
お付き合いくださってありがとうございました。