フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ハイキングでイタリアからフランスへ帰って来る

フランスとイタリアの国境周辺のアルプスで、先月山友のCさんと1泊ハイキングを楽しんだ時のお話です。


避難小屋はイタリアでした。
2日目は峠ふたつを越えてフランスに戻ってきました。おやつ休憩でうっかり、ドライフルーツを地べたにぶちまけたところまで書きました。上の写真はその後、3つ目の峠を目指して登っている最中です。
左に写っている派手なお山、これはここユバイ渓谷(なぜか「山塊」ではなく渓谷、と呼びます)のシンボルとされているブレック・ド・シャンベロン(3389m)。
前日、しばらく一緒に歩いたCさんのお友達のふたりはこれに今朝から登っているはずです。運が良ければ、もう少し後にここから下りてくるとことに合流できるんだそう。


3つ目の峠の周辺はなだらかな地形でした。


峠のすぐ近くにある3151mのお山。
もしわたしが元気だったら、これにも登るつもりだったんだそうですが、それ以前に雪がちょっと足りなくてスキーするには難しそうでした。


この辺りは、標高2900m台もあり、今回のハイキングでは一番標高が高いんですが、皮肉なことに駐車場周辺を除くと、日当たりが良いからでしょうか、このあたりが一番雪が融けていました。


一足先に峠のすぐ隣の小高くなっている地点に登ったわたしをCさんが撮ってくれていました。


マイ・スキーを記念撮影。


2927mの峠まで下りました。
表示板の一番上の板の下に書いてある「Refuge de Chambeyron(シャンベロン山小屋)」。M君とH君は昨夜、ここに前泊していたはずです。
さらに進んでいくと・・・


正面の雪の溜まっている急斜面の真ん中にふたつの点があるのが分かるでしょうか。


何と、M君とH君が下りてきたところでした。


スキーはデポして、クライミングの装備で登っていたそうです。
アルピニスムでしか登れない山なのですが、夏山だと、そこまで難しくはないものの、雪のあるシーズンでは難易度が跳ね上がるみたいで、アルピニスムの経験が豊富なM君、「初めて命の危険を感じた」とまで言っていました。気を付けてくださいね~💦


みんなで下りていく最中。
この辺りまでは青空だったのが・・・


下りていくうちに、雲がいつの間にか空を占領してきました。


雪が少ないくて石が露出している場所も多く、板を傷つけないよう、出来るだけ雪の多い斜面を選びつつ、遠くからは見えない石も避けられるよう、ゆっくり目のスピードで下りていきました。


しばらく上り坂になるところでは、スキーを外して歩きました。


下界は結構晴れてそうです。


行きは、川の右側を登っていったのですが、左側の方が雪が多そうなので、こちらから下りることにしました。


カラマツ林に入ります。


数日前に来ていたら、まだ一面に雪が残っていたであろう野原。


こんな雪の残り方でも、木の間を滑るのは大好きなので、嬉しい(^^♪


15分ほどツリーランを楽しんだ後は、徒歩です。


クロッカス💖


橋を渡ると、出発地点の集落です。
行きでは30分以上スキーを担いだのが、川の反対側から下りてきたことで10分以内ですみました。


駐車場に戻ってきました。
M君H君の車は少し低い位置に停めてあったので、写っていません。
難易度の高いお山に登頂したおふたり、お疲れさまでした。
そして、重たい荷物を担いで終始リードしてくれたCさん、ありがとうございました。


お読みいただいてありがとうございました。

嵐の翌日はイタリアン・ブルー

勝手にイタリアン・ブルーとか名付けましたが、山友Cさんとの仏伊国境周辺アルプスでのハイキング。1日目は強風&雪で辛い思いをしましたが、2日目は目の覚めるような青空に恵まれました。


この濃い青空💖
ただし、このあとちょっと怖い訓練が待っています。
真ん中の峠っぽくなった、稜線の切れ目(雪が溜まっているとこと)を反対側に越えるんだそうです😬


朝ご飯はかなりたっぷりと食べましたが、既に峠一つ越えてきたのでお腹が空き始めていました。ドライバナナとココナッツと胡麻、ピーナッツを練った高カロリーっぽいおやつ(ベトナム製)を齧ります。自転車の時によく食べているもので、結構おいしいのです。


遠くから見てとても急でも、近くまで来てみるとそうでもないということは、結構よくあるんですけど、この場所は真下から見ても相変わらず急斜面でした(-_-;)


スキーは脱いで担ぎます。


「大丈夫?怖くない?」と一応聞いてくれますが、怖いとなると昨日登ってきたところを反対周りで帰ることになります。
出来たら、周回の方が楽しいですよね。それに雪はよい柔らかさなので登りやすそうです。
凍っていたらアイゼンが必要だし(あっても怖い💦)、ズルズルに滑るほど雪が融けていても登りにくいものです。


Cさんの足跡を踏みしめつつ登っていきます。


わたしが登りやすいように深い目の足跡を付けつつ登ってくれているCさん。


ほぼ登り切ったところで撮ってもらいました。


登ってきたところを見下ろして。
わ~い、きれいし楽しかった✨


この日一番の難関をクリアしてハイテンションなわたし。
意外なほど風がなく、暖かいので・・・


ここでランチしていくことにしました。


山羊チーズ、ボーフォール、フルーツ入りパン、ビスケット、ドライフルーツ、餅菓子。
茹で卵はCさんが持って来たものです。


前日のライス&レンズ豆サラダが半分残っていました。


バナナを頂きました。
Cさん、1泊2日でバナナ4本、オレンジ4つくらい持って来ていましたΣ( ̄□ ̄|||)
あと昨日の夕食のジャガイモ・・・
道理でザックが岩のように重たいわけです。
ランチ後は、峠を反対側に下りました。


そして、再び登っていきます。
画像の中央やや左が、越えてきた峠です。
この辺りから登っていると暑過ぎて、夏山仕様にチェンジ。
 

次の峠に向かうのに、ややトラバース気味に登っていきます。
この後、立ったままおやつ休憩をしていて・・・


派手にドライフルーツを雪の上にぶちまけたわたし(T_T)
拾うの手伝ってくれてる(というか一人で拾っている)Cさん。


最終回に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

イタリアの避難小屋の朝

新しい山友のCさんと先月、スキーハイキングに行った時のお話です。
仏伊国境のアルプスを2日かけて散策しました。


泊った避難小屋はイタリア側になります。
寝室になっている屋根裏の小さな窓からの景色。
薪ストーブなどの暖房はありませんでしたが、シュラフと備え付けの毛布で寒い思いをせずによく寝ることが出来ました。よく寝られ過ぎて、マジックアワーを見逃してしまいました。


まだ寝ているCさんを置いてひとり小屋の外に出てみました。マジックアワーは見過ごしたものの、日の出には何とか間に合いました。


わぉ~💖
幸せになる瞬間です。


朝日に照らされるイタリアの我が家(勝手に言ってる)。


Cさんが起きてきたので、小屋前で朝ご飯にしました。
いつも書いていることですが、日が照っている時間帯は、冬でも避難小屋内よりも外の方が暖かいことが多いのです。風があったりすると別ですが・・・


ご飯は地べたに置いているけれど、ベンチ的なものがあって、昨日のうちにCさんがある程度除雪してくれていたので座って食べることが出来ました。
Cさんが持って来てくれていたパン・オ・ショコラ。ぺったんこになっているけれど、嬉しかったです。大量のフルーツといい、わたしが山に持ってくることがないものが多くて新鮮です( ̄▽ ̄;)


朝の飲み物はお代わりしたい派なので、さらに雪を融かしてお湯にします。
木のケースは毛布とかを片付けるためのものですが、昨夜いちいち雪を取りに行くのが大変だったので、Cさんがこのケースに雪をいっぱい詰めて小屋内に置いていました。小屋の温度が何度だったか見なかったけれど、ケースの雪は全く融けていなかったので、0度に近かったかと思います。


お鍋が汚れたままなので、蓋を使って融かしました。


わたしが持って来ていた台湾製餅菓子。
気圧で袋がはちきれんばかりにパンパンになっています。


避難小屋の思い出ノートを見てみます。


イタリア語とフランス語と両方のメッセージがありました。
Cさんいわく、夏や真冬だとイタリアからのハイキング客の方が多い目なんだけど、今の時期スキーで来るにはイタリア側の雪が極端に少なくて来にくいため、フランス側からの方が多いんじゃないかな、とのことです。


ポルチーニ入りリゾットのパウチ、乾燥レンズ豆。
戸棚の中に置いてあったいくらかの食料はイタリアのものでした。
エスプレッソの粉があるあたりもイタリアですね~


荷物をまとめて、戸締りをして出発です。


可愛い避難小屋に別れを告げて歩き始めます。
ありがとう、イタリアの心の宿~✨


重たい荷物を背負ってくれているCさん。
助かります(*^-^*)


わたしはシュラフがいつもよりも多いくらいの軽い荷物で歩かせてもらいました。


Cさんが夏山で越えたことがあるという、ちょっと急な峠を目指すことにしました。
ただし、反対側からきたので、こっちからの様子(傾斜具合など)は地図からしか想像できません。ちなみにこれはCさんが持って来たイタリアのハイキング地図です。フランスのハイキング地図にもこの辺りはギリギリ載っているのですが、なんか表示がアバウトなんですよね・・・


ちょっと急な峠の前に、昨日ここに来るのに越えてきた、左手に見える緩やかな傾斜の峠も越えます。


2日目後半に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。