フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ボーフォータン山塊・駐車場で既に満足(≧∇≦)

記事にアップできないまま時間が過ぎてしまった2月中旬に日帰りで行ったスノーシューハイキングです。


昨年の春に一度来たことのあるグラニエ村が出発地点です。前回は雪降りたてでトレースもない足ズボズボの林道を延々3時間以上歩くという苦行のようなスタートでした。今日はそっち方面には歩きません(^▽^;)


天気は朝のうち少し曇り、昼前から晴天の予報です。そして雪崩危険度はちょっと珍しい5段階の1。しばらく雪が降っていないし、急激に気温が上がったとかもなく、非常に安定した状態です。


曇りってか濃霧でほとんど視界もないです。


村の教会。


村役場と小学校が一緒になっています。田舎ではよくあることです。


村を通り抜けると同時にパァッと靄から出ました。ピッカピカの晴天😻
朝は曇り、というのはここよりも下のもう少し大きな町の予報だったので雲を潜り抜けたってことなのでしょう。


上がってきた方向の道路を見て愕然・・・
既に本日最高のビューポイントであることはほぼ確実


村を見下ろして


正面はヴァノワーズ国立公園北部になります。立派なのは北部では一番高いモン・プーリ(3779m) ボーフォータン北部を歩くと大概、谷の向こう側お目にかかることが出来ます。


奥の空がピンクに染まっている辺りはロジエール山塊やグランド・ルース山塊。
ここや正面も含め、いずれもサヴォア県になります。
ほぼ真正面にはこのエリアでは規模の大きいラ・プラーニュのスキー場になっています。


道路わきから適当に野原を登っていきます。ここの斜面にはリフトがふたつ乗り継げるようになっています。リフトはわたしが車を停めたもう少し先から始まりますが、かなり簡素でそこまで目障りではないとはいえ真下を歩きたくないので少し離れた木の疎らに生えた森と草原の間のような斜面を登ることにしました。



きれいですなぁ・・・
この地点でまだ50mくらいしか登ってないんですが・・・
これが見れるんだったら「スノーシューのやつは低いとこウロウロしとけや」コースでもOKです(;・∀・)


谷の奥のロジエール山塊のピンク色も薄くなり普通の空色に馴染んでゆき、もうスペクタクルも終わりか・・と思っていた矢先。


ああっ、まだありました(;´∀`)
モン・プーリの後ろからお日様が~


お日様がどんどん昇ってきました。


わたしもどんどん登っていきましょう(;´∀`)


隣の山の広い稜線~もう少し上の少しずつ細くなっていく稜線を眺めます。というのも、ここはわたしの記念すべき初ソロスノーシューをした場所だったからです。稜線の一番先にあるギザギザの山はロワニェといって2995mのボーフォータン最高峰になります。ちなみにここまでは雪がなかったとしても稜線伝いには行けません(少なくともハイキングでは)。普通に歩いて行ける最終地点(2461m)まで行きました。

夏山としてしか見たことのなかったヴァノワーズの山々が雪を被った美しいパノラマを目にして雪景色のもつ特別な魅力に気付くことになりました。


ひとつふたつとシャレーの横を通りつつ登っていきます。


すんごい絶景なところにシャレー持ってる人いるんですね(@_@)




野原から再び森に入ります。


トレースがあるので何の疑問も持たずにそちらに歩いて行きます。地図上の山スキーコースともピッタリ一致しています。


また森を抜けました。十字架が雪に埋もれています。



次回に続きます。

マイナス20度の世界へ(下山&チーズ農家)

今週火曜日と水曜日はフランス各地で記録を塗り替える寒波が押し寄せました。
これを書いている金曜日はだいぶ緩んだ感じです。


この日は麓の町(標高約1000m)の7時の気温がマイナス18度、10時がマイナス17度。いま到着しようとしている峠が1736mですので100mで0,6度下がるならマイナス22度くらいってことになります。


風が出てきてさらに寒くなってきました。ひゅんひゅんと砂のように雪の粉が舞い上がっています。これは北方面。


ガスの中に突入です。峠に着きます。


アルク峠に着きました。看板の雪というか氷はわたしが払いのけました。


むむむ・・・やはり何も見えません(-_-;)


振り返るとこうです。上の方は晴れてるんですが、丁度ガスの中に入っています(;´・ω・)


写真はスマホかコンデジのオートで撮るのですがあまりの寒さのためかカメラが焦点合わずに何枚かはトチ狂った写真になってしまいました💧


西側(歩いてきたほう)は時々ガスが晴れます。


対してこちら側はちょっと明るくなった瞬間でもこの視界(~_~;)


とりあえずおやつにするか・・・
今日はこの気温ですのでじっくり座り込むこともなさそうだと思ったのでジェットボイルとかは持って来ていません。保温マグのコーヒーと先日イタリアで買ってきた一人用サイズのパネットーネです。
が・・あまりに寒い。特に風が。。はっきり言って座る気にもなりません。コーヒーは一応飲みましたけど、結構ぬるくなってしまっていました。何も食べる気が起こりません。結局パネットーネはここでは食べずに帰りの車の中で食べました(超おいしくて何でもっといっぱい買わなかったんだ・・と後悔)。


南側。


ここでマイナス20度セルフィー(≧∇≦)


奇跡的にほんの一瞬でも晴れないか・・と寒いの我慢して待ってたんですが、最高にガスが薄くなった瞬間の写真がコレ(;´Д`)
写真の時間を見ると、8時45分頃に着いて9時過ぎまで20分ちょっと峠にいたことになります。でももう限界・・・鼻の孔もパリパリになってきました。


凍ってしまう前に退散です(^^;


視界もぼんやりとしかありません。



あとは右下に続く斜面を森まで下りていきます。


ほぼ下りたところ


森に戻ってきました。


森の部分は踏みならされているうえに気温が低くて硬いのでスノーシューはいりません。ガッガッとうるさいし外しました。


雪が融けたあと凍ってるところも何か所かありました。


分岐のあたりでスノーシューの女性がふたり。あいさつします。「寒いですね」「峠まで行かれるんですか?」「いえ、森の中を散策するだけです」いるんですね、よりによってこんな大寒波の日に来る人(^^;


スノーシューだけじゃないです。この奥にはノルディックスキーのコースがいくつかあり、今日歩いたコースも一度交わる地点がありましたが、ここでもスキーコースを横切ることになります。ちょうど5人組がサッサッサッと通り過ぎていきました。いつも思うのですがノルディックスキーする人って男性も女性も細マッチョというか無駄のない美しい筋肉のライン(ウエアがぴったりとしているので丸見えです😅)で、ウエアもカッコよくてみんなプロのアスリートのように見えてしまいます。


下りていく方向も軽くガスってます。


山小屋風レストラン(とわたしが勝手にジャンル分けしていますが自称山小屋)の前を通って駐車場に向かいます。


峠方面を振り返って。は、晴れてる!?って一瞬思いますが、お日様のすぐ右辺り、そこです峠は。やっぱりガスがまとわりついてます。ホッと一安心(なにが)です(^▽^;)


今度は50代くらいのご夫婦が。女性がスノーシュー、男性は靴のままでした。確かに森の中だけなら雪は硬かったのでスノーシューなしでも大丈夫です。


もう少し駐車場に近い辺りではそりを引いた小さな子供連れの若い夫婦が。赤ちゃんはお母さんに抱っこされています。こんな寒い日に来ちゃうんですね(◎_◎;)


さらに一組すれ違いました。駐車場も結構停まっています。


帰りは一部峡谷になっています。今の時期氷柱だらけです。


しばらく行くとお気に入りのチーズ農家があります。


左の建物がそうです。
いつもはこの辺りをニワトリが何羽も元気いっぱいに走り回ってるのですが、寒さのためか全く見かけませんでした。


売店部分の入り口。
ところで重大な発見が。今まで「チーズ農家なのになんでキノコの絵が描いてあるんかな」と思ってたのですがチーズ造りでミルクを温める昔風の大きな鍋のイラストだったのでした(^▽^;)


農家なり農協なり小規模なところではチーズ作りは大抵午前中に行われます。
水蒸気で曇っていますがガラス越しに見ることが出来ます。


オーガニックの認定を受けた何種類かのチーズが作られています。
一番のお目当ては左下のハードタイプのチーズ「ラピーユ」ここの農家で作られているだけなので勝手に自分とこの農家名をそのままチーズ名にしてあります。
そしてその隣の「ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュ」です。この地方で伝統的に作られている優しい風味のブルーチーズです。
右下の小さなチーズはクリーミーでコクがありめちゃくちゃ美味しく、しかもひとつ1,4ユーロと安いのでこれも買わないわけにはいきません。


帰りはお隣の山塊シャルトルーズを正面に見ながら高速に入る県道を走りますが、お天気はいいもののこちらも頂上付近はガスっている様子です。


恒例の集合写真です。


そうだ、バターもふた包み買ったのでした。


さっそくおやつに田舎風パンと南仏ケラ山塊で買ってきたはちみつと食べました。

リヨンにも雪&チーズフォンデュ

マイナス20度シリーズの後編を投稿しようと思ってたのですが、その前にこちらを・・・


山に行く日以外はお天気には無関心なので天気予報も見てなかったのですが、朝仕事に行こうとうちを出たら雪景色でびっくりしました。わたしの住むリヨンは山でもなければ海も遠く、冬は底冷えのする大陸性気候ではありますが雪はほとんど降りません。


街中に積もるのは多分この冬2度目。12月にも一度これくらいかもう少し積もりましたがちょうど1泊で山に行って留守にしていたため、自分の目では見ていません。


ほんの数センチといった積雪量ですが除雪車が出動してました。なにせスタッドレスの人なんて少ないし、都会っ子は雪の運転には慣れていません。


毎週のように雪山に出掛けているわたしですが、ビルと雪という組み合わせは新鮮です。ウサちゃんやシャモアの足跡はありません・・・


いつもはジョギングや自転車のひとがいっぱいの川沿いも人影がありません。それでもこの河原の遊歩道は隣町とも繋がっており、スポーツというより通勤ルートの一部として使っている人も多いので自転車の跡は見受けられます。


左奥に教会が聳え立つ高台があります。リヨン市街地ばかりかお天気さえよければモンブランまで見渡せるヴューポイントです。
あ~あそこ上って屋根に雪を被った街並みを眺めたかったな~・・・


夕方、帰宅時にはほとんど雪は融けてしまっていました。


夜は長男の彼女Mちゃんがご飯を食べに来ました。
Mちゃんはチーズ大好きなので長男からのリクエストでチーズフォンデュです。確か前回招待した時もフォンデュだったんだけどまあいっか。。ちなみにわたし達一家は日曜夜にも食べたばかり(;´▽`A``


山の帰りに買ったボーフォールやもう少し安いグリュイエール・ダルパージュに加え、イタリアで買ったチーズも少し足してみました。地下カーブに下りるのが面倒くさくて既に持って上がっていたジュラの白ワインを使いました。


サラダを取り分ける長男。
手前の丸いのは10日ほど前に友人と出掛けた山の帰りに買った豚皮巻きソーセージ。昨秋そちら方面の帰りにたまたま入ったお肉屋さんで発見して、今回帰りに直行しました(≧∇≦)


ちょっと暗くて分かりにくいですけど、こちらはもう少し近場のサヴォア県のボージュ山塊の帰りに買ったハムっぽいもの。そこの農家で手作りされてたものです。
どっちも絶品です。


いただきまーす(*´ω`*)


チーズ700gくらい使いましたが完食\(^_^)/
これがなかったら寒い冬はやっていけんね・・・



次は「マイナス20度」の後編になります。