フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

山奥の避難小屋でひとり目を覚ます朝

大好きな避難小屋に3年ぶりにカムバックしたときのお話です。
8月の最終週末で天気予報も晴天だったにも関わらず、他に泊り客はおらず独り占めすることができました。


6時15分の空。
避難小屋の入り口から昨日越えてきた峠方面を眺めて。来るのも4度目なので、この稜線から日が昇ることは覚えているし、この景色こそ歩けなかった今までの時期、恋焦がれていたものでした。


テント泊の時は、夏でも夏用シュラフでは寒いことが多いけれど、避難小屋泊の時は冬用は重たいこともあり、夏用を持ってきます。特に寒くはなかったものの、この小屋には布団があったのでシュラフの上から被って寝ると、とても暖かくて快適な夜を過ごすことができました。


窓から覗いた景色。右にあるのはグラン・モレタン。2700m台のお山です。


戸が隙間なく閉まる棚があるので、エコバッグに食料を入れて隠しておきました。
なぜって、避難小屋ってどこも大体人が寝静まった後、ネズミが出るんです。中には怖がらずに人がいても出てくるやつもいて何度か見たこともありますが、とっても小さいやつで、前に飼っていたジャンガリアンハムスターのビリーちゃん(30グラムくらいだった)よりも小さいくらい。食べ物をテーブルの上なんかに出しっぱなしにしていると間違いなく齧られてしまうのです。


ちゃんと全部まとめて入れておいたと思ってたのですが・・・

ザックに入れていた化繊のポーチ(父にもらった、たばこのオマケ)が食い破られています
(゚Д゚;)


ぬぬぅ・・・
しまった、朝ご飯にパンと食べるつもりの板チョコが齧られている😓
元々半分くらいしか持って来ていておらず、齧られたのはそのほんの一部なんですが、さすがに齧られた周辺は嫌なので折って、残りは何事もなかったかのように朝ご飯に登場させました(;^_^A だって貴重な食料・・・2泊するつもりだし。


外は寒くないので、小屋前で朝ご飯を食べることにしました。
朝の爽やかな光の小屋前をぐるっと360度ご覧ください、12秒間です。
👇

Refuge du Merlet août 2021
小川の音が思った以上にやかましく入っています(^-^;

それにしても、お山が一番きれいな時間帯に、この場所にいられることに感謝です。



コーヒー、パン、クッキー(ブルーベリー&チアシード入り)、そしてネズミに齧られて少し量が減った板チョコ。ジャムやバターといった塗り物の代わりになることを最近発見!?し(溶かしたり面倒なことするわけではないですが)、今回一人だし、重さ軽減のためこれだけ持ってきました。


インスタントコーヒーだけど、幸せMaxです(≧∇≦)


足元はこれ(^▽^;)
小屋内専用にしようと思ったけど、登山靴めっちゃ重たいし、幸い地面は朝露で濡れてもいないのでこのまま出てきました。しかし布製なので、草に引っ掛かってしょっちゅう脱げます💦


今晩もここに泊まるつもりなので時間はたっぷりとあります。
ゆっくりと朝ご飯の片付けをしたあとは荷物をまとめます。モンベルのサブバッグとウエストポーチ(サブバッグが小さすぎるので😅)に昼食、水、カメラや携帯、貴重品などを入れました。


そのほかの物は、メインのオスプレーのザックにまとめて小屋内に置いていきます。


さて、今日一日周辺を歩くつもりです。
とてもきれいな湖があるので楽しみです。


散策編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

電波もなく誰もいないお山で

今まで泊まった数ある避難小屋の中で、一番のお気に入りに3年ぶりに泊まることができた、先月末のお話です。
どんなけ好きなのかというとですね・・・
パソコンののデスクトップ画面に使っているのはこの小屋前の水場の写真なんです👇

5月後半に次男と泊まりに来た時に撮ったもので、クロッカスがあちこちに咲いていました。これは早朝だったので花が閉じています。


建っている場所も最高にきれいだし、小屋自体も可愛くてしかもそこそこ快適ときています。幸い!?駐車場から結構遠いためか、ハイキング客が多くはないエリアです。過去、3度泊まったうち他に泊り客があったのは最初の1回だけでした。


お昼過ぎに到着したときは、小屋の正面のお山はガスっていてほとんど見えなかったのがおやつ休憩をしているうちに、だいぶ晴れてきました。小屋にたどり着くまでに既に結構歩いたので、午後は小屋の周辺でダラダラしようかと思っていましたが、こんな景色を見るとじっとしているのがもったいなく思えてきました。


近場をハイキングすることにしました。小川が小屋のすぐそばを流れているので、しばらく上流に向かって歩いていきました。


細い道っぽくなっているところがあったので、しばらく登ってみました。しかし、途中で消えてしまいました。羊の放牧地では、羊さんがよく通る場所がいつの間にかハイキング道のようになっている場所があり、これもそうだったんだと思います。


振り返ると、小屋は見えません。
凸凹が多い地形なので、すぐに見えなくなってしまうのです。初めて来たときも、ガスって日が暮れてきて視界が少なかったこともあるけれど、結構近くを歩いていたというのに小屋が見えずに通り過ぎてしまったのでした。


引き続き、岩&石ゴロゴロなところを目的もなく登っていきます。


岩々してて、大好きな雰囲気です。
こういう場所は滑落事故で大怪我をして以来、歩けていなかったので何の目的もなしにウロウロしているだけでも幸せを感じます。


ちょっと平たいところに到着しました。
どこも痛いところがないんだったら、迷わず右奥の峠っぽいところまで登るんだけど、再手術後、かなりましになったとはいえ、やはりそれなりには痛いわたしの足首にはきつ過ぎます、だって・・登ったら、下りないと駄目ですからね(^-^;


よかった、避難小屋見えてきたε-(´∀`*)ホッ


ただいま~我が家(違)✨
もう夕方だしもしかすると、わたしの留守中に誰か到着しているかも・・・?とドキドキしながら中に入りましたが、お客さんは誰もいませんでした。


明るく暖かいうちに外で食べたいので、早い目の夕ご飯ピクニックにしました。


毎回ワンパターン過ぎて皆さん見飽きたであろう面々。
コンテ(チーズ)とサラミ、チップスは最近よく買っている大豆を使ったものです。フランスにも健康志向の人が増え、大豆が材料に使われた商品を時々見かけるようになりました。


インスタントトマトスープ。
こんなものでも、夕ご飯に何か一つ温かいものがあるのは嬉しいのです。


夕ご飯の後は、しばらく地図を眺めていました。
明日行くつもりをしている湖。


肌寒くなってきたので、小屋内に戻りました。


小屋内ではこれです。
飛行機(トルコ航空)のアメニティのスリッパ(^_^;)だって少しでも荷物軽くしたいので…


前回や前々回に来たときは覚えていないのですが、初めて来た5年前にはマットレスはあったけど布団類はなかったと思います。きっと全然洗っていないだろうから、直に着るのは怖いけれど・・・


夏用のシュラフで少し寒かったので、シュラフの上からお布団を被りました。


朝5時頃の空。
お月様が~😓明るくて、お星さまが綺麗に見えないじゃないのよっ(;´・ω・)
あれ、でももしかして夜の早い時間ならまだお月様昇ってきていない可能性も。ようし、明日の晩は早寝しないでおきます(^^♪


2日目編に続きます。
お読みいただいてありがとうございまいた

好き過ぎる避難小屋の中をご紹介

ちょうど1か月経ってしまいました。行きたくても、足が痛すぎてたくさん歩けずに行けなかった大好きな避難小屋に3年ぶりにカムバックしたときのお話です。


標高1900m台にあるメルレ避難小屋。
7月に1度、5月に2度来ており、いずれも残雪がそれなりにあるシーズンでした。雪が全くない時期に来るのは初めてです。


小屋と水場の間には石を組み立てた焚火台とベンチが。
以前来たときはそんなものはなかったと思います。


入り口から覗いた小屋内。屋根裏はなく、一部屋だけの造りです。
大きなテーブルがあります。


薪ストーブと薪。こんなに森から遠い場所なのに薪がいっぱい✨


雪深いエリアの小屋はどこも、このように上下別々に開くような扉になっています。


2段ベッドには、詰めれば12人くらいか、もっと寝られる広いスペースがあります。
状態が良いとは言えないものの、マットレスもあるし布団類もいくらかはあります。微妙に人数分には足りない感じだし、おそらく相当長い期間、洗濯されていないに違いないので怖くてあまり使いたくありません(^-^; シュラフを持参しています。


棚にはいくらか食器が。こなんだブログに書いた、友人Oさんと泊まった避難小屋に比べると、置いてあるものがボロっちいですね(^^;)


箒、のこぎり、斧がありました。
上の白い扉。これは戸棚になっています。


食料がほんの少しだけ。そしてノートや本などが入っていました。きちんと扉が閉まるので、ネズミ対策に食料を隠しておくのに使えるでしょう。


写真では暗くてよく見えませんが、物置きスペースにも薪があります。
誰が持って上がってくれているのか分かりませんが、ありがたいことですね。わたしが泊まった時は寒くなくて、薪ストーブを点ける必要はありませんでした。


小屋前には岩と木の板を組み合わせただけのシンプルなベンチが。
今ちょっとガスっていますが、小屋前の景色は抜群の美しさなので、このベンチに座ってコーヒーを飲んだりご飯を食べたりするのはとても幸せな時間なのです。これこそ、まさに2年以上の間夢見ていたことでした。


そのベンチに座って、お茶タイムにすることにしました。
先ほど歩きながら収穫したブルーベリーと・・・


偶然にもブルーベリー味のお菓子。チアシードも入っています。


飲み物はこれ。こないだ、アイベックスが近くをウロウロしている穴倉のような避難小屋に泊まった時も飲んだウーロン茶です。長男の知り合いの台湾人の方からいただきました。


手書きの説明書き。
レッドハニー・ウーロン。。
ハチミツの風味、甘い感じのするお茶みたいです。


くるくると丸まった葉っぱが入っています。
ウーロン茶ってほんとにこんなものなのか、謎はいまだ解けていません。


一応蒸らしとく。


今日もよく分からない薄ーい葉っぱ汁のようなものが出来上がりました( ̄▽ ̄;)
ハチミツの味もしなければ、甘い味も特にしなかったように思います。


ジェットボイルのカバーのプラスチックケースをボウル代わりに使うというノーマルな技。


午後の散策&夕ご飯編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。